インテルは日本でもスマートフォン向けAtomの展開を積極的に始めているようだ。一般的なスマートフォンはARM系のCPUを搭載しているが、インテルのAtomはx86でARMとは全く異なるアーキテクチャで、現状ではかなりの苦戦を強いられている。

しかし、Atomのパフォーマンスの高さなどを武器に積極的に攻勢に出ようとしている。

海外のイベントではすでに出ている情報がほとんどだが、日本のプレス向けに初めて解説されたAtomプロセッサーの概要や機能について紹介しよう。

従来までのスマートフォン向けのAtomはコード名「Medfield」のAtom Z2460を提供している。このAtomを搭載した製品はいくつか登場しているが、今後はこれを強化していく。



スマートフォン向けのAtomは、パフォーマンス向けとバリュー向けの2つのラインで展開する。
パフォーマンス向けにコード名「Clover Trail+」のIntel Atom Z2580などを提供し、この春にはLenovoのIdeaPhone K900が中国市場向けに登場する予定だ。
バリュー向けの製品は、主に新興市場向けに提供提供される2万円前後で販売される製品に採用され、コード名「Lexington」のAtom Z2420を採用した製品がAcerなどから登場する予定だ。



それぞれのラインで細かな機能は異なるが、画像処理関連機能が高いことを今回は特にアピールしている。



例えば、露出の異なる複数の画像を合成するHDR撮影機能では、動きのある被写体は難しいが、画像処理機能によってゴースト除去したり、手振れなどがあってもきれいに撮影できる。
グループ写真では笑顔などを認識し最も良い写真にする機能、動画撮影関連機能などが優れていることをアピールしている。

これらの現行世代の製品は32nmプロセス技術で製造される。他の最新世代のARM系とプロセス技術は同じ世代だが、2013年後半には最新のパソコンやUltrabook向けのIvy Bridgeと同じ、22nmプロセス技術採用のAtomが登場する。
この世代になると消費電力あたりのパフォーマンスもARM系に比べかなり有利になる。この次世代Atomに向けてインテルの動きはますます活発になっていくだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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