YouTubeでは4K動画を視聴できる


アメリカのラスベガスで放送関連の展示会「2013 NAB Show」が開催され、フルHDの4倍の解像度を持つ、4KやUltra HD関連や、その先の8Kなどが話題になっている。

そうした動きの中で、アップルのRetinaディスプレイなどから始まり、日本の携帯電話、スマートフォンやタブレットにまで広がりつつある、ディスプレイを構成する各ドットが肉眼で認識できないほど細かくなる画素密度の高いディスプレイの普及も始まってきている。

たとえば4~5インチでフルHD(1080p)の解像度(画素密度)を保ったまま、そのまま10インチクラスのサイズを持つタブレットのディスプレイにまで広げると、単純計算で2倍(3940×2160ドット)のフルHD以上の解像度になる。この解像度でフルHD以上の動画を視聴すると明らかに高画質になっていることがわかる。

ひょっとすると4KといったフルHD以上の高画質動画の一般への普及は、テレビ以外のデバイスから先に始まるかもしれない。

現在、4K対応のビデオカメラなどは民生用にも一部あるものの、基本はプロ用(数百~数千万円)の超高価な製品に限られる。それよりも少ないのがディスプレイだ。

どちらも一般ユーザーにはほとんど普及していないので、4Kクラスの動画を見る機会は限られているが、個人的に手に入る範囲でフルHD以上の4K動画を見ると、フルHDを超えていることが肉眼ではっきりとわかる。

4K動画が撮影でき、4万円程度で購入できる「GoPro HERO3 Black Editon」で動画を撮影、再生は4Kには満たないが、2880×1800ドットの解像度を持つMacBook Pro Retinaディスプレイモデルという手元にある環境で動画を再生しても、その高画質ははっきりとわかる。

この環境で、フルHDの動画を視聴すると必要十分な画質で視聴できる。これ以上の画質は必要ないとも思っていたが、この環境で4K撮影の動画を視聴するとフルHD以上に高画質なことが明らかに体感できてしまうのだ。フルHDの動画も十分きれいだが、4Kでは細かな部分が、さらにはっきりとわかるようになっているため、4K動画を最初に見てからフルHDを見るとぼやけて見えてしまう。

タブレットに搭載されるフルHDディスプレイで静止画の画質に感動した人も多いと思うが、4Kクラスの高解像度ディスプレイで4K動画を視聴すると、静止画での感動が動画でも再び得られるようになる。

4万円のGoPro HERO3は、レンズもセンサーもプロ用の高価な機材とは比ぶべくもない画質のはずだが、そうしたカメラでも撮影解像度を上げると画質が一気に向上しているのがはっきりとわかる。現時点では4Kで撮影可能な、手ごろな値段で購入できるカメラはほとんど存在していないが、こうした知識が広く普及していけば今後は安価なカメラでも4Kの動画を撮影できるようになっていくだろう。

タブレットやノートパソコンなど、フルHD以上のディスプレイを搭載するデバイスは徐々に増えつつある。4K動画と言ったフルHD以上の高画質動画を視聴できる環境は比較的早めに普及しそうだ。動画配信の部分では、テレビ放送が4K対応するのは当分先だが、YouTubeなどはすでに4Kに対応している。

従来はテレビが新しい動画規格の普及のきっかけだった。4KなどフルHD以上の解像度になると、今までとは違う流れで技術の採用が広がって行くようになるかもしれない。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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