赤い線はiTunesでのApp最低価格


現在、為替レートが急激に円安に変動しており、海外から輸入している多くのデジタル機器はこの影響で、徐々に価格が値上がりすることが予想されている。PC本体は、外資系のメーカーの新製品発売時に旧モデルより若干高めに設定されるなど、徐々に変わっていくと思われる。

いっぽうで突然大きく変更されるモノもある。それが、iPhoneやiPad向けアプリ販売サイトのiTunes Storeや、Mac用のソフト販売サイトのMac App Storeだ。加えてAmazonなどで扱っている製品も、ドル建てで輸入していた場合、新しいロットから価格が急に跳ね上がったりするかもしれない。

■iTunes StoreやApp Storeの現在の最低基準
2013年5月の原稿執筆時点で、アップルのiTunes StoreやApp Storeでの有料アプリの最低価格は、アメリカの0.99ドルを基準にした85円だ。この日本の価格は2011年7月にそれまでの115円から突然値下げされた。現在、当時の為替水準から大きく変動しているため、前回のように突然値上がりしても不思議ではない。

実際の為替にあてはめると、2008年にiTunes Storeが始まった際には1ドル110円程度だったためiTunesでの当時の115円は妥当なところだったが、その後徐々に円高になり2010年後半になると80円台程度になった。

80円から83円程度が定着して半年ほどの2011年7月に、iTunes Storeなどの価格が突然変更になり、最低価格が85円になった。

政権交代が行われた頃、1ドル80円前後の為替が円安傾向になり始めたのは2012年12月からで、この傾向は従来と比べると非常に急に進み、まだ価格が安定したとは言えない状態が続いている。

アップルの場合、アメリカの価格と各国の為替を基準に、各国での価格をアップルが独自に設定している。為替の状況によって地域ごとに変更のタイミングは異なるが、例えば2012年10月にヨーロッパの一部の国で最低価格が0.79ユーロから0.89ユーロに変わっている。

■突然の価格改定前に駆け込み購入しておくのもアリ
円相場が今後どうなっていくかはわからないし、安定しているとは言えないが、半年前と比べると価格差がかなり大きいと言える。そのため従来よりも早いタイミングで最低価格が変更される可能性がある。

日本では、最低価格が115円の時の実際の為替は1ドル110円程度だったが、もしも現在の1ドル100円程度を基準にするなら、105円くらいになるだろう。現時点から2割程度は、値段が上がる可能性があるということだ。

高価なソフトの場合、この差も大きい、例えば850円なら1,000円程度に、17,000円のソフトなら20,000円程度になることが予想される。いつ値上がりするかわからないが、値上がりは突然実施されるため、比較的高いアプリを買おうかどうか悩んでいるなら早めに入手しておいたほうがいい。

同様に海外からの輸入製品で、買おうかどうか迷っていたというケースでも、販売価格が急騰する前に購入しておくというのも一種の買い時と言えるのかもしれない。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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