5月15日に「円安で大幅値上げも近い? 突然のiTunes Storeにおける価格改定に注意しよう」で事前予告したように、アップルが、iPadやiPodなどを突然値上げした。

事前の予想が大当たりした結果となったが、今回の改定で価格が2割ほど上がった。例えばiPad Wi-Fi 128GB版は66,800円から79,800円、iPod touch 32GBは24,800円から29,800円、iPod Nano 16GBは12,800円から14,800円などになっている。


■1ドル95円換算で、意外と良心的?
今回、アップルが設定した為替は製品によって異なるが、例えばiPad 128GBの場合、税抜き価格が76,000円になるのでアメリカでの価格の$799と比較すると1ドル約95円になる。この世代のiPadは1ドル80円で設定された価格だったので、今回の価格改正で1ドル15円ほどアップル為替では円安になった計算になる。実際には100円を超えてるので、意外と良心的と見ることもできる。

ただ、日本でのアップル製品の価格が今までお得だったのが普通の値段に戻っただけという見方もできる。たとえば日本への旅行時に海外の方から見るとわざわざ家電量販店に出向いてアップル製品を買って、持ち帰るほどのお得感があった。

たとえばアメリカ人がアメリカでiPad 128GB版を買う場合、、おおよそ8%前後の消費税(州ごとに異なる)なので$863程度の出費となった。現在1ドル100円程度と考えると、この$863を日本円にすると87,000円程度になる。

日本での税込み価格が66,800円だったので、この数か月間iPad1台だけで200ドル(2万円)ほど安く買えていたことになる。日本とアメリカ間の旅費は最低で6万円程度なので、3台買えば元が取れたことになる。3台以上の購入者を集って日本に旅行に行き、そこからFedexなどで送ってしまうということが可能だったわけだ。

■円安傾向は、ドルに対してだけではない
もちろん円安は、アメリカドルだけではなく各通貨共通での傾向なので、アメリカだけでなく海外からの観光客にとって日本でのこうした機器の価格はかなり魅力的だったはずだ。今回これが是正されてしまったわけだ。

もうすぐアップルの開発者向け会議のWWDC 2013が行われる。昨日Haswellことインテルの新型Core iシリーズが登場したのでMacの新製品が登場する可能性が高い。

現在のMacBook AirやMacBook Proは1ドル約86円相当で日本での価格が設定されているため、iPadと同じ95円程度で新価格が設定されると1割ほど高くなる可能性がある。これは新型MacBookのアメリカでの価格がどうなるかによっても異なるし、そもそも新型がこのタイミングで登場するかも含め不明なのでどうなるかはわからない。

この値上げは、アップルだけでなく、例えばアクションカメラのGoProなど様々な製品でも値上げされている。今後はアップル製品だけでなく様々なメーカーの製品で、円安の影響が出てくるはずだ。アップルだけでなく、いま現状で円安前と同じ価格が維持されている製品があったとしても、いきなりの価格改定で1~2万円もの値上げが行われるかもしれないので、購入を検討している人は、買う決心をしたほうがいいかもしれない。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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