インテルはComputex 2013のタイミングでコード名Haswellこと、第4世代Coreプロセッサー・ファミリーを発表した。第4世代Coreプロセッサーでは演算性能などは当然として、発熱や電力効率などが特に良くなった。これにより、Ultrabookがインテルが当初計画した、デタッチャブル型などのコンバーチブルUltrabookとして本格化する。今まではノートパソコンとタブレットのどちらかを選ぶ必要があったが、これからはUltrabookを選べばノートパソコンとしてもタブレットとしても使えるようになる。これをインテルでは「2-in-1」として展開していく。


■急速に盛り上がるタブレット市場におけるインテルプロセッサーの位置
昨年あたりからタブレットが急速な盛り上がりを見せている。Nexus やMEMO Pad、Kindleなど1~2万円台で購入できるタブレットが続々と登場しており、タブレット市場の成長がパソコンの立場を危うくしているほどだ。

インテルのプロセッサーは、パソコン市場でほとんどのシェアを占めているが、タブレットではARM系プロセッサーの後塵を拝している。最近になってAtomプロセッサー搭載のタブレットなどが、ようやく登場したくらいで、AndroidタブレットやiPadと比較して圧倒的に普及していないという現状がある。

タブレットは、価格が安く持ち歩ける大きさや重さで、一般的なノートパソコンの使い勝手を大きく上回り、インターネットを利用するだけならタブレットでも十分な性能を持っているため、一気に市場で受け入れられてしまった。

この市場に何とか食い込めないと、インテルとしてはIT関連市場での支配力が低下してしまう。そこでUltrabookの中にコンバーチブルノートという新しいカテゴリーを設定してAndroidやiOS搭載タブレットとの差別化を図るなど、従来のノートPCでもない、さりとて純粋なタブレットでもないという、魅力的な製品を作り出そうとした。



Ultrabookの計画が公表されたのは2011年のCOMPTEX TAIPEIで、それから2年、Haswellこと第4世代Coreプロセッサー・ファミリーでUltrabookが単なる軽くて薄いだけのノートパソコンではなく、真の意味でのUltrabookへと進化するとしていた。

実際に、2012年からタブレットとしても使え、クラムシェル型のノートパソコンのようにも使えるコンバーチブル型Ultrabookはいくつか登場していた。このコンバーチブル型Ultrabookが第4世代Coreプロセッサー・ファミリーを搭載した製品では、発熱やバッテリー駆動時間などはもちろん、スライドやドッキング、ヒンジなどの機構も1世代前に比べさらに改良され、本格的な実用段階に来ている。



■2つの機能を使いたいなら、個別に持つほうがいいのでは?
しかし、このようなパソコンとしてもタブレットとしても使えるコンセプトの製品はどれだけ受け入れられるだろうか。タブレットとコンパチではないクラムシェル型のUltrabookとの組み合わせのほうが筆者はシアワセになれる気がする。

一台にまとめたい人もいれば、別々に使いたい人もいるわけでコンバーチブルUltrabookを1台買えばどちらの用途にも満足できる「2-in-1」製品がどの程度ウケるかは、今後の市場が決めていくことになるのだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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