今回のCOMPTEX TAIPEIでNVIDIAはで展示会場に公式ブースを設置したり、大会場でカンファレンスを開催するようなことはしていない。来ていなかったというわけではなく、実はプライベートブースを出して各種製品を関係者に説明するなどしていたのである。

紹介していたのは、すでに発表された製品や技術が多かったため商談的な要素が強かったが、このタイミングで紹介されたユニークな技術に「DirectStylus」というのがある。

DirectStylusは指で操作する静電式タブレットの通常のタッチセンサーとペンだけで、絶対指定のデジタイザー式と同等の精密なペン操作を可能にする技術だ。これにより、コストのかかるデジタイザーを使う必要がなくなるので、製品のコストを劇的に押さえながらペン入力が精密度が向上する。

■Tegraの処理性能と簡単な回路でデジタイザーに匹敵するペン入力を
NVIDIAはTegra 3から「Direct Touch」という指で行うタッチ操作のレスポンスを向上させる技術を用意している。この技術はTegra 3(クアッドコア)を処理に使うことでタッチ関連ハードウェアをシンプルにしながら高性能なタッチレスポンスが可能になる技術だ。

Tegra 3と多少の関連回路だけで指でのタッチ操作の精度が向上し、ハードウェアの設計もシンプルになるとNVIDIAは説明している。この技術の進化形とも言えるのがTegra 4から対応する「DirectStylus」という技術だ。これが使えるようになるとペンタブレットの世界が大きく変わるかもしれない。

通常、液晶画面にペンで精密な座標を指定して入力をするためには座標を絶対指定可能な電磁誘導式のペンを使う必要がある。最近ではGALAXY Noteシリーズのように指で入力するための静電式センサーに加えてペン入力用に電磁誘導式のセンサーも搭載していたりというようなこともある。この場合、センサーを2系統必要とし、ペンも専用の物を用意する必要がある。つまり、その分コスト高になってしまうわけだ。

DyrectStylusでは、静電式センサーとそれに対応できる汎用のペンだけで電磁誘導式のペンで入力したのに近い入力ができるようになるというのだ。これによって、電磁誘導に対応するセンサーや対応するペンが不要になる。

NVIDIAでは$20(約2,000円)ほどコストを下げることができるとしている。この技術を使えば、通常の静電式センサーと安いペンという構成のタブレットでもペン入力がかなり快適になることが期待できる。

■手書き入力の時代復活か?
Windows CEやシャープのザウルスといった古い携帯端末は液晶画面に直接触れての操作は感圧式のペンが主流だった。これがスマホへの進化で指でのタッチ操作が主流になった。文字入力も ペン入力が主流だったが、現在はソフトウェアキーボードが主流だ。

このソフトウェアキーボードでも慣れればある程度入力は可能だが、片手で持てるようなタブレットやスマートフォンで手軽に入力をするのに最も自然なのはペンによる手書き入力だ。今回のDirectStylusのようなペン入力関連技術の向上により、ペンでの文字入力方式が復権する可能性もある。最近では手書きIME「mazec2」などで手書き入力の認識精度が飛躍的に向上していることも追い風になるかもしれない。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

NVIDIA Showing Off New “DirectStylus” Capabilities for Tegra 4 Tablets

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