現在携帯電話キャリアの契約数の伸びに大きく影響していると言える要素は、「iPhoneを取り扱っているかどうか?」という部分が大きい。初期から取り扱っていたソフトバンクは右肩上がりでシェアを拡大してきている。

iPhoneの取り扱いがシェア拡大に大きく影響しているのに加え、Androidスマートフォンなどもここ数年売り上げを伸ばしてきており、携帯電話からスマホへの乗り換えが進んできていることがわかる。スマホは手軽にネットに接続できることから、ネット接続の利用者も増加しているのかが気になった。

そこで、電気通信事業者協会のデータから、スマホでインターネット接続サービスの利用者がどのように増えているのかを調べてみた。


■契約数増加の割にネット接続率が低い
最近売れている携帯電話の多くはiPhoneやAndoridなどのスマートフォンだ。今までドコモならiモード、auならEZwebなどのインターネット接続サービスを利用せず、通話専用にしていた人も、スマートフォンに買い換える場合、ドコモならSPモードを契約しインターネットを利用する契約に切り替えていることだろう。

このためインターネット接続サービスは従来以上に使われていると考えられるが、契約者数自体は増えているのだがインターネット接続サービスへの契約率自体は減少していることがデータからわかる。



ソフトバンクの場合、iPhoneの取り扱いを始めた2008年から2013年の5年間で約1420万契約増えているが、インターネット接続契約は約1000万契約しか増えていない。ドコモは5年で約800万契約増えているが、インターネット接続契約は約250万しか増えていない。



ドコモは2007年前後までiモードの契約割合が9割前後になるなど、インターネット接続の契約率も高かったがiPhoneの販売が開始され各社がスマートフォンに力を入れ始める2008年頃から減少傾向にある。

2012年前後にiモードとSPモードの両方に加入していた人がいたため、増えている時期もあるが契約率の減少は3台キャリアの中では特に大きい。iPhoneで躍進していたソフトバンクも、減少傾向にあったが2012年頃から落ち着き始めている。auは他社とは若干遅れて2010年頃から減少傾向にあるが、2013年頃から落ち着き始めている。

■ネット接続契約の減少の原因とは?
このインターネット接続契約率の減少は、各社が単にスマートフォンで契約者数を伸ばしているのではなく、他の機器などを含め契約数を伸ばしていることが原因のようだ。Wi-Fiだけを使っていることも考えられるし、またはネット接続時にはテザリングやWi-Fiルーター経由、日本通信やイオンの格安SIMなどでしかネット接続を行わないなんていう使い方をしているのかもしれない。

他の契約には単に通話専用として携帯電話を契約することや、通信モジュールとして機器に組み込まれたり、フォトフレームとしての契約なども含まれる。このあたりのデータを踏まえたインターネットの利用状況など次回の記事でまとめてみたい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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