先日から、ずっとお伝えしてきているが7月21日に投開票された参議院議員選挙ではインターネットを使った選挙活動が解禁された。この公示前から筆者の選挙区で、各候補者のネット活用状況をウォッチしていたことはお伝えしていたし、また各候補者は選挙に向けたWebサイトを構築し、選挙期間中もSNSや動画などを活用していたといったこともお伝えした。

一部のネットユーザーの有権者にとって候補者選びに一応役立ったとは言えるだろうが、選挙のためのネット活用は、筆者の選挙区では最終的に結果にほとんど影響しなかったようだ。


■元々有名だった人がさらに知名度をアップさせた
選挙区によっては、一部の候補がインターネットを効果的に使うことである程度成果を出したようだが、多くの場合元から有名だった候補者が、ネットによる宣伝を行ったことでより票を伸ばすことになったというような状況であったと思う。

筆者の選挙区は3議席に8名が立候補していた。その中でTwitterの利用者は7名、Facebokの利用者は7名といった感じでほとんどの候補者がSNSを利用していたが、トップ当選した自民党の候補者はFacebookのみで、Twitterを利用していなかったりと、複数のSNSをフル活用すれば投票結果に反映されるわけでもないようだ。

■普段のつぶやきがほとんどなかったTwitter
Twitterの利用状況であるが、筆者の選挙区では多くの候補者が選挙期間中のつぶやきだけが極端に多かった。全つぶやき数から選挙期間中のつぶやきだけを抜き出すと実に40~60%を占めており、選挙中に集中してSNSを使っていることがわかる。そのつぶやきもほとんどが、告知や活動報告などで政策など政治に関するツイートはほとんどなかった。

ただ、そうした中で日本共産党と、社会民主党の候補者は普段からTwitterを使っており、この割合が10%程度にとどまっている。フォロワーの数だが、各候補者が選挙期間中に順調にフォロワー数を伸ばしたが、伸びた数で言えば共産党が最も高かった。今回の選挙で共産党は躍進しているが、筆者の選挙区でもある同様の結果となった。批判票を集めた形だと思っていいだろう。ネットの活用含め普段の政治活動が結果に結びついたのだとは、あまり思えない。

しかし、今後、無名な候補者がネットを使い、票を伸ばしたり、政策について有権者と議論するようなレベルにまでネットの選挙活動が広がれば解禁した意味が出てきそうだ。ただ、開票後数日経過したが、その後の活用がほとんどなされていないなど、本当に政治にネットが活用されるようになるまではかなり時間がかかりそうだ。

■開票作業の見学はおススメ
ネット選挙とは関係がないが、個人的に開票作業は以前から興味があったので、見学に行ってきた。社会科見学的に来た親子2名と、筆者1名の合計3名以外に一般の見学者はいなかった。最近、ネットで不正選挙を主張する方がおり、不正かどうかを確認しに来る方がいても良さそうだが、そのような方はいなかった。

ちなみに開票作業の見学者は参観人と呼ばれている。開票所によっても異なるようだが、報道関係者と参観人の席は同じだった。筆者が訪れた開票所ではNHKの関係者が合計9名で、投票箱から投票用紙を出した直後から、双眼鏡で票を読み取って集計していた。このようなメディアの選挙速報体制の見学含め、開票作業の参観は一度は行ってみることをおススメしたい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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