参議院選挙が7月21日に投開票され、自民党が現行制度下で最大の議席数を獲得するなど、大勝した。与党の公明党と合わせ、衆議院と参議院の支配的会派が異なる「ねじれ」は解消した。

安倍政権は、少なくても次回の参議院選挙(2016年夏)あるいは衆議院の任期切れ(同年12月)までは、突発的問題が起きない限り、3年あまりの政権が保証されることになた。

自民党の勝利は、市場関係者の間ではあらかじめ予想されており、いわば「サプライズ」はない。それにしても、結果が出た以上、これが何をもたらすか考えてみたい。

■勝因は「アベノミクス」
自民党、公明党の与党が選挙に勝利した最大の理由は、「アベノミクス」の効果が円安・株高の形であらわれ、国民の中に「期待感」が高まったことだろう。

対する野党だが、たとえば民主党は「アベノミクスの副作用」などを訴えたものの、総合的な対案を対置したというわけではない。「消費税増税反対」を訴えたいくつかの党も、財政再建をどうするかという点は鮮明でなかった。これらは有権者には「ケチ付け」のように映り、支持を集めるに至らなかったと思われる。

安倍首相も「期待が実感できるように…」と述べていたので、国民の間での「アベノミクス」への「実感」がいまだ十分ではなく、「期待」にとどまっていることは知っている。

それだけに、日本経済の成長を実現するための「成長戦略」を着実に実行することが迫られている。安倍政権は秋の国会を「成長戦略実行国会」と位置付けているが、それは適切な判断だと思われる。支持率が高いうちに、大胆な手立てを打つことが求められている。

■安倍政権のリスクは何か
さて、順調なように見える安倍政権だが、何事につけてもリスクはある。列挙してみると、以下のようになる。

  • ・世界経済が順調に推移するか。日本経済は世界との関係が深く、アベノミクスの正否も世界と関連する。とくに、米国の「出口」と中国の景気後退の先行き。

  • ・中国や韓国など近隣国との関係悪化。経済的にも関係が強い両国だが、首脳会談の開催などで関係を落ち着かせる必要がある。

  • ・財政再建への筋道を早期に立てること。これがないと、投資家の不安感が増して長期金利の予期せぬ上昇などの危険性がある。

  • ・日本の景気動向。来年4月に消費税増税に踏み切った場合などに腰折れしないかどうか。

  • ・与党内の結束の維持。与党内の業界団体推薦議員を中心に、規制緩和などに抵抗することが予想される。これは野党よりも難題で、これへの対処が迫られる。


それぞれのリスクは相互に関係してもおり、一筋縄にはいかない。

ともあれ、ここ数年にない形で、政治の安定が期待できる以上、安倍政権は日本経済の本格的回復のために努力を強めてほしいところである。

(編集部)

※投資の判断、売買は自己責任でお願いいたします。

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