不定期ながら4回ほどにわけて、電気通信事業者協会のデータから各社の動向をチェックしてきた。昨日、見落としたデーターや数値の間違いなどもあり修正が必要になったが、全体的な傾向を大きく変えるような数字ではなかった。またミスを指摘してくれた読者の方にこの場を借りて感謝しておきたい「ありがとうございました」。

前回は、全回線契約数からプリペイドと通信モジュールの契約数を引いた値を紹介した。それ以外のスマホでのインターネット接続サービスの契約率を見るとソフトバンクだけが上向きになっていることがわかった。

最近はiPhoneやAndoridなどのスマートフォンが契約の主体となっており、これらの製品を有効活用するにはドコモならSPモードなどのインターネット接続サービスの契約が必須だ。しかし、インターネット接続サービスへの契約率自体は各社減少している。

前回の記事で計算した、全契約数からプリペイドと通信モジュールの契約を引いた数値でインターネット接続サービスの契約率を見ると、ソフトバンクだけ他社とは傾向が異なっている。

ドコモもauもインターネット接続サービスへの契約率は減少しているが、ソフトバンクだけ2010年頃から増加している。ソフトバンクは従来からインターネット接続サービスへの契約率は3社の中で最も低かったが、計算後の数値で、auを抜いて2013年6月にはドコモとほぼ同じ86.8%になっていることがわかる。

これによって、以前と比べiPhoneなどでデータ通信を利用しているユーザーの割合が増えていることがわかる。

■MVNOの扱いはどうなる?
最近、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)という通信キャリアの回線を利用してサービスを展開する事業者が増えている。ドコモの回線を利用してサービスを展開している日本通信の「b-moible」や、ドコモやソフトバンクの回線を利用して展開されている「ディズニー・モバイル」などである。

実は、これらのMVNOのでの契約もドコモやソフトバンクの契約数に含まれているようだ。この契約数は電気通信事業者協会のデータに反映されておらず、各社も公表していない。総務省によれば、2011年12月で444万だったのが、2012年12月で562万になるなど、年間で122万、1か月で10万契約ほど増えている。

全契約の5%程度、1年間の増加数の10%以上がMVNOとなっている。各社の実質的なデータを考える際、このMVNOも考慮する必要があるが、詳細が公開されていないため簡単ではない。今後取材を進め、ある程度成果が出たらまたまとめてみようと思う。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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