松下通信工業(現:パナソニック モバイルコミュニケーションズ)が初代を開発し、1999年に登場した携帯ビギナーやシニア向けのコンセプトを持つドコモの“らくらくホン”シリーズ。初代以降は富士通が開発を継続しており、現在でもシニア世代に大人気のシリーズになっている。

このらくらくホンシリーズが累計2000万台を突破したのは2011年7月で、2013年7月のらくらくスマートフォン2発表会では、同シリーズの累計出荷台数が2250万台になったことが紹介された。同シリーズは毎年1年間で安定して100万~200万台出荷されており、隠れたヒット商品となっている。

■Googleアカウント不要ですぐに使えるらくらくスマートフォン
らくらくホンシリーズは、おそらくこの記事を読んでいる世代には全く興味がないシリーズだろう。先述したように携帯ビギナーとシニア世代といった層のシェアが非常に高い製品だからだ。ちなみにガラケーのらくらくホン自体は2011年4月に発売されたらくらくホンベーシック3から新機種が登場していない。進化しているのは、昨年登場した“らくらくスマートフォン”である。

その最新機種が、8月に発売が予定されている「らくらくスマートフォン2」と9月下旬以降に発売される「らくらくスマートフォンプレミアム」だ。

ガラケーのらくらくホンは画面の文字が大きく、声がよく聞こえるように気を使うなど新機種を投入するごとにシニア層に向けた細かな機能の改良を重ねていった歴史を持っている。これからは、ガラケーではなくスマートフォンをシニア層が使いやすくすることを目的として進化していくわけだ。

一般的にスマートフォンは使用時にGoogleアカウントの登録、メールの設定など様々な設定が必要になるが、らくらくスマートフォンはそうしたことをしなくても使用できる。また、最低限これだけは入れておくべきアプリなどが初めから入っており、買ったらすぐに簡単に使いこなせるようになっている。

らくらくスマートフォンプレミアム


■シニア世代にとって使いやすい専用メニュー
操作上の特徴としては、ホーム画面が専用メニューになり、アイコンのタップ感度などがシニア向けにカスタマイズされている。通常のスマートフォンのアイコンは軽くさわっただけで反応してしまうようになっている。らくらくスマートフォンでは、アイコンを押し込むような動作をしないとタップが反応しないようになっている。

この操作に細かな改良などを加え、より使いやすくしたのが「らくらくスマートフォン2」だ。ちなみにらくらくスマートフォンシリーズはAndroidベースであるが、Google Playが利用できず、自分好みのアプリを入れることもできない。スマホの操作に慣れてきたとしてもアプリを導入できないといのは痛い。

■Google Play対応モデルも投入
そこでGoogle Playに対応し好みのアプリを入れられるようになったバージョンが登場した。それが今回から新しく加わった「らくらくスマートフォンプレミアム」である。このよう1年1年、ユーザーの要望や使いやすさを研究して機能を加えて行くといのがらくらくホンのスタイルだが、こうした地道な改良は、一般向けのユーザーにも通じることではないだろうか。

また、NECのスマホからの撤退発表に加えてパナソニックも撤退するのでは? と言われているが日本の技術は、まだまだ世界に十分通用するはずだ。そうした技術とユーザーからのフィードバックを取り入れることで、世界に通用するスマートフォンが出てくることを望みたいところだ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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