NVIDIAが中心となるGPUコンピューティング会議「GTC Japan 2013」が日本で開催された。GPUコンピューティングによって作られるスーパーコンピューターは、国内の大学などに導入されている。たとえば東京工業大学のスーパーコンピューターである「TSUBAME」が有名だ。TSUBAMEは処理能力向上のために2.0から2.5へアップグレードされ、今後もアップデートを繰り返していくことになる。

同様に国内の各大学のスパコンも定期的にハードウェアが更新され処理能力を向上させていく。そんな各大学のスーパーコンピューターの現状および、今後の更新予定がGTC Japanで公開された。大学に入ったら少しでも高速なスパコンを利用して研究したいと考えるような受験生やそうした受験生を抱えるお父さんお母さんには注目の情報だろう。


■各大学のスパコンの更新予定などが公開される
GTC Japan 2013基調講演のゲストスピーカーとして九州大学の黒柳氏が登壇し、国内大学のスパコンを紹介した。各スパコンのスペックや利用料金などは、東京大学情報基盤センターのスーパーコンピューターニュースなどにまとまっているが、GTC Japanでは今後のスパコンの更新予定も含めて情報が公開された。

先述した東工大のTSUBAMEは2.0から2.5へアップグレードされ、その詳細がGTC Japanの基調講演に登壇した東工大の松岡氏によって解説された。今後は、2015年にはTSUBAME 3.0、2020年頃にTSUBAME 4.0への更新が予定されているという。

同じように各大学のスパコンも更新が予定されている。東京工業大学以外では、2014年頃までに九州大学、名古屋大学、京都大学、東北大学、筑波大学などが更新を予定しており、さらに2015年から2017年頃には他の国立大学のスパコンも更新される予定となっている。



これから大学に入学する受験生に、こうした情報は有用だろう。大学のスパコンは、学術や産業向けにサービスを展開しており、基本的にスパコンの利用は公開され、誰でもできるようになっている。ただし、実際の運用やスパコンの更新などは関係者が行うため、誰でもが関わることができるようなものではない。

更新の時期に大学のスパコン関連の学部にいれば、更新作業などにも関われる可能性もあるし、関連学部なら実際に運用している現場の一員として実地でスパコンの操作等を叩きこむことが可能だ。2013年現在の現役高校生の場合、2014年から2016年頃が大学の入学時期になり、それから4年間はその大学に在籍することになる。

この頃にスパコンの更新を予定している大学の関連学部に入学すれば、更新などにも関われる可能性がある。
将来スパコンやHPC分野に進もうとしているなら、これはかなり貴重な経験になるだろう。もちろんスパコンを活用した研究をしたいと考えている受験生も、より高性能なスパコンが利用できる大学に行くほうが研究の成果が出やすいと考えられ、そうしたことを考慮して志望校を選ぶと言うのもアリだろう。


上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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