このアドテクを理解するためにオススメのコンテンツがある。それがDigital Marketing Labが提供する「アドテクの仕組みと成功事例」だ。ここをチェックするとアドテクとは何なのか？　が理解できるうえ、実際に導入して成功した事例を参照にできるようになっている。ということで、この便利なコンテンツを少し覗いてみたいと思う。

■DSPを使った広告配信の最適化
アドテクとは、ネット広告をより便利かつより適切に配信する技術の総称であり、そうした広告配信技術のひとつとしてDSPがある。DSPは（Demand-Side Platform）の略で、平たく言うと広告を出す側用のプラットフォームのことだ。

DSPを使うと複数のアドネットワーク、そのアドネットワークを束ねたアドエクスチェンジに広告を流すことができる。いちいち掲載するメディアを選別し、広告掲載の可否の問合せ、広告掲載の料金交渉、広告掲載期間の確認といった手間を減らすことができるため、広告を出す側にとっては、余計な手間ヒマが減るうえに効果的なメディア経由で広告が打てるメリットがある。しかも、半自動で最適化まで行ってくれる。

広告主側のシステムがDSPなら、広告を掲載する配信システム側のプラットフォームも当然用意されており、それをSSP（Supply-Side Platform）という。SSPは広告リクエストを受けてDSPに対してビットリクエストを行いDSP内のオークション結果によってどのDSPから広告を受けるかの返答をする。SSPが広告掲載の仲介をしてくれるわけだ。

DSPを使った広告配信の解説

■3PAS（第三者配信アドサーバー）の仕組み
3PASとは、複数メディアの広告を一括管理して配信・効果測定を行うアドサーバー（第三者配信アドサーバー）を示す。DSPやアドエクスチェンジとは異なり最適化機能などは搭載していないが広告配信に対する効果測定に強いという特徴を持っている。とにかく効果的に広告を配信したいと考えるニーズに合致する。このようにDSPやアドエクスチェンジだけでなく、必要に応じて3PASを加えることで、さらに効果的な広告配信を行うことができるのである。



■アトリビューション分析とは？
3PASは効果測定に強いと説明したが、実はその効果測定の結果をどう分析するのか？　ということが非常に重要だ。そこでアトリビューション分析なのである。アトリビューション分析とは、直接コンバージョン以外の間接コンバージョン（ビュースルーCVや広告クリック後に離脱、さらに別経路からのCVといった）も含めて、コンバージョンへの広告の貢献度を正当に評価するための分析手法だ。3PASのためのアトリビューション分析、アトリビューション分析のための3PASというほど密接な関係にある。

従来はSEOからディスプレイ広告、リスティング広告までの流れ全体を効果測定することはできなかったが、3PASとアトリビューション分析のおかげでWebマーケティング施策全体の効果を適切に分析できるようになった。



■アトリビューション分析向けに用意される５つのモデル
アトリビューション分析によって、コンバージョンに貢献した様々なWeb施策の効果が見えることは理解できただろう。ただし「どのタッチポイントを評価するか」という点を考慮しないと欲しい分析結果が得られない。そのために必要になってくるのが「アトリビューション ５つのモデリング例」だ。

５つのモデルとは「Last Interaction model（終点モデル）」「First Interaction model（起点モデル）」「Linear model（線形モデル）」「Position Based model（接点ベースモデル）」「Time decay model（減衰モデル）」となる。それぞれを紹介しよう。

・Last Interaction model（終点モデル）
最後のタッチポイントだけをCVの要因とするモデルでアドテク登場前の評価方法と同じ。使用するシーンは、販売サイクルが超短期間（期間が限定されたキャンペーンなど）なケースに向く。これまで一般的に使用されてきた手法でもある。

・First Interaction model（起点モデル）
最初のタッチポイントだけをCVの要因とするモデル。たとえば初期のブランド認知を目的に広告やキャンペーンを掲載している場合に向く。ブランド名が世間に浸透していない場合など顧客に初めてブランドをアピールするキーワード（SEO）や広告媒体が重要になる。

・Linear model（線形モデル）
全てのタッチポイントを均等に評価してCVの要因とするモデル。最も使いやすいアトリビューション分析のモデルがこれ。アトリビューション分析をこれからやろうという方にオススメだ。

・Position Based model（接点ベースモデル）
最初・途中・最後のタッチポイントの重みを変えてCVの要因とするモデル。評価が高いタッチポイントは「最初」と「最後」。最初は「ブランド認知させた媒体」と最後の「CVを刈り取った（意思決定させた）媒体」をより高く評価。

・Time decay model（減衰モデル）
CVに近いタッチポイントをより高く評価するモデル。販売サイクルが短期間の場合に使用するとよい。「First Interaction model」にアトリビューションらしい見方を取り入れたもので、こちらも期間限定のキャンペーンなどに利用できる。



以上、ざっと駆け足でアドテクといわれる技術をいくつか紹介してきた。こうしたアドテクの数々を解説している「アドテクの仕組みと成功事例」では当然、こうしたアドテクを適切に導入したことで、Webマーケティングに成功した事例が詳細な解説とともに掲載されている。アドテクの知識の宝庫と言っても過言ではない同コンテンツ。ブックマークしておくことを強くオススメしたい。



■アドテクの仕組みと成功事例｜デジタルマーケティングラボ
■デジタルマーケティングラボの記事をもっと見る
・SEO対策の最新動向がつかめるデジタルマーケティングラボのSEO対策コーナー
・Webマーケティングのあらゆる知識を網羅！　デジタルマーケティングラボが凄い