日本HPがモバイルワークステーションの新モデルを発表した。今回より従来のブランド名「EliteBook」から「ZBook」へと変更される。モバイルワークステーションと呼ばれるようにグラフィック機能が非常に高く、ワークステーションとしての性能を備えながら、モバイル性能も犠牲にしていないという驚きの製品である。

一般的にいわれるモバイルワークステーションは、ノートパソコンの形状をしているが、ハイスペックのため、サイズも大きめで重量もかなりあった。いわゆる持ち歩くのには向いていないフルサイズのノートPCであることが多かったのだ。しかし、今回は最薄部が21mmで重量1.7kg、Ultrabook仕様に準拠するモデルが用意されている。

■EliteBookからZBookへ
日本HPは以前からモバイルワークステーションを提供している。従来はEliteBookというブランドを使用していたが、デスクトップワークステーションのZシリーズと同じ、Zブランドを使用したZBookという新ブランド名を採用した。

今回発表された製品はインテルの第4世代Core iシリーズを搭載するなど基本性能を強化している。最上位モデルはフルHDの17.3型液晶を搭載し、NVIDIA Quadro K4100Mを採用するなどグラフィック機能も強化された製品になっている。



Ultrabook仕様に準拠するモデルは、14型液晶採用の「HP ZBook 14 Mobile Workstation」で、インテルCore i7-4600Uプロセッサー、グラフィックスにはAMD FirePro M4100 1GB GDDR5を採用している。本体の厚みは21mm、重量は1.7kgでUltrabook仕様に準拠する。従来モデルのHP EliteBook 8470wは最薄部が31.8mm、2.4kgだったので大幅に薄くなり軽量化されている。

ポートリプリケーターで4画面同時出力にも対応


一般的なUltrabookは薄型化を実現するために、ボディを一体成型にしてメモリーやHDD・SSDなどへのアクセスが簡単にできないようメンテナンス性を犠牲にしているが、ワークステーションの場合、メンテナンス性が重要になる。このZBook 14はその点でも問題なく、メモリー増設やHDD交換が比較的簡単にできるようになっている。マグネシウム合金製シャーシとアルミニウム製のトップカバーで筐体は米国防省のMIL規格にも準拠。堅牢製も兼ね備えている。

今回の高性能ながらも薄くて持ち運びできる程度に軽いモバイルワークステーションは、CPUやグラフィックス性能の向上に加えてストレージやメモリーの高密度化によって実現できたと言える。AndroidやiOS搭載のタブレットが大盛況だが、それを設計するCADなどはタブレットでは動かない。こうしたPC(ワークステーション)が必要になるわけで、タブレット端末がPCを駆逐するといわれているが、まだそこまでの性能に達しているとは言えず、今後もPCが不要になるということは、まだないだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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