インテルを中心にノートパソコンとしてもタブレットとしても使えるUltrabook、いわゆる2-in-1の普及キャンペーンが進行中だ。タブレットをパソコンと同様の使い方をするには、キーボードが必要となり、タブレットとキーボードを使うためには机などの平らな設置スペースも必要だ。

たとえばキーボードが分離できるデタッチャブル型の2-in-1 Ultrabookは、各社が様々な工夫を凝らしておりタブレットとしての使い勝手は問題ないようになっている。いっぽうでノートパソコンとしての使い勝手となると、まだまだだだと言える。


富士通が、デタッチャブル型Windowsタブレットとしても使える「Arrows Tab」を発表した。Windowsタブレットとして快適に使えるのは当然として、専用のクレードルを接続すると、クレードル内のファンを利用することで、より高いパフォーマンスを発揮できるなどの特徴がある。

さらに、専用の薄型キーボードを取り付けられるようになっており、ノートパソコンのようにも利用できる。デタッチャブル型の2-in-1製品は液晶部分の本体とキーボード部分に分かれるが、Arrows Tabのキーボードは薄型軽量だ。軽量のため、キーボードとドッキングし液晶画面に角度を付けると、本体部分となる液晶画面を支えることができない。



このため、キーボード下の部分が利用者からみて奥の方に伸びるような構造になっている。この機構を利用することで一般的なノートパソコンと同等の使い勝手を実現している。この機構自体は問題なく利用できるのだが利用するには一手間が必要になる。

いっぽうマイクロソフトのSurfaceは、本体にスタンドが内蔵されており、本体だけで自立できる。液晶カバーにもなるキーボードを取り付けると、ノートパソコンのようにも利用できる。

Arrows Tabのようなデタッチャブル型製品は、キーボード部分と本体の液晶部分が完全に固定されるため、キーボード部分さえ安定して設置できれば、机のような平面部分がなくても利用できる。逆にSurfaceのような製品の場合、本体とキーボードの両方が設置できる平らなスペースが必要で、通勤電車などの机がない環境でキーボードを使うのは難しくなってしまう。

デタッチャブル型でも、富士通のArrows Tabとは異なり、キーボード部分にバッテリーなどを内蔵する製品の場合などは、キーボード自体にある程度重量があるので自立させることができる。この場合は、ノートパソコン風に利用できるし、バッテリー駆動時間も延びるがmただしモバイル性(=重さ)ではかなり不利となる。

2-in-1はデタッチャブル製品だけに限られるわけではないが、重さ、使うための手間(設置手順)、サイズ、デタッチャブル機構の使い勝手など、総合的なバランスが求められる。タブレットとノートパソコンを両立する2-in-1製品の使い勝手を向上させるためには、これからもさらなる技術革新が必要だ。おそらく、しばらくのうちに正解が導き出されることを期待したい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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