Windows 8.1が登場してしまったので、いまさらながらの話になるがWindows 8の特徴のひとつにWindows 7までとは大きく変更されたスタート画面がある。Windows 8.1ではこのスタート画面が改良され、より使いやすくなった。

先日紹介したように従来のスタートメニューに近い使い方もできるようになっている。しかし、従来のカスケード式スタートメニューの方が使いやすいと考えている人も少なくない。Windows 95から脈々と続いてきたこの階層型メニューから、なかなか離れられないという気持ちもわからないではない。Windows 8.1の発表会で、この新しいスタート画面がどうして導入されたのか、その背景が語られたので紹介しよう。


■あの不評だったスタートメニュー導入の理由
Windows 8.1の発表会で、日本マイクロソフト Windows本部 本部長の藤本恭史氏が、Windows 8.1の新機能について解説した。この中で従来のスタートメニューから新しいスタート画面になった背景についても説明が行われた。

Windows 7までの、伝統的なスタートメニューはパソコンの使い始めは便利だが、しばらく使うとシャットダウンなどでしか使わない人が増えてくるという。理由は簡単で、パソコンを使い続けていく間にデスクトップ上にによく使うプログラムのショートカットを作るため、アプリをスタートメニューを使わずに呼び出すようになるためだ。

実際、デスクトップ上に大量のショートカットやフォルダ、ドキュメント類が置かれて大変な状態になっているのをよく見かける。事実筆者のWindows環境のデスクトップは、とんでもないことになっている。

藤本氏によると「静的だったショートカットがより整理されて、美しい形で再統合」したのが、Windows 8から導入された新しいスタート画面であるという。「必要なものだけを配置することで、ユーザーにとって生産性の高いマイクロソフトによるデバイスエクスペリエンスが実装できる」と説明している。

Windows 8から変わったスタート画面であるが、「ライブタイル」をうまく活用すれば、この画面を見ているだけである程度のことはわかる。天気予報やSNSの新着情報などは次々に更新されるので、わざわざアプリを立ち上げなくても、流れを把握することができるのだ。

■Windows 8.1ではスタートメニューカスタマイズの自由度が向上
また、このスタート画面をカスタマイズし、よく使うアプリを自分用に配置すれば、従来のデスクトップ画面にショートカットが並んでいるだけのメニューよりも、見た目も美しく利用できる。

そうは言っても多くのユーザーに不評であったことは確かだし、AndroidやiOSを意識しすぎて従来のユーザーの好みより真新しさを優先したとみられても仕方がない部分はある。

タッチ対応のノートPCユーザーならいざ知らずデスクトップPCユーザーにすると、5万円近くするWindows 8対応のマルチタッチ対応液晶ディスプレイが2万円前半で購入できるくらいにまで安くならないと従来のマウスでの操作になってしまうわけで、タッチ非対応環境では、あのスタートメニューは使いにくそうだと感じられてしまったわけだ。

Windows 8までは、スタートメニューのカスタマイズがあまりできなかった。その反省を踏まえてWindows 8.1では、より使いやすく改良されカスタマイズの自由度が上がってているので、食わず嫌いな人もまず一度は使ってみてはいかがだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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