Slingbox 350


これまで外出先でスマートフォンやタブレットを使ってテレビ番組を視聴する方法などを紹介してきた。やはりスマホなどでテレビ番組視聴の基本はワンセグだ。ただし、ワンセグがなくても様々な方法でテレビ番組は視聴できるようになっていることを説明してきたかと思う。

国内家電メーカーなどは、先日紹介した「DTCP-IP」や「DTCP+」などの仕組みの中で対応製品を提供している。海外企業を中心に、国内メーカーとは違う方法で外出先でテレビ番組などを視聴できるような仕組みを提供している製品もある。こちらのほうは専用アプリなどが必要になるが機器を選ばず比較的自由度が高い。

■業界の権利関係が入り込むとせっかくの良い製品がスポイルされることも・・・
一般的に国内家電メーカーによるテレビ番組を外出先で視聴するための環境は、DTCP-IPやDTCP+といった業界団体で決めた仕組みを利用する。これに対応する製品やアプリを使えば、特に問題なく外出先でテレビ番組を視聴できる。

しかし、古い製品にはDTCP-IPmDTCP+に対応していない製品もある。また機器やアプリにもよるが、設定が面倒だったり使い勝手に問題を抱えているケースがある。これはいわゆる権利関係のごたごたを解決するのに手間がかかり、そうした部分まで手が回らなかったか、当初の使い勝手では権利的にグレーなために、販売直前になってその機能を使えなくしたかといったこともあるだろう。

■あまり権利関係にシビアではない海外メーカー製品
一方、国内の様々な権利関係のしがらみとは、あまり関係のない海外メーカーは、別の方法によってテレビ番組の外出先での視聴環境を提供している。

例えば、Sling Media社はSlingboxという製品を提供している。この製品は、ブルーレイレコーダーなどの映像出力をキャプチャーし、その映像をストリーミング配信する。このため、一般的なブルーレイレコーダーとSlingboxがあれば、対応するスマートフォンやタブレット、パソコンなどで外出先から映像を視聴できる。

操作は専用アプリなどを通じSlingboxに接続したリモコン送信機を通して行う。遠隔地からネット経由でリモコンを操作し、Slingboxと接続したブルーレイレコーダーで再生操作などを行い、再生された映像をSlingboxがストリーミング配信するという仕組みになっている。

このリモコンは多くのブルーレイレコーダに対応しているし、自分で設定できるので、ほとんどの機器で利用できる。ストリーミング配信なので、操作から若干遅れて映像が配信されるが、Slingboxの場合フルHDでの映像配信も可能となっている。

Slingbox以外にはMonsoon Multimedia社がVulkanoという製品を提供しており、こちらでも同じように利用することができる。これらの製品は、自宅で利用しているブルーレイレコーダーなどを遠隔操作するので、再生などの操作だけではなく、録画予約なども可能だ。

当然ながら、家族とブルーレイレコーダーなどを共有している場合、利用が重なった場合には問題になるが、自分専用に1台用意できれば、海外旅行時などでもリアルタイムに日本と同じテレビ番組を視聴できる。ちなみにワンセグ画質でOKというのであれば、ワンセグチューザーを8基内蔵したレコーダー「ガラポンTV」などもおススメだ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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