先日紹介したように、Roviは映画などの各種コンテンツのメタデータを持つ会社で、関連した技術を開発している。同社のデータや技術は、テレビやその関連メーカーに提供され、この技術を採用した会社の製品であればRoviの各種サービスが利用できる。

ここ1~2年でタブレットやスマートフォンが急速に普及したことで、その流れに乗り同社もスマホ関連の技術を強化している。テレビ番組表の基本的な意味は、テレビ番組をどう選ぶかということだ。現在は番組を選ぶのは最終的にユーザーの手にゆだねられているが、そのようなことが必要なくなる将来の技術についてもデモしていた。



タブレット本体で動画を視聴するのはいまでは当たり前だ。これをテレビのセカンドスクリーンとして使用し、番組データをスマートフォンやタブレットで確認するということをしている人も多くなってきた。タブレットを操作することでテレビ側で指定した番組を視聴したり、録画予約するような機能が提供されてきている。

さらに、子供が見る番組を親がコントロールするペアレントコントロールといった家族で利用する際に便利な技術も紹介していた。たとえば親が外出中や他の部屋にいる際、子供はテレビ番組を勝手に見てしまうが、子供たちが見ている番組を親のスマートフォンにリアルタイムでプッシュ通知し、その番組が不適切だと判断した場合、ブロックしたり、親が子供に見せたいテレビ番組を表示させるといったことができる。

ユーザーへ番組をおススメする「リコメンド機能」は、TotalGuideで以前から実現されている。これは、過去の視聴履歴や、ユーザーが好む情報に基づいておすすめ番組を自動で提案してくれる機能だ。提示された番組の中から、好きな番組とそうでないもの選別していくことで学習し、リアルタイムでおすすめ動画の提案内容が変わっていくようデモもあった。

こういったおすすめ機能は、手元で操作しているスマホやタブレットと連携しているので、この機能だけでもかなり便利になるが、さらに先の未来の技術についても開発が進んでいた。





■脳波をモニタリングしておススメ番組を提示する未来のレコメンド機能
その未来の技術が脳波を使ったレコメンド機能だ。現状では少し大きめのヘッドセットのような器具を頭に装着する必要があるが、動画を見て視聴者がどう感じたかを脳波から検出し学習。それをレコメンド機能に生かす技術である。

単におもしろかったつまらなかっただけでなく、ユーザーがどう感じたのかが脳波のパターンシグナルから把握できるようになっている。まだまだ開発段階だ。脳波をどうモニタリングするのかといった技術開発も必要だが、Roviがもつ細かなメタデータと組み合わせることで、現在のレコメンド機能もよりはるかに進化しそうで、いまからわくわくしている。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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