昔からアップルの端末は、他とは違う独自路線を取ってきた。以前は30ピンのDockコネクターと呼ばれる独自端子を採用、その後、Lightning端子とこれまた互換性のない独自規格を採用している。対してAndroidはmicroUSBでほぼ統一されており、iOS端末だけ仲間はずれといった状態が続いてきている。先日、アップルがmicroUSB採用に動いたというニュースが流れた。これが本当ならスマホやタブレットの端子はmicroUSBで統一されることになる。





現在、Android端末やモバイルバッテリー、Wi-Fiルーター、Bluetooth機器の充電用端子としてmicroUSB端子が事実上の標準になっている。これがアップル製品含めてmicroUSBに統一されるということは、いままでAndroid端末向けだった周辺機器もアップル端末で利用できるようになる。

しかし、microUSB端子に統一され形状自体は同じでも充電がうまくできなかったり、PCとデータ通信が行えないといった不具合が発生する可能性があるのだ。

■バッテリーの仕様によっては充電できないことも
たとえばタブレットに搭載されているバッテリー容量は、4500mAhといったスマホの倍以上の容量であったりする。これを充電するためには、500mAや1A程度の出力しか持たないUSB-AC充電器では、電流量が足りなくて充電できないといったことが起きる。

アップルのiPadシリーズも同様で電流量的には2.1A出力が可能でないとiPad系の充電が行えないことになっている。元々、製品に標準で付属している充電器の場合、その端末専用品のため問題なく充電できるようになっている。しかし、汎用の充電器では電流容量が足りないとたとえ充電できても、満充電までに時間がかかりすぎ現実的ではない場合もある。そして最悪なのは、充電できないといったケースだ。

汎用の充電器で充電できないケースは、原因が特定できないこともある。たとえば“対応”と言われたので購入した汎用充電器から出力される電流量がほんの少し違うだけだったり、ケーブルの品質が悪くて必要な電流量が稼げなかったり、端子の接触が悪かったり、と様々な要因が考えられる。

つまり、端子自体は物理的に接続ができても、電気的な細かな違い、回路の状態によって充電できない組み合わせもあったりする。

同じ充電器、同じmaicroUSBケーブル、端末も同じ、それでも片方は充電できない、などという謎現象も報告されているようだ。どんな組み合わせで充電ができ、どんな組み合わせでできないのかは、実際に試してみなければわからない。

こうした不可思議な現象を乗り越えて、市販されているmicroUSBケーブルおよびUSB-ACアダプターのどの組み合わせでも充電できるように形状の統一だけでなく、電気的、回路的な規格の統一も進めて、どんな組み合わせでも問題なく充電できるようにしてもらいたいところだ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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