TOKYOイノベーションリーダーズサミット実行委員会は、先日、都内の虎ノ門ヒルズにおいて「第2回TOKYOイノベーションリーダーズサミット」を開催した。同サミットは、日本国内の大企業とベンチャー企業との提携によって革新的な新事業を創出することを目的としたサミットだ。同イベントでオープンイノベーションの流れを加速化させ、日本経済の活性化や起業の活発化を目指すとしている。
第2回となる今回は、大手企業約100社の参加があり、大手企業トップ及び事業開発の責任者が約300名、 次世代ベンチャー経営者500名、ベンチャーキャピタリスト、来賓など約200名、実に1000名が参加と、アジア最大規模のカンファレンスとなった。
■大手企業と有望な次世代ベンチャーをマッチング!
本イベントは、大手企業の事業開発責任者と主要ベンチャーキャピタリストが推薦する、将来が有望な次世代ベンチャー企業が一堂に会し、業務提携、資本提携、M&A など革新的な新事業創出の機会を創出する貴重な場として誕生した。
初回は大手企業82社、ベンチャー企業402 社が参加、実に465件もの提携案件が生まれるなど、その目的通り大手企業のオープンイノベーションを加速化するマッチングイベントとなった。
今回の参加対象は、大手企業側が上場企業及びそれに準ずる企業規模を有する企業100社、ベンチャー企業がベンチャーキャピタル(VC)などで構成するアドバイザリーボードが推薦する企業500社となり、今年はより大きなマッチングイベントとなっている。
■大企業とベンチャーが連携 ~業界別セッション~
業界別セッションは数回にわけて、会場ごとに異なるテーマを設け、それに合わせた業界の企業同士がマッチングできるセッションが実施された。
「ベンチャーと大企業の連携による破壊的イノベーション」では、新日本有限責任監査法人公認会計士パートナーの長南伸明氏をモデレーターに株式会社セガネットワークス代表取締役社長CEOの里見治紀氏、株式会社三越伊勢丹ホールディングスの北川竜也氏、弥生株式会社代表取締役社長の岡本浩一郎氏、株式会社gumi 代表取締役社長国光宏尚氏、株式会社Origami Vice President of Growth伏見慎剛氏、スタンドファーム株式会社の豊吉隆一郎氏という超豪華メンバー、3チーム6名によるトークセッションが行われた。
モデレーターをつとめた新日本有限責任監査法人 公認会計士 パートナー 長南 伸明氏
●敵か? 味方か? 弥生×スタンドファーム
弥生といえば会計ソフト「弥生会計」が有名なので、ご存じの方も多いだろう。現在、デスクトップアプリケーションとして弥生シリーズ(「やよいの青色申告」「弥生会計」「やよいの見積・請求書」)と、クラウドアプリケーションとして弥生オンライン(「やよいの店舗経営」「白色申告」)を提供中だ。この秋には「やよいの青色申告 オンライン」というサービスもスタートさせる。日本の会計ソフトの代表的な会社と言っても過言ではない。
スタンドファームは、名古屋市東区にあるウェブサービス開発・運営会社であり、クラウド請求書・見積書・納品書管理サービス「Misoca(みそか)」を提供している。請求書の作成・送信(郵送)・管理が誰でも簡単に出来るのが最大の特長で、発注や支払いといった取引プロセス全体をクラウド化している。
両者は事業内容で競合する部分もあるが、Misocaの請求書データを弥生シリーズに連携するサービスを2014年秋から開始する。お互いに協力できるところは協力しようという考えだ。
●老舗百貨店とベンチャーの協業 三越伊勢丹ホールディングス×Origami
Origamiは、セレクトショップからファッションブランドまで、多種多様なショップから気に入ったものを購入できるショッピングアプリ「Origami」を提供している。三越伊勢丹ホールディングスは、老舗の名店の三越伊勢丹をはじめ、各地の百貨店を運営している。
三越伊勢丹は自前の通販サイトを持っているが「スマートフォンでより顧客満足度を上げることを考えたときに、自分たちだけでやるのは難しい。」と考え、ショッピングアプリ「Origami」の仕組みを利用したらどうかと、Origamiと組むことになったそうだ。三越伊勢丹はスマホ対応による顧客満足度の向上、Origamiは老舗百貨店とのコラボと、双方にとってメリットがあったわけだ。
●資本業務提携の理由 セガネットワークス×gumi
gumiは、スマートフォン/フィーチャーフォン向けソーシャルゲームプロバイダとして、グローバルNo.1の企業を目指している企業だ。セガネットワークスはゲームメーカーとしてお馴染みのSEGA(セガ)からもわかるように、セガサミーホールディングスの関連会社であり、セガのハイエンドゲーム制作で蓄積されたノウハウを活用したスマートデバイス向けのコンテンツ・サービスをグローバルに提供するために2012年に設立された。
セガは人材も資金力もブランドもあった。ソーシャル・ゲームにおける第一の波に乗れず、ヒット作を出せなかった。そこでソーシャル・ゲーム専門のセガネットワークスを作り、gumiと業務提携することでアプリの開発スピードを高める。そして完成したゲームはgumiが世界各国に提供する。
■内閣官房長官も駆けつけたレセプション
レセプション(ディナーパーティー)は、サミット参加者およびサミット参加大手企業のトップ、発起人、政府要人や財界トップ、関係業界来賓が一堂に会するパーティーとなった。マッチングで気に入った企業と言葉を交わすこともでき、オープンイノベーションを推進する絶好の機会となった。
レセプションの立食パーティーの様子
閉会時には、内閣官房長官沖縄基地負担軽減担当菅義偉氏が会場に駆けつけ「若いエネルギーがココに集まった、本当に素晴らしいと思います。我が国において、ベンチャーの皆さんや、大企業の皆さん、そしてその間と間を結ぶ皆さんの連携が全くと言ってよいほどうまく行かなかった。そういう危機感の中で今日こうしてベンチャー相談の協議会を設立されて、まさに老いも若きもと言ったら言い過ぎかもしれませんけれども、こんなに多くの皆さんが集まっていただいて、この会が盛大に開催されますことを、前途は申し上げることもなく、日本はまだ大丈夫だな。そんな思いであります。」と挨拶。
さらに「安倍政権においても成長戦略の最優先課題は、ベンチャー戦略であります。皆さんのこの中から安倍総理の大臣賞というものを、ぜひ、私は設けたいと思います。そして、新しい事業の目を生み、そして新しい人によって、この日本というものをもう一度再生をして大いに雇用を生んでいただきますことをお伝えしてご挨拶といたします。おめでとうございます。」とスピーチを行った。
内閣官房長官沖縄基地負担軽減担当 菅義偉氏
閉会時には、主催者側の代表として株式会社プロジェクトニッポン松谷卓也氏がスピーチを行った。松谷氏は「今日も半年間ぐらいの準備をしてずっとやってきたんですけど、大手企業の皆さん、面白いベンチャーに出会えましたか? ベンチャーの皆さんどうですか? 面白い大手に出会えましたか? また来年9月ぐらいにやりたいなと思っていますので、皆さん、お付き合いいただければと思います。」とスピーチ。
最後は、裏方としてイベントを支えた運営事務局のスタッフ代表として、株式会社プロジェクトニッポン柴木仁美氏による一本締めで大盛況のうちに幕を閉じた。
株式会社プロジェクトニッポン柴木仁美氏
このように大手企業、およびベンチャー企業が一堂に会する機会は、それほど多くない。3回目、4回目と続けることで、より多くの大手とベンチャーの提携業務が生まれ、日本企業が発展していくための場所に成長して行って欲しい。
■TOKYOイノベーションリーダーズサミット
第2回となる今回は、大手企業約100社の参加があり、大手企業トップ及び事業開発の責任者が約300名、 次世代ベンチャー経営者500名、ベンチャーキャピタリスト、来賓など約200名、実に1000名が参加と、アジア最大規模のカンファレンスとなった。
■大手企業と有望な次世代ベンチャーをマッチング!
本イベントは、大手企業の事業開発責任者と主要ベンチャーキャピタリストが推薦する、将来が有望な次世代ベンチャー企業が一堂に会し、業務提携、資本提携、M&A など革新的な新事業創出の機会を創出する貴重な場として誕生した。
初回は大手企業82社、ベンチャー企業402 社が参加、実に465件もの提携案件が生まれるなど、その目的通り大手企業のオープンイノベーションを加速化するマッチングイベントとなった。
今回の参加対象は、大手企業側が上場企業及びそれに準ずる企業規模を有する企業100社、ベンチャー企業がベンチャーキャピタル(VC)などで構成するアドバイザリーボードが推薦する企業500社となり、今年はより大きなマッチングイベントとなっている。
■大企業とベンチャーが連携 ~業界別セッション~
業界別セッションは数回にわけて、会場ごとに異なるテーマを設け、それに合わせた業界の企業同士がマッチングできるセッションが実施された。
「ベンチャーと大企業の連携による破壊的イノベーション」では、新日本有限責任監査法人公認会計士パートナーの長南伸明氏をモデレーターに株式会社セガネットワークス代表取締役社長CEOの里見治紀氏、株式会社三越伊勢丹ホールディングスの北川竜也氏、弥生株式会社代表取締役社長の岡本浩一郎氏、株式会社gumi 代表取締役社長国光宏尚氏、株式会社Origami Vice President of Growth伏見慎剛氏、スタンドファーム株式会社の豊吉隆一郎氏という超豪華メンバー、3チーム6名によるトークセッションが行われた。
モデレーターをつとめた新日本有限責任監査法人 公認会計士 パートナー 長南 伸明氏
●敵か? 味方か? 弥生×スタンドファーム
弥生といえば会計ソフト「弥生会計」が有名なので、ご存じの方も多いだろう。現在、デスクトップアプリケーションとして弥生シリーズ(「やよいの青色申告」「弥生会計」「やよいの見積・請求書」)と、クラウドアプリケーションとして弥生オンライン(「やよいの店舗経営」「白色申告」)を提供中だ。この秋には「やよいの青色申告 オンライン」というサービスもスタートさせる。日本の会計ソフトの代表的な会社と言っても過言ではない。
スタンドファームは、名古屋市東区にあるウェブサービス開発・運営会社であり、クラウド請求書・見積書・納品書管理サービス「Misoca(みそか)」を提供している。請求書の作成・送信(郵送)・管理が誰でも簡単に出来るのが最大の特長で、発注や支払いといった取引プロセス全体をクラウド化している。
両者は事業内容で競合する部分もあるが、Misocaの請求書データを弥生シリーズに連携するサービスを2014年秋から開始する。お互いに協力できるところは協力しようという考えだ。
●老舗百貨店とベンチャーの協業 三越伊勢丹ホールディングス×Origami
Origamiは、セレクトショップからファッションブランドまで、多種多様なショップから気に入ったものを購入できるショッピングアプリ「Origami」を提供している。三越伊勢丹ホールディングスは、老舗の名店の三越伊勢丹をはじめ、各地の百貨店を運営している。
三越伊勢丹は自前の通販サイトを持っているが「スマートフォンでより顧客満足度を上げることを考えたときに、自分たちだけでやるのは難しい。」と考え、ショッピングアプリ「Origami」の仕組みを利用したらどうかと、Origamiと組むことになったそうだ。三越伊勢丹はスマホ対応による顧客満足度の向上、Origamiは老舗百貨店とのコラボと、双方にとってメリットがあったわけだ。
●資本業務提携の理由 セガネットワークス×gumi
gumiは、スマートフォン/フィーチャーフォン向けソーシャルゲームプロバイダとして、グローバルNo.1の企業を目指している企業だ。セガネットワークスはゲームメーカーとしてお馴染みのSEGA(セガ)からもわかるように、セガサミーホールディングスの関連会社であり、セガのハイエンドゲーム制作で蓄積されたノウハウを活用したスマートデバイス向けのコンテンツ・サービスをグローバルに提供するために2012年に設立された。
セガは人材も資金力もブランドもあった。ソーシャル・ゲームにおける第一の波に乗れず、ヒット作を出せなかった。そこでソーシャル・ゲーム専門のセガネットワークスを作り、gumiと業務提携することでアプリの開発スピードを高める。そして完成したゲームはgumiが世界各国に提供する。
■内閣官房長官も駆けつけたレセプション
レセプション(ディナーパーティー)は、サミット参加者およびサミット参加大手企業のトップ、発起人、政府要人や財界トップ、関係業界来賓が一堂に会するパーティーとなった。マッチングで気に入った企業と言葉を交わすこともでき、オープンイノベーションを推進する絶好の機会となった。
レセプションの立食パーティーの様子
閉会時には、内閣官房長官沖縄基地負担軽減担当菅義偉氏が会場に駆けつけ「若いエネルギーがココに集まった、本当に素晴らしいと思います。我が国において、ベンチャーの皆さんや、大企業の皆さん、そしてその間と間を結ぶ皆さんの連携が全くと言ってよいほどうまく行かなかった。そういう危機感の中で今日こうしてベンチャー相談の協議会を設立されて、まさに老いも若きもと言ったら言い過ぎかもしれませんけれども、こんなに多くの皆さんが集まっていただいて、この会が盛大に開催されますことを、前途は申し上げることもなく、日本はまだ大丈夫だな。そんな思いであります。」と挨拶。
さらに「安倍政権においても成長戦略の最優先課題は、ベンチャー戦略であります。皆さんのこの中から安倍総理の大臣賞というものを、ぜひ、私は設けたいと思います。そして、新しい事業の目を生み、そして新しい人によって、この日本というものをもう一度再生をして大いに雇用を生んでいただきますことをお伝えしてご挨拶といたします。おめでとうございます。」とスピーチを行った。
内閣官房長官沖縄基地負担軽減担当 菅義偉氏
閉会時には、主催者側の代表として株式会社プロジェクトニッポン松谷卓也氏がスピーチを行った。松谷氏は「今日も半年間ぐらいの準備をしてずっとやってきたんですけど、大手企業の皆さん、面白いベンチャーに出会えましたか? ベンチャーの皆さんどうですか? 面白い大手に出会えましたか? また来年9月ぐらいにやりたいなと思っていますので、皆さん、お付き合いいただければと思います。」とスピーチ。
最後は、裏方としてイベントを支えた運営事務局のスタッフ代表として、株式会社プロジェクトニッポン柴木仁美氏による一本締めで大盛況のうちに幕を閉じた。
株式会社プロジェクトニッポン柴木仁美氏
このように大手企業、およびベンチャー企業が一堂に会する機会は、それほど多くない。3回目、4回目と続けることで、より多くの大手とベンチャーの提携業務が生まれ、日本企業が発展していくための場所に成長して行って欲しい。
■TOKYOイノベーションリーダーズサミット