富士通は2014年秋冬モデルでいくつかの新製品を発表しているが、デスクトップパソコンでは世界初となるインテルのRealSenseテクノロジーを搭載した「ESPRIMO WH」が大注目だ。

RealSenseを搭載していることに加え、液晶画面の角度を変えて、用途に応じてスタイルを変形できる仕様も取り入れている。これにより、ノート型2-in-1のような使い方ができるデスクトップパソコンとなっている。



本製品は、23インチワイド液晶を採用したオールインワンパソコンだ。液晶はタッチ対応、さらにスタイラスペン入力にも対応している。そのためタッチ操作やスタイラスペンによる入力がしやすいように液晶画面の角度を簡単に変更できる機構を取り入れている。

タッチ液晶の解像度は1920×1080ドットのフルHDで、これにパイオニア製のスピーカー、Blu-rayドライブを搭載しており、BDタイトルの再生のような用途では迫力あるサウンドと高解像度ディスプレイを十分に活用できるように十分な基本性能を持っている。

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前述したように本モデルの特徴的な部分は、インテルのRealSenseに対応しているためタッチ操作やスタイラスペンによる操作を行うために液晶ディスプレイの角度を自在に変更できる機構を採用しているところだ。

ディスプレイの角度を変更するヒンジの機構を強化したことで、従来以上にスムーズに自在に角度を変更できるようになっている。また、寝かした状態でのタッチ操作やスタイラスペンによる入力の安定性も高い。

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センサーによって液晶パネルの角度を検出して、寝かせた状態ではペン入力に最適化したペンスタイルモードに変化し、それに適したアプリケーションを自動表示する「ペンナビ」機能も搭載する。同機能ではペン入力とタッチ機能、ペンのみの機能への切り替え、ペン入力に適したアプリケーションの一覧が表示されるようになっている。

店頭で販売されるカタログモデルは「ESPRIMO WH77」、Web直販モデルは「ESPRIMO WW1」となる。なおインテルのRealSenseを搭載するのはCore i7を搭載したモデルのみとなる。RealSenseテクノロジーはカメラと深度センサーを組み合わせて、3Dキャプチャーやジェスチャー操作が可能となる新しいテクノロジーだ。PCへの入力補助機能として画期的とも言える技術だ。

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RealSense対応のビデオチャットで背景を変更するようなことはもちろん、まばたきや口の動きを反映するアバターを表示させるようなこともできる、この機能を使って楽しめるゲームも提供されている。その他の対応アプリはインテルのサイトで提供されており、ユーザーがダウンロードすることで利用できる。この機能がPC購入の口実となるかと問われたら「今後の進化次第でなり得るだろう」と筆者は思った。RealSenseがなくてもESPRIMO WH/WWは、よくできたPCだと言える普通にWindowsパソコンとして使っても不満はないだろう。

RealSenseは、まだまだ手探り状態であり、どういった進化を遂げるのかは未知数だ。しかし、PCへの入力といった操作の根幹を大きく変える可能性を秘めているだけに、大事に進化して行ってもらいたい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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