アップルは、9月に発売したばかりの、iPhone 6シリーズのSIMフリーモデルの販売価格を11月に改正した。おおよそ1割ほど価格が上がったが、この理由は円安による影響と考えられている。

iPhone 6が発表された9月時点の為替は1ドル107円程度だったが、11月になると115円程度になった。アップルの価格改正はこれを反映したものだろう。そして12月には1ドル120円近くになっており、このまま円安が続くと再値上げの可能性が高まってきている。

iPhoneの価格改訂がどうなるか気になるところだが、値上がりの金額としては同社のPCであるMacシリーズのほうが影響が大きそうだ。



アップル製品の価格は、アメリカでの価格を基準に、発表時点の為替を踏まえて、その国での値頃感がある価格に設定される。例えば、アメリカで999ドルの場合、日本では1ドル100円なら99,800円、1ドル110円なら、109,800円のようになる。消費税の税率が5%だったときは内税だったので、税込で値頃感のある価格に設定されていたが、現在は外税となっている。

一度決まった価格は、為替が変わっても滅多なことでは価格は改正されないが、今回のiPhone 6シリーズの値上げは異例だ。

Macシリーズの方を見てみると、10月に発表された5K iMacとMac mini以外は1ドル100円程度の為替で価格が設定されている。2014年12月上旬の原稿執筆現在、1ドル120円近くになっているため、MacはiPhone以上に為替の影響を受けている。いつMacが値上げされてもおかしくない状態だが、おそらく次の機種で、現在の急激な円安を反映した新製品が登場することになるだろう。

為替がこのままなら、現在の価格よりも2割程度高くなることになりそうだ。現在、15インチMacBook Proカタログモデルの最上位機種はアメリカで2499ドル、日本では248,800円だ。仮に1ドル120円のタイミングで新製品が登場すると、2499ドルの場合、日本での価格は30万円程度になる可能性がある。

MacBook Airの場合、最低価格モデルが899ドルで、日本では現時点で88,800円。1ドル120円でも10万8千円程度なので、値上がり幅はそれほどでもない。よりハイスペックなモデルを買うなら、現行モデルを今のうちに買っておくと購入価格自体は安く抑えられる。

もちろん、発表時点での為替がどうなっているかはわからないし、後継モデルが現行と同じ価格でデルと決まったわけではない。Macに限らず、PC関連製品は為替に影響を受ける。国内および海外のニュースはこまめにチェックしておきたい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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