インテルは「Internet Of Things」ことIoT向けの同社のリファレンスモデルとなる「インテルIoTプラットフォーム」を発表した。インテルと言えば、パソコンやタブレットなどのハードウェアに使われる半導体関連製品がメインの商売だが、このプラットフォームでは、ハードウェアだけでは無く、セキュリティーも含めたソフトウェア側も含めてIoT環境を、統合的に提供しているのが従来とは異なる部分だ。



IoTでは各種機器で集めたデータを、セキュアな状態でインターネットに安定的かつ継続的に接続し、分析する必要がある。このプラットフォームの基盤をインテルが提供することで、家電や電化製品によるネット接続導入を簡素化できるようにする。

冒頭で紹介したInternet of Thingsは、日本では「モノのインターネット」と言われている。従来は十分に活用されていなかった家電や電化製品をインターネットに接続することで、より効率的に運用できるようになり、コスト削減や利益向上に役立つようになると言われている。

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IoTを実現するには、各機器をインターネットに接続し、集めたデータを有効に活用および再配分する必要がある。このためには、各種センサーからのデータを集め、インターネットにセキュアに接続し、サーバーにデータを送り、集めたデータを分析し、その結果を各機器に返してやる必要がある。

インテルIoTプラットフォームでは、これらのIoTのサイクルを構成するのに必要な要素をまとめた形でハードもソフトも含んだ形でのリファレンスとして提供する。同時に、「Accenture」、「Booz Allen Hamilton」、「Capgemini」、「Dell」、「HCL」、「NTT データ」、「SAP」、「Tata Consultancy」、「Wipro」といったメーカーとの連携も発表された。インテルIoTプラットフォーム上で各社が提供しているソリューションの利用も可能となる。

インテルは近年、「マカフィー」や「Mashery」を買収したが、IoT分野でもマカフィーのセキュリティ、MasheryによるWeb APIが提供される。これによって、IoTで特に重要になるセキュアなインターネットの接続、データの管理といった需要な環境も提供する。

このインテルが提供するIoTソリューションによって、従来は煩雑だったIoTの導入を、より簡素な形で迅速に構築できる環境を提供し、この分野でもインテル関連製品を広めていくのが目的であるが、はたして業界標準のリファレンスとして採用されるかは、IoT機器を開発する各社の選択にかかっているといえるだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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