どうもイソスケです。【イソスケのここだけ読んどけIT本】は、IT関連で注目されている人、物事、テクノロジー、その他、IT関連であれば「現在、多数の注目を集めて」いたり、「これくらい最低限知っておくべきこと」だったりといった事柄に関する書籍を、イソスケが読み、その内容を紹介する企画です。



書籍を読み解くには、それなりの時間が必要になるので、忙しいビジネスパーソンは、注目の書籍だからと言って片っ端から読んでいくわけにはいきません。

そこで、本企画ではイソスケなりの視点で、自分が読んだ書籍についてポイントを押さえた紹介をしようと思っています。

本連載を読んで気になったら購入してみる。または、話題に上った書籍のおおよその内容を把握するといった感じで、皆さんのお役に立てればと思っています。

なお、本連載は、記事執筆前に「書籍を読む」という準備が必要なため、書籍の内容次第では読破に時間がかかることもあるため、毎回決まった日に更新されるとは限らないことをあらかじめお断りしておきます。また、こんな書籍を読んで感想を聞きたいということがあれば、以下のメールアドレスまで、メールを送ってください。

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前回は『シンプルに考える』を紹介しました。

今回、第12回の書籍では「中国のスティーブ・ジョブズと呼ばれる男: 雷軍(レイ・ジュン)伝」を紹介します。

技術革新の速いIT業界では、アップル、グーグル、フェイスブックのようなスター企業がしばしば彗星のように現れます。しかし中でも2010年に設立された「シャオミ(Xiaomi)」の急成長は記録破り。2014年には6112万台ものスマートフォンを販売し、中国首位。世界シェアでもサムスン、アップルに次ぐ第3位のメーカーに躍進しました。

「シャオミ」の現在の時価総額は500億ドルを超えるとみられ、わずか創業5年で500億ドルクラブへの仲間入りを果たした同社を率いるのが、メディアやファンから「中国のジョブズ」と呼ばれている創業トップの雷軍(レイ・ジュン)です。

IT業界のスター企業の創業者と言えば、初期のアップルのジョブズ、グーグルのラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグなど起業前は無名だった野心的な若者が思い浮かびますが、雷電は彼らとは違い、シャオミ創業時はすでに40歳。中国のIT業界でプログラマー、経営者、投資家としてキャリアを持ち、とくにインターネットには草創期からどっぷり浸かってきた人物でした。

■「ジョブズのように世界一流の会社を作りたい」との思い
いまでこそ「中国のジョブズ」と言われる彼ですが、もともとは大風呂敷を広げたり、才能をひけらかす人物ではなく、大学卒業後にプログラマーとして就職したキングソフトでも、常に他人に好かれる良い人で、理想的な人生を歩む模範的な社会人。

キングソフトでは総経理(社長相当)まで上りつめ、上場で巨額の資金を手に入れ、エンジェル投資家としても大成功。富と名声を得ましたが、18歳の時に読んだ、この道に入ったきっかけとなる1冊の本「パソコン革命の英雄たち」に登場するジョブスのように、「世界一流の会社を作りたい」との思いが消えず、40歳で起業。

起業時には、創業メンバーを前に「アップルとジョブズはもはや何人にも超えられない高みに達している。でも、世界最高峰のチョモランマに登るルートは決して一本じゃないはずだ。僕らは別のルートを探そうじゃないか」と抱負を語り、富と地位だけでなく、理想を持って「シャオミ」を創業したといいます。

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執筆:イソスケ