どうもイソスケです。【イソスケのここだけ読んどけIT本】は、IT関連で注目されている人、物事、テクノロジー、その他、IT関連であれば「現在、多数の注目を集めて」いたり、「これくらい最低限知っておくべきこと」だったりといった事柄に関する書籍を、イソスケが読み、その内容を紹介する企画です。



書籍を読み解くには、それなりの時間が必要になるので、忙しいビジネスパーソンは、注目の書籍だからと言って片っ端から読んでいくわけにはいきません。

そこで、本企画ではイソスケなりの視点で、自分が読んだ書籍についてポイントを押さえた紹介をしようと思っています。

本連載を読んで気になったら購入してみる。または、話題に上った書籍のおおよその内容を把握するといった感じで、皆さんのお役に立てればと思っています。

なお、本連載は、記事執筆前に「書籍を読む」という準備が必要なため、書籍の内容次第では読破に時間がかかることもあるため、毎回決まった日に更新されるとは限らないことをあらかじめお断りしておきます。また、こんな書籍を読んで感想を聞きたいということがあれば、以下のメールアドレスまで、メールを送ってください。

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前回は『あなたはなぜパズドラにハマったのか?』を紹介しました。

今回、第3回の書籍では「スマホでアップルに負けてるマイクロソフトの業績が絶好調な件」を紹介します。

PC向けOSの歴史に輝かしい歴史を刻んできたマイクロソフトとWindows。しかしその最新バージョンである「Windows8」の評判は芳しくありません。職場や学校に「Windows8」が導入され、大変な目にあったという人も皆さんの周りにはいるかと思います。

ネットでは「Windows8入れたのにタッチパネルにならない!」といった声のまとめが作られるほど、Windows8をインストールすれば、PCがタッチ対応になると誤解する人が多数出ました。

しかしWindows8の失敗によりマイクロソフトの経営は傾いたのでしょうか?まったくのノーダメージというわけではありませんが、業績は好調。米国を代表するIT企業として株式の時価総額やブランド力を維持し、2014年度には過去最高の業績を更新したばかりです。

■全てをクラウドに繋げるマイクロソフトの戦略

そして今夏の発売が発表されたWindowsの次期バージョンであるWindows10では販売面で画期的な施策が導入。既に7や8を使っている個人ユーザーは10の発売から1年間、無償でバージョンアップができるというものです。

しかしここで気になってくるのがマイクロソフトの業績について。企業向けやPCメーカー向けには10のライセンスを有償で販売する部分もありますが、市場の多数を占める7を利用している個人ユーザーなどには魅力的な新バージョンを販売するまたとない機会。アップルやグーグルと違ってソフトウェアを本業とするマイクロソフトがソフトウェアの無償化に突き進むのはビジネス面で可能なのでしょうか。

本書の著者である山口健太氏は収益化の一例としてクラウドの存在をあげています。Windowsの環境が企業環境に普及しており、多くの企業はマイクロソフトの管理ツール「ActiveDirectory」を利用。これはマイクロソフトのクラウドサービスと相性がよく、個人向けにはOfficeが普及しており、これはOfficeのクラウドサービスであるOffice365と接続可能。Officeや開発環境であるVisual Studioといった強力なツールを中心に、クラウドを組み込んでいくという方向性は他社に真似のできないマイクロソフト独自のものと言えるとしています。

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執筆:イソスケ




スマホでアップルに負けてるマイクロソフトの業績が絶好調な件
山口 健太
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
2015-03-13