どうもイソスケです。【イソスケのここだけ読んどけIT本】は、IT関連で注目されている人、物事、テクノロジー、その他、IT関連であれば「現在、多数の注目を集めて」いたり、「これくらい最低限知っておくべきこと」だったりといった事柄に関する書籍を、イソスケが読み、その内容を紹介する企画です。



書籍を読み解くには、それなりの時間が必要になるので、忙しいビジネスパーソンは、注目の書籍だからと言って片っ端から読んでいくわけにはいきません。

そこで、本企画ではイソスケなりの視点で、自分が読んだ書籍についてポイントを押さえた紹介をしようと思っています。

本連載を読んで気になったら購入してみる。または、話題に上った書籍のおおよその内容を把握するといった感じで、皆さんのお役に立てればと思っています。

なお、本連載は、記事執筆前に「書籍を読む」という準備が必要なため、書籍の内容次第では読破に時間がかかることもあるため、毎回決まった日に更新されるとは限らないことをあらかじめお断りしておきます。また、こんな書籍を読んで感想を聞きたいということがあれば、以下のメールアドレスまで、メールを送ってください。

itlifehack【at】mediabank.jpn.com
【at】は@

前回は『スマホでアップルに負けてるマイクロソフトの業績が絶好調な件』を紹介しました。

今回、第4回の書籍では「ITビジネスの原理」を紹介します。

いまやPCの前に座らなくても、肌身離さず持ち歩いているスマートフォンで、気になる商品のレビューやレストランの口コミ、人間関係の悩みなど様々な事柄を、自宅はもちろん通勤中の電車の中や、カフェなどの外出先でも、場所や時間の制約を受けず、手軽に調べ物が出来る時代です。

そんな誰もが使うネットの検索の世界で圧倒的なシェアを握っているのが米Google。ページランク理論をベースにした、その精度の高い検索技術によって、検索フォームに言葉を入力するだけで、欲しい情報をネットから探し出すことができ、2014年度の第4四半期の決算では、売上高は過去最高の約2兆1400億円を記録。まさにIT業界の巨人ともいうべき存在です。

■Googleが圧倒的な存在になったのは「純粋想起」の獲得にあった
しかし、なぜGoogleはここまで圧倒的な存在になったのでしょうか。その秘密を本書では「純粋想起」にあるとしています。「純粋想起」とは何のヒントや手がかりもなく、ブランド名を思いかべることを言い、ネットの世界のようにいかに多くのユーザーを集めるかが1つの勝負になっている業界では、この「純粋想起」を取ってしまうのが最強だといいます。

Googleではウェブ検索と言えば「Google検索」、地図なら「Google Maps」、メールなら「Gmail」、動画なら「YouTube」といったようにほとんどの分野で「純粋想起」を獲得し、人を集めることに成功しました。

ネットビジネスは情報を求めるものと求められるもののマッチングビジネスなので、情報を求める人が多いところに情報を出す人も集まります。この強いところがますます強くなっていくのが収穫逓増(ていぞう)の法則と呼ばれるもので、ネット業界で最初にティッピングポイントを超えたのがGoogleだったといいます。

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執筆:イソスケ




ITビジネスの原理
尾原 和啓
NHK出版
2014-01-30