情報通信研究機構(NICT)は、電磁波研究所 時空標準研究室において、光格子時計と水素メーザ原子時計を組み合わせた「光・マイクロ波ハイブリッド方式」を新たに開発し、光格子時計に基づく高精度な時刻信号の発生を世界で初めて半年間継続させることに成功したと発表した。
「光・マイクロ波ハイブリッド方式」で生成した時刻信号は、世界の標準時である協定世界時よりも正確であり、国際度量衡局(BIPM)が世界中の原子時計データを利用して計算する最高精度の仮想時刻と比べて、ずれは半年で僅か12億分の1秒以下(0.79ナノ秒)だった。また、現在の日本標準時よりも1桁高い精度で時刻を生成できることが確認され、将来、秒の定義がセシウム時計から光格子時計に変更されても、新しい光による定義に基づいて時刻を維持できることも示された。
この成果は、英国オープンアクセス科学誌「Scientific Reports」に日本時間2018年3月9日(金)に掲載された。
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