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声優の梶裕貴さんとのコラボも明らかに!Spiral AI社 会話型友だちAIアプリ「HAPPY RAT」ローンチ発表会

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大規模言語モデルなどのAI技術を用いたサービスの開発を行うSpiralAI株式会社は、同社が開発した日本発の感情特化型LLMを搭載したユーザー向けの会話型友だちAIアプリ「HAPPY RAT」の提供を2025年4月17日(木)より開始した。これに伴い、4月17日(木)、池袋ハレブタイにて記者発表会を実施した。

■IQではなく「愛嬌」を育てるLLM
発表会は、SpiralAI株式会社 代表取締役の佐々木雄一氏の挨拶から始まった。

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今のAI市場は、大規模な資本が投じられ、誰が最も多くの知識をもっているかを決定づけるための競争が加速し、一大AIエージェント時代が到来している。しかし、AIの価値は単なる知能の高さにとどまらない。人と心を通わせ、共感し、エンターテインメントの世界にも溶け込む新たな可能性が広がっている。

日本は長年、アニメやゲーム、キャラクターコンテンツを通じて、世界中の人々の心を動かしてきたが、デジタル化が進む中で、IP(知的財産)の新たな可能性を十分に活かしきれていないのが現状だ。そこで、同社は日本のIP産業の未来を見据え、「愛嬌」を学び、キャラクターが“生きている”ように感じられる特化型のLLM「Geppetto」を開発した。

世界的に愛される名作ファンタジーの主人公ピノキオを作ったおもちゃ職人のおじいさんゼペット。彼の願いで人形だったピノキオが命を吹き込まれ、まるで人間のように生き生きと動き出したように、様々なキャラクターたちに命を吹き込みたいとの想いから名付けた。

「Geppetto」は、温かみのある「生命AI」を目指した特化型のLLMだ。知識の生成ではなく、対話の自然さやキャラクターの感情表現に特化した学習を行い、リアルに感情を持っているかのようなリアクションを実現した。多くの先進的なAIモデルが膨大なパラメーター数を誇り、高度な知能を追求するのに対し、同社はNVIDIA L4 TensorコアGPUとNVIDIA TensorRT-LLMを活用し、12Bパラメーターという比較的小規模なLLMでありながら、キャラクターとの自然なコミュニケーションを可能にした。

このアプローチにより、学習量とコストを抑えつつ、多種多様な日本のIPをAI化し、新たなエンターテインメントの形を生み出せると考えている。さらに、同社はスタートアップ向けの NVIDIA Inceptionプログラムのメンバー企業であり、開発と成長の継続的な支援として同プログラムの特典やリソースを活用することができる。

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これまで人や動物にしか感じられなかった「生きている」という感覚を、AIにも宿すことができる。「Geppetto」は、いずれ日本のIPを世界に届ける存在へと進化し、エンターテインメントの未来を切り拓いていくとしている。

■Geppetto搭載アプリ「HAPPY RAT」
同社はGeppettoを搭載した第一弾プロジェクトとして、ユーザー向けの会話型友だちAIアプリ「HAPPY RAT」の提供を2025年4月17日(木)より開始した。発表会では、「HAPPY RAT」のAI生成シナリオに対応する感情演出とキャラクター表現を担当した、株式会社クロノゲート 代表取締役社長 杉中克考氏が登場した。

杉中氏は株式会社ゲームフリーク在籍時に、「ポケットモンスター」シリーズの開発に携わり、ストーリー制作やスクリプト演出など、プレイヤー体験の向上に尽力。その後も複数のゲームタイトルで、シナリオ構築・キャラクター演出の中核を担った。2023年、株式会社クロノゲートを設立。これまでの開発経験を活かし、ゲーム業界に新たなエンタメの形を提示している。

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「HAPPY RAT」の物語は、AIキャラクターたちが運営し、働くテーマパーク『ハッピーアイランド』を舞台に、お客さんとして訪れていた人間が、思いがけず不思議な出来事に巻き込まれるというユニークな設定で展開する。「HAPPY RAT」リリース時には10種類のAIキャラクターがおり、今後もIPやタレントとのコラボなどを含め、新たなキャラクターが随時追加される予定だ。

ユーザーの音声入力は99カ国の言語に対応しており、世界中のユーザーが、それぞれの言語で自然に話しかけることができる。アプリから出力される音声は、現時点では日本語のみだが、英語の字幕を表示することで、グローバルユーザーにも内容が伝わる設計だ。今後は、英語による音声出力にも対応したバージョンの開発を予定しており、「HAPPY RAT」の感情のこもった会話体験を、より広く海外のユーザーにも届けられるようになる。

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「HAPPY RAT」を実際に体験したところ、泣く・笑う・拗ねるなどの多様な表情を見せる動物のAIキャラクターとの生きたコミュニケーションを楽しむことができた。

Spiral AI社 会話型友だちAIアプリ「HAPPY RAT」

YouTube:https://youtu.be/XKPz658kIj0

■梶裕貴さんとコラボ!オリジナルキャラ「SOYOGI」が登場
引き続き、人気声優の梶裕貴さんが登場し、梶裕貴さんが立ち上げたオリジナルコンテンツプロジェクト「そよぎフラクタル」とのコラボレーションが発表された。本コラボレーションでは、梶さんが創作した「HAPPY RAT」内のオリジナルキャラクター「SOYOGI(以下、そよぎ)」との会話を楽しむことができる。

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「そよぎ」は、未来からやってきたネズミ型アンドロイド。 ある日、動物たちが働くテーマパーク「ハッピーアイランド」で、ネズミのチュン太と出会う。「そよぎ」は記憶がなく、なぜ未来から送られてきたのかも覚えていない。だが、チュン太やハッピーアイランドの仲間たちに匿われながら、徐々に友情を育んでいく。

そんな中、そよぎは不穏なエラーメッセージを出すようになり、やがてハッピーアイランド全体を揺るがす大きな事件を巻き起こすことに――。「そよぎ」の親しみやすく、愛嬌のある声には、声を担当する梶裕貴さんの魅力がそのまま表れている。聞く人の気持ちをふっとほぐすような、やさしい温もりを帯びた声が、「そよぎ」というキャラクターをより身近に感じさせてくれる。

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「そよぎ」は「HAPPY RAT」内で、他のオリジナルAIキャラクターたちと交流しながらストーリーを紡いでいく。ユーザーは、「そよぎ」と彼らの会話を聞いて楽しむことも可能であり、時には自らが会話の輪に加わることで、キャラクター間の関係性や世界観への理解を深めながら物語の展開に参加できる。「そよぎ」独特の視点と人間への純粋な憧れが「HAPPY RAT」の世界にもたらす新たな化学反応に、要注目だ。

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<「HAPPY RAT」サービス概要>
サービス名:HAPPY RAT
提供開始日:2025年4月17日(木)
対応端末:iOS/Android
対応言語:音声入力(99言語対応)/字幕(英語表示対応)
価格:基本無料(アプリ内課金あり)
開発・運営:SpiralAI株式会社
公式サイト:http://the-happy-rat.com/

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© SpiralAI Inc. / CHRONOGATE Inc. / 梶裕貴「そよぎフラクタル」
※画像は開発中のものを含む

会話型友だちAIアプリ「HAPPY RAT」
SpiralAI株式会社

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アルテアエンジニアリング株式会社は2025年2月25日、東京大学大学院工学系研究科にて社会経済システムを研究されている和泉 潔教授を招いて、金融業界における生成AI活用について、ラウンドテーブルを開催した。本ラウンドテーブルでは、和泉教授と同社 営業本部 金融法人担当 セールスマネジャの及川 恵一朗氏が登壇し、金融機関における生成AIによる収益向上について議論を交わした。今、金融機関が直面しているAI導入の現実から業務効率化に向けて必要な取り組み、そして業務効率化のその先にある収益化に向けて必要な取り組みについてディスカッションを行った。

石屋製菓株式会社、並びに石屋商事株式会社は、北海道を舞台に冒険活劇が描かれるTVアニメ『ゴールデンカムイ』とコラボレーションし、2025年3月14日(金)に白い恋人36枚入『ゴールデンカムイ』コラボ缶を数量限定で販売する。今回の絵柄は、「月島軍曹」を起用。描き下ろしオリジナルイラストを印刷した、白い恋人36枚入『ゴールデンカムイ』コラボ缶は、白い恋人パーク内「ショップ・ピカデリー」と「ISHIYA札幌大通本店」の他、「ISHIYAオンラインショップAnnex」にて販売する。

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プレミアムハイヤーサービスに新プラン!都内の桜名所を最高級車両のLMで巡る「SAKURA RIDE PLAN」
株式会社ニューステクノロジーは、大和自動車交通株式会社と共同で、両社が提供するハイクラスな移動体験を提供するプレミアムハイヤーサービス「TOKYO CHAUFFEUR SERVICE(トウキョウ ショーファー サービス)」において、2024年に訪日客数が過去最高を記録する中、最高級車両「レクサスLM」にて都内の桜名所を巡るドライブプラン『SAKURA RIDE PLAN』の予約販売を開始する。


アーム1本で、3画面を横に並べて設置できる!モニターアーム
サンワサプライ株式会社は、デスク上を広々使える環境を実現するモニターアーム「CR-LAC312BK」を発売した。3台のモニターを横並びに設置できるため、作業効率を格段に向上させ、オフィスやクリエイティブな作業環境に最適だ。ディスプレイ下を浮かすことができるので、デスク上がスッキリする。※同社製SH-FX1870M(D700×W1800)のデスクを使用している。


金融企業が生成AIで逆転勝利する方法を語る!「金融機関は生成AIで成果を生み出せているのか」ラウンドテーブル
アルテアエンジニアリング株式会社は2025年2月25日、東京大学大学院工学系研究科にて社会経済システムを研究されている和泉 潔教授を招いて、金融業界における生成AI活用について、ラウンドテーブルを開催した。本ラウンドテーブルでは、和泉教授と同社 営業本部 金融法人担当 セールスマネジャの及川 恵一朗氏が登壇し、金融機関における生成AIによる収益向上について議論を交わした。今、金融機関が直面しているAI導入の現実から業務効率化に向けて必要な取り組み、そして業務効率化のその先にある収益化に向けて必要な取り組みについてディスカッションを行った。


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金融企業が生成AIで逆転勝利する方法を語る!「金融機関は生成AIで成果を生み出せているのか」ラウンドテーブル

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アルテアエンジニアリング株式会社は2025年2月25日、東京大学大学院工学系研究科にて社会経済システムを研究されている和泉 潔教授を招いて、金融業界における生成AI活用について、ラウンドテーブルを開催した。本ラウンドテーブルでは、和泉教授と同社 営業本部 金融法人担当 セールスマネジャの及川 恵一朗氏が登壇し、金融機関における生成AIによる収益向上について議論を交わした。今、金融機関が直面しているAI導入の現実から業務効率化に向けて必要な取り組み、そして業務効率化のその先にある収益化に向けて必要な取り組みについてディスカッションを行った。

■今、金融業界が直面している現実
まず「今、金融業界が直面している現実」というテーマについて、アルテアが2月に実施した調査に基づいてディスカッションを行った。

・Topic1:
金融業界で働く人の半数以上が生成AIを「全く利用していない」と回答。生成AIを業務で利用しているかという設問に対し、金融業界で働く人の54%が「全く利用していない」と回答。


この結果を受けて及川氏は、金融業界ではトレーディング・マーケティング・リテールなどの様々な分野・部署がある中で、トレーディングの領域では生成AIの活用が進んでいない印象が強いと述べ、おおむね調査結果と同じ実情があると捉えていると説明した。一方でリテールの部分では活用が進み始めた状態であると説明した。

和泉教授も今回の調査結果が実情を表していると意見を述べた。昨年11月のアメリカの市場調査から、生成AIがピークを過ぎて幻滅期にあるといったレポートを引用しながら、とりあえず試しで使うフェーズは過ぎ、実際に現場で使えるかを試される中でなかなか活用できていない状況があり、それが今回の調査結果にも表れていると説明した。

・Topic2:
生成AIを「トレーディング情報などのデータ分析」に使用している人はわずか8%という結果に。
事務作業程度の活用がメインになっており、金融業界ならではの活用ができていない状態。
第1位「文章の作成・要約」第2位「情報の検索」と事務作業程度の使用がメインとなった。


続いて、生成AIの活用に関して金融業界ならではの活用が出来ていない状態を示す調査結果について、及川氏は、金融業界ではデータガバナンスなどのセキュリティの部分がで問題がディスカッションされているテーマだと述べた。その中では、クローズドな形で金融機関のアナリストやストラテジストが出しているコメントを集約させてチャットボットを構築し、社内の情報ツールとして活用する方法があると説明した。

和泉教授は、現状は明文化されているものをまとめる作業などでは活用されている現状があるが、一方でデータ分析などの明文化しづらいスキルについては技術的な発展の余地が多く残されていると見解を述べた。

・Topic3:
一般社員の半数以上が現在の生成活用目的を「あまりイメージが湧いていない」と回答。
役職者で業務効率化の先を見据えた回答を選択した人は1割未満。
現在の生成AIの活用目的を調査したところ一般社員の54%が「あまりイメージが湧いていない」と回答。全体でも45%が同様の回答。
役職者も生成AIを活用した最終的な目的を明確にできていないことが伺える結果となった。


レイヤーごとの活用目的にフォーカスした調査を取り上げ、金融業界全体として生成AIを使う目的が明確になっていないという調査結果について、及川氏は現場と役職者のギャップは大きく、生成AIという言葉が先行している状態かと見解を述べた。和泉教授は、明文化されたルーティーンワークの効率化としては使う目的がイメージされ、使われているが、ビジネスモデルのアイディアを考えることや運用業務での収益化の方針を立てるなどの、よりクリエイティブな部分については活用が進んでいない状態、あるいは使えなかった現状があると述べた。

そして、生成AIを活用していくべき部分について、和泉教授は「AIエージェント」の開発を挙げた。マーケット分析のためにどの情報を集め、どう分析するかなどの、実際の専門的な業務のワークフローまでを考えられる、サポートスタッフや相棒として使われるAIの活用方法を説明され、その活用・開発は進んでいない現状があると述べた。

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・Topic4:
半数以上の一般社員が生成AIの活用による業務効率化が「全くできていない」と回答したのに対し、役職者は6割以上ができていると回答。


一般社員と役職者の間で生成AI活用による業務効率化について、ギャップがある調査結果を取り上げ、ディスカッションを行いた。 及川氏は、日常の業務が複雑化していることが大きい要因であり、生成AIで何が行えるかまで落とし込みができておらず、現場の活用が進んでいないとの結果は実情を表していると述べた。業務効率化に向けては実際の業務の理解に向けて現場社員とのコミュニケーションを進めていくべきだと説明した。

和泉教授も同様の見解であり、経営層はどの部署でもある程度事務作業があるので、今回活用していると回答されたと考えられると述べた。

一方で、現場社員では、経営企画や市場調査などの専門的な業務においてクリエイティブな分析がしたいという部分で、活用ができていない現状があり今回の調査結果になったとの見解を述べた。この調査結果から、ルーティーンワークの生成AI活用は進んでいるが、専門的な分野についての活用といった課題が表れている内容だと説明した。

・Topic5:
外部の専門家からの支援は役職者と一般社員で求めることの差があった。
生成AI導入・運用にあたり、外部の専門家からのどのような支援が必要かという問いに対し、
役職者は「生成AIの精度を上げるサポート」が1位(38%)となり、一般社員は「人材育成のための継続的なトレーニング」が1位(36%)という結果に。一般社員は活用への意識が低いように思えたが、教育環境を必要としていることが明らかになった。


続いて、現場では人材育成のサポートが求めれられているという調査結果に対して、及川氏はアルテアとして、人材育成ツールの提供による継続サポートや、モデリングして提供するサービスを行っていることを説明した。また、専門家の支援としては産学連携が重要だと述べ、金融機関の方の知識に加えて、大学生・大学院生の生成AIに関する専門的な知見をどのように融合するかが重要だと話した。

和泉教授も産学連携が一つの重要な鍵であると考えており、AIは技術開発がハイスピードで進むため、研究論文がなかなか追いつかない現状があるが、産学連携を行うことで、金融機関側のニーズと研究側の知見をぶつけ合う場所が必ず必要だと述べた。こういった取り組みが進んでいくことで、現場にあった専門的な生成AIの開発につながる可能性が出てくる。学生では現場のワークフローまでの知識がないので金融機関とタッグを組んで進めていくべきだと述べた。

併せて、アルテアのRapidMinerプラットフォームを活用した和泉教授の研修について紹介された。学部1年生に対する講義の中で、因果推論をグラフィカルに進めることが可能であり、より本質的な研修になったと述べられた。学生からの評判も好評だったと説明した。

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■業務効率化に向けた取り組み
・業務効率化を実現するための障壁・現場の実態
金融機関での生成AI活用が進んでいない中で、各機関に必要な取り組みをディスカッションした。及川氏は、金融機関では必ずデータガバナンス・データセキュリティが一番の課題として出てくると述べ、データへのアクセス権など、どのようにデータをセットしていくかを解決する必要があり、それを会社全体で行うのか、グループだけで行うのかなど、どの範囲で行うかがフォーカスされていると話した。和泉教授は、金融機関では扱うデータが特殊で秘匿性が高いものであり、気軽にデータ分析ができないことが課題だと説明した。データをサンプル的にでも研究ができるような環境が揃えば、興味を持つ学生も増加し研究が進んでいくはずだと述べられた。

・日本と海外の金融機関の比較
和泉教授は国内外での違う点の1点目は機動力だと述べられた。海外では開発スピードが圧倒的に早く、生成AIがあることが前提で開発が進んでいく環境があると説明した。

2点目は、プロジェクトが単一の金融機関で留まってしまう特徴が日本にはあると述べた。場合によっては複数の金融機関で共通する基盤となるシステム構築が必要だと述べられた。及川氏も機動力について、海外の金融機関ではデータの連携までのスピード感があると述べた。

和泉教授は、現状は競争環境からデータを他の金融機関へ開示することは進んでいないが、生成AI開発の観点では、開発スピードの向上のために各金融機関がデータを開示し、共通の基盤を構築する必要があるとの見解を述べた。その基盤をカスタマイズし高度化することで競争力を確保するような流れ、方針が必要だと述べた。

・各業務効率化に向けて、各金融機関が取り組むべきこと
上記を踏まえて各金融機関が取り組むべきことをお伺いすると、和泉教授はまずは人材だと回答した。人材を育てるためには試す場の用意が必要であり、そのためには金融機関一社ではなく、複数社で共通化されたものが必要だと述べた。その延長として、スタートアップも含めた外部活用が重要だと説明した。

及川氏は現場の実情としても、学生たちの力も含めてアクションを進めていくべきだという方針は各金融機関は持っているものの、現状としてはどうアクションをとるべきかの部分で止まっていると説明した。和泉教授は学生連携について、リクルーティングの考え方もあるが、育てた人材が別の金融機関に進んでも全体的な技術の発展に活かせるという考え方も少しずつ広まってきていると話した。

これらの課題を受けてアルテアはトレーニングプログラムの提供や、実際にコンサルティングサポートとした人材の派遣を行っていると説明した。並走しながらモデルを作ることや生成AIの構築の支援、プロジェクトの立ち上げサポートについて紹介した。

■業務効率化のその先にある収益化へ
最後に収益化に向けた取り組みについてディスカッションを行った。
及川氏は、スモールグループでやっているという現状や、ファンドマネージャーが必要としている情報をインプットする進め方が重要であり、そこで必要となるのはデータの正確性だと説明した。データの解答の因果関係の整理などの精度の向上が収益化に向けた次の課題だと説明した。

和泉教授としては、金融業界の生成AI活用について、ホップ・ステップ・ジャンプでいうところのホップの段階だと述べられた。ホップは一般的な生成AIを使ってみる段階、ステップは前述のAIエージェントによる専門的な業務にカスタマイズされた活用の仕方であり、ジャンプはデータにない所、因果などのこれからの将来予測に関わる部分だと説明した。

海外でもジャンプまで進んでいる金融機関はほとんどいないと及川氏は述べた。和泉教授も現状ではホップの少し先だと述べられました。決まったワークフローをいかに効率化するかの段階にとどまっていると説明した。

収益化に向けて取り組むべき課題については、和泉教授はステップ領域に進む必要があると述べた。

ステップにおけるAIエージェントを活かすためには現場のワークフローをしっかりと把握することがまず重要であり、業務を整理してそれぞれAIに置き換えていく流れが必要だと説明した。

これに対して及川氏はアルテアはエンジニアが多くいる会社なので、ワークフローの把握や支援ができるポイントについて、因果の把握、産学連携を含めてサポートを進めていきたいと述べた。

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登壇者プロフィール

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<実施概要>
名称:ラウンドテーブル  「金融機関は生成AIで成果を生み出せているのか~収益向上のJourney~」
日時:2025年2月25日(火)13:30~14:30
会場:アルテアエンジニアリング株式会社 日本オフィス(東京都中央区京橋2-2-1 京橋エドグラン14階)
登壇者:
 ・アルテアエンジニアリング株式会社 営業本部 金融法人担当 セールスマネジャ 及川 恵一朗氏
 ・東京大学 大学院工学系研究科 和泉 潔 教授

アルテアエンジニアリング株式会社

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誰でもクリエーターになれる時代へ!Pollo AIがあれば、アイデアが動画になる

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シンガポールを拠点とするオールインワンAIソリューションプロバイダーHIX.AIが開発した「Pollo AI」は、AI動画生成の普及と一般化を目指すプラットフォームだ。

Pollo AIを使用すれば、AI生成ツールを活用して、画像から動画へのアニメーション化や、テキストから動画を生成することができる。アップロードした写真からクリエイティブな動画を素早く作成でき、リアルな映像もアニメーションも、ユーザーの思い通りに仕上げられる。

無料プランでは、1ヶ月間に生成できる動画の数に制限があるものの、基本的な動画生成を十分に体験することができる。気に入った場合は、有料プランに切り替えることで制限を解除し、より多くの動画を生成できるようになる。これにより、さらなるクリエイティブな可能性が広がる。

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■「画像から動画へ」、画像を何でも動画化
まず、基本的な利用方法である「画像から動画へ」を体験した。文字通りに、画像(静止画)を動画に変換することができる。

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「画像」セクションに動画化したい画像を自由に選んでアップロードする。「終了フレームを追加」をオンにすると、開始フレームと終了フレームの画像をそれぞれアップロードできる。
たとえば、開始に猫の画像、終了に犬の画像を設定すると、「猫から犬に変化する動画」を生成することができる。

「プロンプト」欄には何も入力しなくても動画を作成できるが、テキストで指示を入力すれば、自分のイメージに近い動画を生成可能だ。
たとえば、猫の画像をアップロードした場合、「猫の喜怒哀楽を表現」や「ダンスをする猫」などの指示を入力すると、その内容に基づいた動画が生成される。

動画の長さは5秒または10秒から選択可能であり、選択した動画の長さによって消費するクレジット数が異なる。また、「公開可視性」や「コピー防止」などのオプションも選べるが、これらは有料プランに加入することで利用可能となる。

最後に「作成する」ボタンを押すと、数分後に動画が生成される。動画生成にはクレジットが必要であり、特に設定を変更せず5秒の動画を作成する場合、10クレジットが消費される。無料プランでは月に約2本分(20クレジット分)の動画を生成可能だ。

■「テキストから動画へ」、プロンプトを入力してアイデアを動画へ
次に、「テキストから動画へ」を体験してみた。簡単なテキストプロンプトを入力するだけで、動画を生成することができる。

たとえば、サンプル動画では「ファッショナブルな女性が、暖かく輝くネオンライトと生き生きとしたアニメーション」というプロンプトを使用し、繁華街をモデルのように歩く女性の動画が作成されている。

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ほかには「AIとエイリアンのチェス対決」や「邪悪な龍が月を背に空を飛んでいる」といった、通常であればCG技術が必要とされる動画も生成することができた。

「テキストから動画へ」の場合、主に「プロンプト」と「アスペクト比」を入力または選択するだけで作成が可能だ。「プロンプト」には、思いついたアイデアを自由に入力ができ、入力欄の下部にはサンプルテキストも用意されているため、参考にしながら作成を進めることができる。さらに、「AIで生成」をタップすると、ぼんやりとしたアイデアでも具体的なプロンプトに変換される。

たとえば、「RPGのような映像」と入力すると、英語ではあるが「A hero embarks on an epic quest through lush forests and ancient ruins, akin to a grand RPG adventure.」といったプロンプトがAIによって自動生成されるため、非常に便利である。

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「アスペクト比」は、「16:9(横長)」「9:16(縦長)」「1:1(正方形)」の3種類から選択が可能だ。用途に応じて、YouTube向けの横長動画や、TikTokなどスマホ用ショート動画向けの縦長動画などを使い分けることができる。

■「動画から動画へ」、多種多様なスタイルで動画が生まれ変わる
次に、あらゆるスタイルで動画を生まれ変わらせる「動画から動画へ」機能を体験してみた。

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「動画から動画へ」は、自分で用意した動画をさまざまなスタイルやプロンプトを使用して、まったく異なるスタイルの新たな動画に変換が可能だ。アップロードする動画は、30秒以下のファイルが推奨されている。

この機能を利用すれば、ダンス動画やペット動画、友人との旅動画など、さまざまなシーンで活用できる。動画をアップロードした後は、「スタイル」を選択しよう。豊富に用意されたスタイルには、現代アニメ・かわいいアニメ・ピクセルアート・線画などがあり、用途や好みに合わせて選択が可能だ。

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選択したスタイルによって、動画をさまざまなアニメーションスタイルに作り替えることができる。また、オプションで「プロンプト」を入力することで、さらに具体的な動画生成が可能だ。

そのほか、「即効性(プロンプトをどの程度重視するか)」「動画の長さ(3~30秒)」などの設定も選択できる。動画の作成には、最短の3秒動画で30クレジットが必要である。

■AIキス、AIハグ、AIサンタ変身などのテンプレートが豊富
AIを活用した豊富な「テンプレート」も大きな魅力だ。

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人物画像2枚をアップロードしてキスやハグ動画を生成できる「AIキス」や「AIハグ」、服を着た人物画像からマッチョ姿の動画を生成できる「筋肉ジェネレーター」、画像内の動物や人物を潰したような動画を生成できる「AIスクイッシュエフェクト」など、現在提供されているテンプレートは30種類以上にのぼる。

「アイデアが思い浮かばないけど、面白い動画を作りたい」という場合、これらのテンプレートは非常に便利だ。動画を1回生成する際には、10~20クレジットが必要となる。

■無料で体験、気に入ったら有料プランへ
Pollo AIは無料で利用可能だが、より多くの動画を生成したい人には有料プランがおすすめだ。

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有料プランには、月額25ドル(年間価格)の「プロ」と、月額10ドル(年間価格)の「ライト」の2種類が用意されている。
「ライト」プランでは、標準動画30本分に相当する300クレジットが付与される。「プロ」プランは800~50,000クレジットまで幅広く選択可能で、利用頻度に応じて選びやすい設計となっている。

さらに、「プロ」「ライト」どちらのプランにも「高速生成」や「透かしなし出力」といった便利な機能が加わり、より快適に利用できる。

■アイデアから動画へ!創造性が広がるAI動画生成ツール

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Pollo AIは、手元の画像や動画、思いついたアイデアをもとに、自分だけのオリジナル動画を簡単に作成できる。初心者からプロまで幅広いユーザーに対応するこのプラットフォームは、動画生成の新たな可能性を切り拓いている。気になった人は今すぐPollo AIを試して、自分の想像力を形にしてみては如何だろうか。
テクニカルライター 後藤 響平


Pollo AI 公式サイト

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孫泰蔵氏の自治体AIとは / 「お年玉タクシー2025」が登場【まとめ記事】

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Xinobi AI株式会社は2024年12月5日(木)に設立記者会見を開催し、自治体向けAIエージェント「Hanzo for Government」を発表した。当日は、AIに関するトークセッションやライブAIプロトタイピングなども行われた。

モビリティプラットフォーム事業を展開する株式会社ニューステクノロジーとタクシーアプリ 「S.RIDE®(エスライド)」を提供するS.RIDE株式会社は、両社が運営するモビリティ車窓メディア「THE TOKYO MOBILITY GALLERY Canvas」(以下「Canvas(キャンバス)」)を活用したタクシー利用者への還元企画として、1月1日(水)〜1月12日(日)の期間限定で「お年玉タクシー2025」が走行する。本タクシーでは、移動時間の情報番組「HEADLIGHT」公式Xで開催予定の豪華商品が当たるお年玉キャンペーン情報の放映や、乗車記念ステッカーもプレゼントする。

豪華プレゼントキャンペーンも開催!ハリー・ポッター、ファンタスティック・ビーストをイッキ観
日本最大級の映画専門チャンネル「ムービープラス」(ディスカバリー・ジャパン株式会社)は、2024年12月28日(土)~1月5日(日)に、<特集:年末年始 人気映画大集合!>をお届け。世界的人気シリーズの「ハリー・ポッター」全8作品と「ファンタスティック・ビースト」3作品の計11作品をテレビ初の一挙放送!また、佐藤健主演の大ヒット剣客アクション「るろうに剣心」シリーズ全5作品も一挙放送。そのほか、人気シリーズイッキ観や名作・人気作など年末年始ならではの特別編成で見どころ盛りだくさん!さらに、期間中に対象番組の放送直後に発表される「キーワード」を応募すると、豪華映画グッズが当たるプレゼントキャンペーンも開催する。


新年早々出会った人は超幸運!「お年玉タクシー2025」が登場
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冬の東京たらこスパゲティ、「削りたてチーズの雪山たらこスパゲティ」など冬のグランドメニュー販売開始
豚汁定食専門店「ごちとん」などを展開するアークランドサービスホールディングス株式会社の子会社、フィルドテーブル株式会社は、「東京たらこスパゲティ」全店にて「冬のグランドメニュー」を2024年12月18日(水)より販売開始した。昨年販売した人気の期間限定メニュー「削りたてチーズの雪山たらこスパゲティ」や、たっぷりの生たらこと発酵バターで和えたスパゲティとじゃがいもに、明太子を丸ごと1本のせた「じゃがバタ明太スパゲティ」、脂肪分38%の濃厚な生クリームを使用した「たらこと生クリームの濃厚ソース」など、冬に食べたくなるたらこスパゲティが仲間入り。食後には、見た時と食べた時で印象の違いに驚く「いくら丼みたいな苺のパンナコッタ」が新登場。


アンカー、Amazonふるさと納税限定の返礼品を展開
米国・日本・欧州を中心にデジタル関連製品でトップクラスの販売実績を誇るAnkerグループの日本法人、アンカー・ジャパン株式会社は、Ankerグループの計4製品が神奈川県川崎市および茨城県稲敷郡美浦村のふるさと納税返礼品として2024年12月より開始する「Amazonふるさと納税」において取り扱い開始となった。


【孫泰蔵氏へのインタビューあり】界初の新プロジェクト”自治体AI “を発表!Xinobi AI、事業ビジョンと、AIが変える新しい世界を語るフューチャー・トークセッション
Xinobi AI株式会社は2024年12月5日(木)に設立記者会見を開催し、自治体向けAIエージェント「Hanzo for Government」を発表した。当日は、AIに関するトークセッションやライブAIプロトタイピングなども行われた。


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生成AI時代の「超」仕事術大全
アクセンチュアAIセンター
東洋経済新報社
2023-11-01



【孫泰蔵氏へのインタビューあり】孫泰蔵氏と馬渕邦美氏らが新会社を設立!Xinobi AI、自治体向けのAIエージェント「Hanzo for Government」のねらい

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Xinobi AI株式会社は2024年12月5日(木)に設立記者会見を開催し、自治体向けAIエージェント「Hanzo for Government」を発表した。当日は、AIに関するトークセッションやライブAIプロトタイピングなども行われた。

■Xinobi AI 事業ビジョンとAIが変革する新しい世界を語るトークセッション
Xinobi AI株式会社は、世界で初めて「行政効率化」に特化したサービスを提供するAIエージェント専業の会社だ。世界No.1広告代理店グループWPPの中核ブランド「オグルヴィ・ワン・ジャパン」代表取締役、Facebook Japan Country Directorなど、シリコンバレー・外資企業の役員を歴任した馬渕邦美氏と、孫正義氏の実弟で連続起業家、ベンチャー投資家の孫泰蔵氏が共同で創業した。

これまでのAIは、質問に対して回答を示すものであった。これは「ゼロショット」と呼ばれる非エージェント型のワークフローだ。それに対して、AIエージェントはエージェント型のワークフローを実施する。人が設定した目標に対して必要なデータを収集し、そのデータに基づいて自己決定タスクを遂行しながら自動的に目標を達成する。いわば、一歩先を行く「考えるAI」だ。

孫泰蔵氏は「いよいよ社会的な実装としてAIが使われる世界になると思いますが、その際AIエージェントは必須の機能なので、我々は誰でも使えるAIエージェントの環境を提供したいと思い、起業しました。」と同社設立の経緯を語った。

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Xinobi AI株式会社 Co-Founder 共同代表 孫 泰蔵氏


馬渕邦美氏は「AI Agentが加わったGenerative AIの構造」というプレゼン資料を示し、「これからのAIは、ファンデーションモデルを超えた戦いで世界を変えていくだろうと考えています。様々なAIエージェントが登場し、エージェント同士が連携していきます。このエージェントの時代に、我々は多様なサービスを提供していくことを考えています。」と事業ビジョンを述べた。将来的な事業範囲としては、自治体、起業家、そして個人に至るまで、あらゆるニーズに応える予定だ。

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Xinobi AI株式会社 Co-Founder 共同代表 馬渕邦美氏


今回は会社設立ということで、事業概要のみを説明したが、来年以降、詳細を明らかにしていく構えだ。

イベントでは、デジタル大臣の平将明氏から「政府においてはデジタルガバメント、そしてガバメントクラウドという風に進めてきましたので、今後AIの実装もしっかりと進めていきたいと考えております。」というビデオメッセージが届けられた。

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デジタル大臣の平将明氏からのビデオメッセージ


■シリコンバレーから見たAI最新技術レクチャー
引き続き、Xinobi AI株式会社 Research Directorのアラン小松崎氏、同社 Chief Prompt Officerの林駿甫氏、Xinobi Lab Lab Directorの小平暁雄氏が登場し、シリコンバレーから見たAI最新技術レクチャーを行った。

アラン小松崎氏は、言語モデルに特化した研究者で、ジョージア工科大学で機械学習の博士号を取得した。Google Brainでインターン経験があり、2021年にはGPT-Jという6Bパラメータを持つ大規模言語モデルの共同開発者として活動した。また、同年にはStable Diffusionのデータセット開発を主導した。

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Xinobi AI Research Directorのアラン小松崎氏


同氏は、LLM(大規模言語モデル)とAIエージェントの歴史について解説した。言語モデルとは、ChatGPTなどの技術の基盤となるAIであり、言語を読み込んで生成するものだ。任意の文脈に対して、次に続くべき単語の確率分布を出力する。生成AIは言語だけでなく、あらゆる分野で使われる基盤的技術である。1990年のN-gramsから現在のChatGPT-4に至るまでの言語モデルの歴史を振り返りつつ、AIエージェント、ロボット言語モデル、大規模推論モデルといった最新技術の進展についても紹介した。

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同社 Chief Prompt Officerの林駿甫氏


林駿甫氏はプロンプトエンジニアリングの第一人者であることから、ライブ・AIプロトタイピングを披露した。簡単にいえば、AIによるプログラミングだ。イベントでは、自治体エージェントのモックを作ることになった。話した内容を文字起こした内容を生成AIに読み込ませて、要件を定義した後、「考えてください。考えてください。考えてください。考えてください。ちょっと休憩して、考えてください。考えてください。考えてください。考えて。考えて。考えて。深呼吸して、考えてください。(以下、省略)」「コマンドラインプロンプトとして、すべてコードブロックの中に書き出してください。」と話すと、コードが生成された。

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小平暁雄氏は、画像生成AIによるメディア生成のトレンドについての研究や、リアルタイム画像生成パイプライン「StreamDiffusion」を用いた超高速の画像生成、動画生成AIの最新動向の紹介など、多岐にわたる活動を行っている。イベントでは、リアルタイム画像生成パイプライン「StreamDiffusion」を活用した超高速画像生成や、「Meta Movie Gen」「Text-to-Video」といった動画生成AIの最新技術動向を解説した。

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Xinobi Lab Lab Directorの小平暁雄氏


その後、第三者の立場から参画するアドバイザーを紹介した。

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■AIエージェント「Hanzo for Government」を発表
「Hanzo for Government」は、行政機関の業務を支援する革新的なAIエージェントである。複雑化する業務プロセスを効率化し、顧客や住民へのサービス向上を図ることで、組織の成長と発展をサポートする。同エージェントを導入することで、利用者は24時間365日、いつでもどこでも必要な情報にアクセス可能となる。また、多言語対応により、外国人顧客や住民、観光客もスムーズに情報を得ることができる。待ち時間ゼロの即時応答を実現し、ストレスフリーなサービスを提供するほか、個別のニーズに合わせたパーソナライズされた情報提供も可能である。これらの機能により、顧客満足度や住民満足度を向上させることができる。

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同社は2025年以降、様々なAIエージェントを発表する予定だ。世界と比較して大きく遅れをとっている状況を重要視しつつ、少子高齢化が進行する今後の日本において必要不可欠となる自治体のデジタル化を、圧倒的なスピードで推進していくとしている。

■孫泰蔵氏へインタビュー
―― ご自身でXinobi AI株式会社を創業した決め手を教えてください。
孫泰蔵氏:こんなAIのビッグウェーブが来ていて、自分もプレイヤー側になりたかったからです。野球にたとえると、コーチや監督ではなく、選手でプレイしたいという気持ちです。具体的なアイデアがたくさん浮かんだので、それをほかの人に進めるのではなく、自分でやりたくなったというのが本音です。

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Xinobi AI株式会社 Co-Founder 共同代表 孫 泰蔵氏


―― 競合サービスとの違いは、どこにあるのでしょうか?
孫泰蔵氏:「AIエージェント」という言葉がありますが、「自律的に主体性を持って推論し、実行する」という点が、従来と大きく異なります。今までは、設計したもの以上のインプットやアウトプットはありませんが、AIエージェントは自分でどんどん学習し、より深いことを実行します。

たとえば、予約システムの場合、利用者が「この日、空いてますか?」と聞くと、「空いています」「空いていません」と返答し、空いている場合には予約が可能です。AIエージェントが予約エージェントになった場合、2人で美味しいものを食べたいと思ったとき、そのお店が「空いています」「空いていません」と返答するだけでなく、空いていない場合には似たようなお店やさらに素敵なお店を推薦してくれます。さらに「一緒に行く相手にも伝えましょうか?」と尋ねてくれ、「お願いします」と答えれば、予約情報を相手に伝えます。また、「お車も用意しましょうか?」と聞かれ、「お願いします」と答えると、自動車の手配もしてくれます。

いわば優秀な秘書の仕事をこなしてくれるわけです。「次もお願いします」と言えば、次回から同様に、自動車から店舗まで手配をしてくれます。既存のITシステムでは不可能なことも、AIエージェントであれば、どんどん実施してくれます。使えば使うほど、より理解を深め、利用者に最適なサービスを提供してくれます。

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Xinobi AI株式会社 Co-Founder 共同代表 孫 泰蔵氏


―― 今後の展開を教えてください。
孫泰蔵氏:現在、「Hanzo for Government」として提供されていますが、「Hanzo」は企業向けにも提供する予定です。ここで「中小企業」という言葉が適切かどうかは分かりませんが、「Hanzo」を通じて、新しい中小企業が次々と生まれることを目指しています。

たとえば、少人数でも優れたプロダクトやサービスを提供している企業が「Hanzo」を導入することで、これまで不可能だったプロダクトやサービスを提供できるようになります。

わかりやすい例を挙げるならば、町の小さなパン屋さんが「ニーズがあれば作れますが、大量には作れません」といった際に、AIエージェントを活用すれば、「オーダーがあればその分のパンが作れる」という新しいタイプの中小企業を創出できると考えています。なぜなら、キャパシティの問題を解決すれば、AIエージェントが動けばマーケティングが不要な社会が実現し、大企業でなくてもかなり大きなビジネスを展開できる企業が数多く登場するからです。

最終的には、「社員数10人の銀行でも、地方銀行よりも大きい」というような企業が出現するかもしれません。これらの企業は社員数は中小企業ですが、大企業のようなビジネスを展開することも夢ではありません。

―― 今後、AIエージェントを活用する企業が増えそうです。本日は、ありがとうございました。

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Xinobi AI株式会社 Co-Founder 共同代表 孫 泰蔵氏


Xinobi AI株式会社

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生成AI時代の「超」仕事術大全
アクセンチュアAIセンター
東洋経済新報社
2023-11-01



生成AIを活用したSaaSプロダクトの変革とビジョンを発表!三井住友ファイナンス&リース、自社開発による生成AIツール「SakAI(仮称)」を初公開

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三井住友ファイナンス&リース株式会社(SMFL)は2024年12月3日(火)、2030 年に向けたDX 戦略「drive DX 2030」の一環とし、自社開発の生成 AI ツール「SakAI(仮称)」を初公開するラウンドテーブルを開催した。

三井住友ファイナンス&リース株式会社は、2024年10月に発表した「drive DX 2030」プロジェクトの一環として、生成AIを活用したSaaSプロダクトの変革とビジョンについてのメディア向けラウンドテーブルを2024年12月3日(火)に開催した。同ラウンドテーブルにて、自社開発の生成AIツール「SakAI(仮称)」(以下、「SakAI」)を初公開した。

■SMFL流デジタルセールスの特色と課題
SMFLは2030年を目標に「モノに関するSaaSのトップランナー」となり、「金融×事業×DX」を通じてお客さまの成長と社会課題の解決に貢献することを掲げたコミットメント「drive DX 2030」を2024年10月4日(金)に発表した。
“drive DX 2030” ウェブサイトURL:https://www.smfl.co.jp/drivedx2030/

SMFLは独自開発したSaaSプロダクト「assetforce」を多くのお客さまへ提供し、モノのライフサイクルやモノが生み出すデータの管理の効率化に貢献してきた。ラウンドテーブルでは、assetforceに自社開発の生成AIツール「SakAI」を活用することによる、SMFLのセールスプロセスと導入するお客さまにおけるプロダクト体験価値の変革についてプレゼンテーションを行った。

はじめに、assetforceのセールス活動を行うDX推進部 上席部長代理の縄野 雄大氏より、SMFLにおけるassetforceセールスの特色と生成AIツール「SakAI」活用によるセールスプロセスの変革について、下記のように発表した。

「assetforceのセールス活動のゴールは、お客さまにご契約いただくことではなく、課題が着実に解決されるまで支援し、お客さまが自走し、使いこなしていただけるようになることです。同社のセールス活動の強みは大きく3つあり、1つ目は、同社の金融サービス・SaaSプロダクトの強みの両方を理解・提案できること。2つ目はリースの提案を通じたお客さまのビジネスへの深い理解と提案力。3つ目はassetforceの具体的な操作方法・設定方法の理解と、アジャイル的なアプローチが実践できる点です。

お客さまの課題に対して、的確にフィットした形でassetforceを提案するためには、そのスキルを持つ人材の拡充が必要です。さまざまな事例を踏まえ、より多くのお客さまにスピード感をもって提案していくため、生成AIツール『SakAI』が開発されました。10月よりセールス現場での実証を開始しており、これまでの膨大なセールスのナレッジを学習した『SakAI』は、全社的なセールス成果の集合知として利用されています。今後の活用状況や提案結果を見ながら、『SakAI』を、assetforceセールスの良きパートナーとして育てていければと思っております。」

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assetforceのセールス活動を行うDX推進部 上席部長代理の縄野 雄大氏


■生成AIツール「SakAI」を初公開。デモンストレーションも実施
続いて、「SakAI」の開発を担当するデジタルラボ スペシャリスト寺尾 宣彦氏より、「SakAI」の開発プロジェクトとassetforceのお客さまの体験価値の変革について、デモンストレーションを交えながら次のように発表した。

「生成AIツール『SakAI』は、わずか2ヶ月でセールスでの実証に至りました。『SakAI』は、assetforceのセールスフェーズにおける営業プロセスの変革に限らず、導入・運用フェーズにおけるassetforceの設定、要件定義、コーディングなどの自動化を行うことができます。

『SakAI』の活用により、お客さまと親和性の高い過去の導入事例の検索を数秒で行うことができ、検索された導入事例を基に、お客さまの課題にフィットしたアポイントメールの作成が可能です。アポイント獲得後の訪問時には、ヒアリングしたお客さまの業務プロセスをテキストで入力するだけで、プロセスマップを作成し、assetforce上のワークフローとしての設定を自動で行ったうえで、お客さまに提示できます。これにより、初回訪問時からassetforceの具体的な活用イメージを持っていただくことができます。

また、『SakAI』をassetforce導入企業に提供することで、お客さまにおけるassetforceのさまざまな設定作業やスクリプトの生成・設定作業の自動化が可能となります。これにより、ITスキルや人的なリソースの有無にかかわらず、より多くの方にassetforceをより高度で自在にご利用いただけます。」

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「SakAI」の開発を担当するデジタルラボ スペシャリスト寺尾 宣彦氏


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■生成AIテクノロジーを活用した今後の展望・ビジョン
最後に理事・デジタルラボ所長の藤原 雄氏より、生成AIテクノロジーを活用した今後の展望・ビジョンについてを発表した。

「今後、同社は生成AIツール『SakAI』の活用範囲を拡大していく方針です。社内においてはassetforce以外のSaaSプロダクトへ活用の幅を広げ、SaaSセールス・提案の全体の質を向上させるだけではなく、早期の育成・経験値獲得によるデジタルセールス人材層の拡大を進めていきます。また、assetforceのご利用企業に対しては、プロダクト利用体験の価値最大化を目指します。設定の自動化やスクリプト活用などをAIの力で推進し、ITスキルに依存しない形で高度かつ簡単に、assetforceをご利用いただくことができます。

これにより、assetforceを通じたお客さまの課題解決やビジネスの成長を、より加速させることが可能となります。私たちは既にSaaSプロダクトに生成AIツールを掛け合わせた、新たなステージに到達しています。プロダクトのセールスから導入までの全プロセスを効率化・高度化し、またお客さまのユーザー体験を根本から変革していきます。これが『モノに関わるSaaSのトップランナー』を目指す、同社の提供価値です。」

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理事・デジタルラボ所長の藤原 雄氏


SMFLは、AIを活用した今後のビジネス展望として、セールスの初動対応に留まらず、セールスフェーズ全体や導入・運用フェーズにおいても生成AIの活用機会を拡大していく構えだ。将来的な生成AIの活用イメージとして、同社のセールスに対しては「assetforce」以外のSaaSプロダクトへの適用を拡大することで、あらゆる顧客にとって最適なSaaSサービスを提供し、より広範に顧客の課題を解決することを目指している。

また、顧客に対しては、「assetforce」のユーザー企業向けに生成AIの利用機能を提供することで、ITスキルに依存せず、誰でも簡単に「assetforce」の高度な活用を実現できるとしている。これにより、プロダクトの利用体験が最大化されることが期待されている。

「SakAI」は「金融×事業×DX」を通じた幅広いソリューションであり、今後の展開が非常に期待されるサービスだ。

三井住友ファイナンス&リース株式会社(SMFL)

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生成AIで世界はこう変わる (SB新書)
今井 翔太
SBクリエイティブ
2024-01-07

生成AIを活用したクラウドワークフローによるDX加速!サイオステクノロジー「Gluegent Flow」新機能発表&デモ体験会

写真_喜多・平松・川瀬

サイオステクノロジー株式会社は2024年10月16日(水)、報道関係者向けに生成AI活用によるユーザーアシスト機能を搭載したクラウドワークフロー「Gluegent Flow(グルージェントフロー)」に関する発表会を開催した。

■未来を見据えて新たな領域を切り開く
発表会は、サイオス株式会社 代表取締役社長 喜多 伸夫氏の挨拶から始まった。

サイオスとは、“SIOS is Innovative Open Solutions”を意味する。オープンソースソフトウェア事業を原点とし、社会課題を解決するソフトウェア&SaaSと、システムインテグレーションを提供するテクノロジー企業群だ。同社は株式会社テンアートニ(現サイオス)として設立され、2004年に東証マザーズ上場した。その後、合併や会社分割などを経て、2024年にサイオステクノロジーがProfit Cube事業を分社化、住信SBIネット銀行に全株式譲渡を発表し、現在に至る。

サイオス株式会社は東証スタンダードに上場しており、事業会社として日本にはサイオステクノロジー株式会社、米国にはSIOSTechnology Corp.がある。

2024年2月決算説明会にて発表されたサイオスグループの事業戦略は、下記の3つだ。
1. SaaS・サブスク事業への継続投資
2. APIソリューション事業の拡大
3. 生成AIによる事業強化

同社はSaaS・サブスク事業に引き続き注力しつつ、未来を見据えて新たな領域を切り開くとしている。

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サイオス株式会社 代表取締役社長 喜多 伸夫氏


■「Gluegent Flow」を進化させ、DXを推進
引き続き、同社 執行役員 平松 寛司氏より、新機能が追加された「Gluegent Flow」の紹介があった。

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サイオステクノロジー株式会社 執行役員 平松 寛司氏


経済産業省が「産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進」を2018年12月に発表して以来、大企業を中心に多くの企業がDXに取り組む一方で、中小企業などデジタル化の取り組みが進んでいない企業も多くある。実際に、企業がDXに取り組むに当たっての一番の課題は「ITに関わる人材が足りない」、次いで「DX推進に関わる人材が足りない」という調査結果※1も出ている。
※1 出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業のDX推進に関する調査(2023年)アンケート調査報告書」
https://www.smrj.go.jp/research_case/questionnaire/fbrion0000002pjw-att/202310_DX_report.pdf

「Gluegent Flow」は、「働く人が能力を最大限に発揮できる環境づくりを支援する」をコア・バリューとして、企業のDX推進を支援してきた。ユーザー企業からの機能要望をいかに実現するか模索するなかで、生成AIの活用に着目し、このたび、一般ユーザー向けに「タスク要約」「スマートモデル検索」、管理者向けに「スクリプト自動生成」の機能開発に至った。

ワークフロー領域において、紙帳票からのデジタイゼーションや業務プロセス省略化・効率化のためのデジタライゼーションなど、幅広く課題を解決してきたこれまでの歩みをさらに加速していくため、生成AIの技術を活用し、ユーザー企業が抱えるDXが進まない課題に適切かつ迅速に応えられるクラウドワークフローへと「Gluegent Flow」を進化させていくとしている。


■3つの「ユーザーアシスト」機能
同社 開発担当 川瀬 翔大氏は、「Gluegent Flow」の「ユーザーアシスト」機能を説明した。

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サイオステクノロジー株式会社 開発担当 川瀬 翔大氏


「ユーザーアシスト」機能は、一般ユーザー向け機能が2つ、管理ユーザー向け機能が1つ、用意されている。

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●一般ユーザー向け機能
<タスク要約>
どのタスクを優先的に処理すべきかの判断をアシストする。タスク一覧の画面から、要約ボタンを押下すると、各タスクの情報(入力項目・申請者等)の要約文を生成・表示する機能だ。要約文を表示することで、ひとつずつタスクの詳細画面を開いて申請内容を確認する手間が大幅に省ける。

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「タスク要約」のデモ画面イメージ


<スマートモデル検索>
申請時に利用すべきモデル※2の選択と検索をアシストする。自然言語で質問すると単語の一致だけではなく、概念レベルで類似性の高いモデル候「どのモデルが申請に適切か分からない」「モデルの数が多すぎて適切なモデルの検索が難しい」という課題を解決する。
※2 あらかじめ定義された申請書などの業務のひな形。その業務で扱われる情報と承認・決裁担当者を定義したもの

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「スマートモデル検索」のデモ画面イメージ


●管理ユーザー向け機能
<スクリプト自動生成>
条件分岐を組み込むなど柔軟なモデルを作成するために必要となるスクリプトの作成※3をアシストする。「Gluegent Flow」で利用できるスクリプトの種類に応じて、自然言語で指示した内容に基づき、スクリプトを自動生成する機能だ。専門的なIT知識がなくても高度かつ複雑なカスタマイズができ、誰でも柔軟なモデルの作成ができる。
※3 JavaScriptを使った柔軟なモデルの作成のこと

<販売価格>
「Gluegent Flow」のBusinessプランまたはPremiumプランのユーザー企業は、追加費用等が発生することなく利用できる。
・Businessプラン:初期費用0円、月額費用550円(税込)/ユーザー
・Premiumプラン:初期費用0円、月額費用1,320円(税込)/ユーザー

なお、クローズドβ版の提供は2024年11月、正式版は2025年1月中旬を予定している。

日本企業における働く人々が抱える課題として、DXの実現に向けた取り組みが各社で進められているものの、特に中小企業を中心に、デジタライゼーション・DX到達には道半ばであるのが現状である。同社は「Gluegent Flow」を通じてデジタル化をさらに推進している。
具体的には、生成AIを活用したユーザーアシスト機能を提供し、「働く人」に寄り添い、スキルに依存しない平等で効率的な業務環境の実現を支援する。
同社は今後も、ユーザー企業のニーズに応じた機能拡張を行い、「働く人」のさらなる業務効率化と満足度向上を目指している。

サイオステクノロジー株式会社

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1冊目に読みたい DXの教科書 (なるほど図解)
荒瀬 光宏
SBクリエイティブ
2022-10-06



GPT-4oの約2倍の回答速度!生成AI「リートン」、webおよびアプリにて「GPT-4o mini」実装

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生成AIプラットフォーム企業、株式会社リートンテクノロジーズジャパンは、生成AIサービス「リートン」のWebおよびアプリにて、「GPT-4o mini」を実装する。

■高速な回答速度の小規模最新モデル「GPT-4o mini」
「GPT-4o mini」は、「ChatGPT」を提供するOpenAI社が開発した新たな生成AIモデルです。高速での回答が特徴で、「GPT-4o」の約2倍の速さを誇る。
また安全対策についても「GPT-4o」と同レベルを実装していますので、安心して利用できる。

■「GPT-4o」と「GPT-4o mini」の使い分け方
「リートン」では「GPT-4o」も提供しており、用途に合わせた使い分けが可能だ。
複雑な分析が必要な質問、高度な計算などに利用する際は「GPT-4o」を、単純なテキストベースの回答が欲しいとき、生成速度の速さを求める場合は「GPT-4o mini」の使用がおすすめだ。

■5つの生成AIモデルを選択、無料無制限で使用できる「リートン」
新たに「GPT-4o mini」が加わった「リートン」は5つの生成AIモデルを用途に合わせて自由に選択することができる。どのモデルも無料・無制限での使用が可能だ。ぜひ用途や希望に合わせて最適なモデルを選択・活用しよう。

【「リートン」で利用できる5つの生成AIモデル】
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