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クリエイター必見!無料でFlash技術を学べるチャンス

Flash技術は、WEBクリエイターに欠かせない技術であり、インタラクティブなデザインでは数学的・物理的な動きを組み合わせることにより表現の幅を一気に広げることができる。とはいえ、数学や物理は苦手な人もいるだろう。そんな人に絶好の機会がおとずれた。

Flashの学校 ロクナナワークショップは、「Flashアニメに頼らない!プログラムで動かす経産省認定 天才プログラマー」でも紹介した、講師 古堅真彦氏の新刊著書「 Flash Math & Physics DesignActionScript 3.0による数学・物理学入門[実践編](ソフトバンク クリエイティブ)」の刊行を記念し、2010年5月17日に無料セミナー「Flash CS5 によるインタラクティブデザイン」を開催する。

本セミナーでは、同日発売の古堅氏の新刊書籍のサンプルをベースにして、数学や物理の考え方をデザインワークに取り込む方法を概念的な側面と、実際のソースコードを交えた側面の両面から解説する。

なお、会場では、刊行したばかりの書籍を購入することができる。

●開催概要
日程:2010年5月17日(月)
時間:18:00 - 20:00
定員:80名
料金:無料 ※ 事前お申し込みが必要です。
会場:東京・表参道「 THE GALLERY 」

ロクナナワークショップ
【無料イベント】Flash CS5 によるインタラクティブデザイン
古堅真彦のActionScript 3.0によるインタラクティブデザイン講座

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Flashアニメに頼らない!プログラムで動かすIPA認定 天才プログラマー【注目クリエイター列伝】



話題のクリエイターを紹介する「注目クリエイター列伝」。第8回は、コンピューターとデザインの関係について研究しているクリエイター 古堅真彦さんに登場していただいた。

古堅さんは、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が2004年度下期に実施した「天才プログラマー/スーパークリエータ」に認定されている。

■数学や物理をFlashデザイナーに教えたい
古堅真彦さんは奈良出身の出身。現在、岐阜にある国際情報科学芸術アカデミー(IAMAS)の准教授、多摩美術大学非常勤講師、武蔵野美術大学非常勤講師を仕事としている。また、ロクナナワークショップにて「ActionScript 3.0によるインタラクティブデザイン講座」を開講している。

もともとは理科系で数学や物理を研究していたが、「何かパソコンで表現をしたい」と一念発起し、1990年くらいに美術系の学校のデザイン学部に就職した。最近では、クリエイターに物理や数学を使ったFlashの表現方法を教えている。

学校では、「アルゴリズミックなデザイン」や「プログラミングを使ったデザイン」をテーマに演習や講義、共同研究を行っている。研究成果は世の中に直結させることが必要であると考え、研究成果をアプリケーションソフトウェアに落とし込み、世の中に頒布している。

古堅さんは、IPA認定「天才プログラマー/スーパークリエイター」だが、これはソフトウェア関連分野における天才的な人材の発掘・育成を目的としている「未踏ソフトウェア創造事業」開発者の認定を行うものだ。

物理法則を使った「motionExpress」というプログラミング言語を作り、「天才プログラマー/スーパークリエイター」に認定された。「motionExpress」は、コンピュータ画面上のオブジェクトの動きを,主に物理法則(ニュートン力学)によって制御する専用のプログラミング言語となっている。

■かたちではなく、動きをデザインする
古堅さんは、「Flash Math & Physics Design:ActionScript 3.0による数学・物理学表現[入門編] 」という書籍を執筆している。これまでC言語やJavaで培ってきたインタラクションの中の物理法則のノウハウを、数学や物理を本格的に学んでいないデザイナー向けに、Flashで表現する方法について書かれたものだ。5月17日には、続編にあたる[実践編]の刊行も予定しており、刊行を記念した無料イベント「Flash CS5 によるインタラクティブデザイン」の開催も予定している。

古堅さんは、なぜ、アクションにこだわるのだろうか。

古堅さんによると、「一番手っ取り早く、『おお!』と思うので...。」と、苦笑しながら語ってくれた。物理法則を使うと、どうなるかがわからない人に対して、サンプルとして紹介するというものだ。使い方のひとつのヒントになればよいという。

物理学では、運動方程式により物体の動きを記述するが、難しい方程式にはあえて触れずに、どういう式で表現できるのかを具体的な例で示している。

「かたちを表現するのではなく、動き(アクション)をデザインします。」と、古堅さんは語る。具体的な動作を提示することで、動きのヒントを提示しているのだという。同じ動きでも、使い方によって、その動きはメニューの動きになったり、物体の動きになったりするわけだ。

「3次元でも式を知っているだけで、簡単に表現することができます。」と語る古堅さんは、視点を変えて3次元を表現するデモンストレーションを見せてくれた。

他人の作ったライブラリは、簡単に動きのあるFlashを作成できるが、基本的な動きは決まっているので、それ以上のことはできない。古堅さんは、数学と物理の基本的なことのみを教えて、Flashのデザイナーが基本的な動きから応用できるヒントを与えたいというのだ。
動きのあるFlashについて語る、IAMAS 准教授 古堅真彦さん

■アルゴリズムを組む楽しさ
最近の個人的な活動としては、NTT東日本が運営する文化施設「NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)」からの依頼で、アルゴリズムを組む楽しさを表現するための作品として、Dainippon Type Organizationと共同で「Playgram(プレイグラム)」という作品を作った。

この作品は、下記のような要素が含まれており、プログラムの構造と自然言語のプログラム的な構造に気づくことのできる作品となっている。
1.ブロックの向きによる文字あそび
2.文字の並び順、組み合わせによる命令の文法
3.文字を図形に見立てて、図案をつくるタングラム

もう少しわかりやすく説明しよう。

「プレイグラム」では、手前のアルファベット・ブロックを並べ変えることで命令文を作り、画面上に命令文の実行結果として表示されたアルファベット・ブロックと同じ形から構成されるアニメーション映像をインタラクティブに動かすというものだ。直感的に言えば、遊びながらプログラミングを学ぶことができる。

たとえば、「P」「L」「A」「Y」という4つのブロックがある。「P」を裏返して「L」を180度回転させたものを並べると、「P」「L」が「6」「フ」に見えるので、6倍の大きさでフワフワ動く表現を画面に表示させるというものだ。

言葉では表現しづらいが、4つのブロックの向きに、それぞれ意味を持たせて、そのブロックの組み合わせで面白い動きができる。動きが面白いので、ブロックに熱中する子供もいるそうだ。

また、日本科学未来館が運営している「deep science(ディープ サイエンス)」においても、2~3年前に入り口となるサイトのFlashを作成したこともあるという。

■FlashはActionScript派
古堅さんの作品を見ると、Flashの達人としか言いようがない。ところが、Flashアニメーションについてはほとんど使ったことがなく、動きのあるFlashはActionScriptで記述しているという。

もともとはJavaを使っていたが、デザインワークに使えないことや、MacintoshとWindowsで異なることがあり、FlashのActionScriptに興味を持ったそうだ。

それでもバージョン3.0より以前のActionScriptは、表現できることが少なく、ActionScript 3.0になってやっと仕事で使えるようになったという。
FlashのActionScriptについて語る、IAMAS 准教授 古堅真彦さん

古堅さんによると、「デザインができる人は、プログラミングができない」「プログラミングができる人は、デザインができない」という人がほとんどなので、両方ができる人をもっと育てていきたいとのことだ。座右の銘はとくにないが、「人を飽きさせたくない」という古堅さんは、難しい内容も面白く話せる天才肌のクリエイターだった。

■関連リンク
「プレイグラム」
「deep science」
「FuRuKaTics」
ロクナナワークショップ
【無料イベント】Flash CS5 によるインタラクティブデザイン
古堅真彦のActionScript 3.0によるインタラクティブデザイン講座

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関口哲司

日本大学大学院理工学研究科後期博士課程修了。理学博士。日本物理学会会員。データサイエンティスト協会会員。IT系記事を中心に著書多数。原稿の依頼歓迎。

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