国内第一線で活躍する研究者達で組織する「土砂災害から命を守る安全行動支援推進協議会」(以下、協議会)は、つい先日、立正大学品川キャンパスにおいて、中央省庁ならびに全国の自治体向けに、台風やそれに近い嵐、ゲリラ豪雨などによる土砂災害被害を最小限に抑えるための各種対策を発信する「第一回セミナー」を開催した。

近年、集中的豪雨の増加と、それに伴う土砂災害は、従来の想定を超える場所、そして想定を大幅に超える規模で発生している。その結果として貴重な人命が数多く失われる事態が特にここ何年かで繰り返されている。

こうした現状に対して、2014年9月、現場での具体的対応を改善することを目的に、京都大学防災研究所千木良雅弘氏、東京大学先端科学技術研究センター鈴木誠氏らをはじめとした国内でICT(情報通信技術)や各種技術を活用した土砂災害研究において第一線で活躍する研究者たちにより、同協議会が設立された。今回は、記念すべき第一回セミナーが開催されたのでその様子をお伝えしよう。

続きを読む