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環境問題

東洋製罐グループ、低炭素社会の未来を作る『容器』の新プロダクトや新技術を展示

東洋製罐グループ

東洋製罐グループは2021年2⽉24⽇(⽔)〜26⽇(⾦)の3⽇間、アジア最⼤の国際総合包装展「TOKYO PACK 2021」にて、低炭素社会の実現など地球環境に配慮した独⾃の新プロダクトや新技術を披露した。

■環境にやさしい容器包装づくりへ
近年、脱プラスチックや⼆酸化炭素の排出が少ない社会を⽬指す脱炭素社会の実現に向けて様々な取り組みが世界各国で広がっている。政府が⽇本の温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロにすると宣⾔するなど、今まさに⽇本においても環境に配慮した社会を実現するための大きな変革期に突入している。

こうした状況を踏まえ東洋製罐グループは、これまで社会が変化するタイミングで、世の中が抱える課題に対して真剣に向き合い、『日本初の自動製缶』や『世界初のレトルトパウチ』の発明など、包む技術を駆使し、様々な容器のイノベーションを実現することで社会課題の解決に寄与してきた。

同グループは容器の担う責任・影響が⾮常に⼤きい、今の変⾰期においても、⾦属・プラスチック・紙・ガラスなどの幅広い素材であらゆる容器を⽣み出してきた業界最⼤⼿のメーカーであり、様々な取り組みを⾏っている。
東洋製罐グループの新プロダクト・新技術を披露したブース
東洋製罐グループの新プロダクト・新技術を披露したブース

aTULC(Aluminium Toyo Ultimate Can)は缶にポリエステルフィルムを圧着させた材料を使用することで、成形加工後の洗浄に水を使用しない容器だ。同グループは従来の生産ラインをaTULCコンパクトライン(省スペースを活用した製缶ライン)に変更することを推奨している。企業は環境負荷が低い「aTULC」技術を用いた容器・設備を採用することで、社会貢献(SDGs)活動の一役を担うことができる。
aTULCコンパクトラインのイメージ
aTULCコンパクトラインのイメージ

開発中の極限軽量缶を展示していた。CBR(Compression Bottom Reform)技術とaTULCの突き刺し強度優位性の特徴を活かし、缶底部と缶胴部を薄肉化した旧力の軽量缶の実現に挑戦している。これによりアルミニウム材料の使用量削減に伴う温室効果ガス排出量を低減し、さらにaTULCは製缶時に水を使用しないシステムであるために、環境負荷の軽減にも大きく貢献する。
軽量缶は8.8gと-2.2gの軽量化を実現した
従来の標準缶が11.0gであるのに対して、軽量缶は8.8gと-2.2gの軽量化を実現した

胴と底の2ピース構成の紙製防湿パウチを展示していた。紙製防湿パウチはアルミ箔ラミネートと胴紙の貼合部分の端面にある、微細なパルプ繊維の隙間から水蒸気が侵入するのを防ぐエッジプロテクト加工を施し、中身のスナック菓子や粉体などを湿気から保護する。またパウチ全面に広い印刷面積を持つため、大きくデザインを入れることができる。従来の紙製容器よりも、内容物の魅力を視覚的にアピールすることが可能だ。
紙製防湿パウチ、樹脂使用量を約40%削減することができる
紙製防湿パウチは同グループ樹脂パウチと比較して、樹脂使用量を約40%削減することができる

同グループは海洋プラスチックごみによる海洋汚染など環境問題の対策として循環資材であるアルミニウムの使用を考えている。環境負荷低減を目的にプラスチックカップからのリプレイスとして新たな環境配慮型容器を創る。アルミカップの特徴として「抜群の冷たさ」「軽くて丈夫」「1日中繰り返し使用できる」というメリットがある。
開発中のアルミカップは環境負荷低減を期待できる
開発中のアルミカップは環境負荷低減を期待できる

「容器は使い捨て」という一般常識を変える商品が開発中の「詰替えエアゾール」だ。同グループは1953年の創業以来、日本初のエアゾール受託充填企業としてNo.1である立場から、さらに進化を求めた製品開発を進めてきた。その結果、親缶から内容物を小径サイズの詰替え容器に移すことが可能なエアゾールの開発に成功した。ボタンを装着したまま詰替え容器を逆さにし、親缶と接合することで、内容液を詰替えることができる。利用展開としては外出先や旅行でのデオドラント消臭剤などでの展開を検討している。
親缶から子缶へ内容物を詰替えられる
親缶から子缶へ内容物を詰替えられる

新型コロナウイルス感染症による生活様式の変化、とくに巣篭りや外出自粛に伴いEC需要が拡大したことにより、EC事業者は急激な変化が求められている。EC事業者が抱える問題としては「人手不足」「生産効率低下」「材料費高騰」「資材保管スペース圧迫」などがある。東洋製罐グループは3つの解決法を提案していた。

Qick-e-packは手作業で箱組みしている事業者に向けた製品で、『専用の機械に乗せて押し込むだけで』で簡単に箱組みができる。
Eco-Quick-boxは包装資材から箱を成形する際、斜めに成形することで、同じ外形サイズの箱でも面積比23%、資材を少なくすることに成功した。箱組みも『手組みから半自動へ』変更することで、導入コストも安価になる。
ECスリムカートンはポストインサイズの発送箱だ。作業場で組み立てる設備と合わせて展示されていた。
Eco-Quick-boxなら、外形サイズが同じ場合でも包装資源を節約できる
Eco-Quick-boxなら、外形サイズが同じ場合でも包装資源を節約できる

今回、東洋製罐グループのブースを通して、SDGs時代・コロナ禍における容器包装の最前線を見ることができた。容器包装は「低炭素社会」「資源循環社会」「⾃然共⽣社会(ポストコロナ社会)」において重要な役割を果たしていくだけに、今後も注目の企業だ。

東洋製罐株式会社

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日経業界地図 2021年版
日本経済新聞出版
2020-08-22





環境・震災復興・子ども・障害。あらゆる社会問題のソリューション開発推進を行うRISTEX

社会問題

国立研究開発法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(RISTEX)は2021年2月1日(月)~2日(火)の2日間、研究開発プロジェクトメディア説明会を開催した。説明会では、数ある研究開発プロジェクトの中から5名の研究代表者が登壇し、「震災」や「環境問題」、「障害者支援」、「子ども」をテーマとしたそれぞれの研究開発についての発表があった。

■RISTEXは社会の問題の解決を目指す
RISTEXは国立研究開発法人科学技術振興機構の一組織であり、社会技術研究開発を推進している。
RISTEXでは社会の問題の解決を目指して、人文・社会科学や自然科学の研究者のみならず、実社会で問題を抱える関与者との協働による課題解決のアプローチを取組みの軸としてきた。

自然科学の知見や成果は重要だが、これを研究開発のアウトプットとするのではなく、自然科学の成果を如何に活用して実際の社会の課題解決に役立てていくのか、そのための新しい社会システムの構築を目指す。たとえば、社会制度や、それを動かすコミュニティーの在り方を提示すること、実際の社会に適用させるための条件抽出、研究成果を社会に実装していく担い手の育成や確保といったことだ。これらの研究開発を研究者だけでなく、自治体、企業、学校、NPO、市民等の関与者を巻き込んで行う、これが社会技術の研究開発である。

RISTEXの研究開発は対象とする分野やテーマごとに「領域」あるいは「プログラム」を設定し、それぞれの領域・プログラムごとに研究開発提案を募集し、選定したプロジェクトに研究委託する形式で研究開発を推進していくとしている。

■大阪湾の水産業衰退を改善する地域の取り組み、魚庭(なにわ)の海を再生したい
初日となる2月1日には、「漁業と魚食がもたらす魚庭(なにわ)の海の再生」と題し大阪府立大学大学院 人間社会システム科学研究科 大塚耕司教授による発表があった。
発表では、大阪湾の海=魚庭の海再生のため、漁場環境改善や鮮度保持実験による科学的な検証、および市民の大阪湾産魚介類への関心を高める取組み等を通じた、環境、経済、社会など各方面の効果を総合的に評価する持続可能性指標についての説明があった。

大阪府立大学大学院 人間社会システム科学研究科 大塚耕司教授
大阪府立大学大学院 人間社会システム科学研究科 大塚耕司教授

大塚教授は冒頭、大阪湾の環境について報告した。大阪湾は卵型をしており、栄養は陸から流れ込んでくるが、偏りが見られる。その結果、夏季における透明度が低く、底層溶存酸素(DO)が足りない領域(湾奥)もある。また窒素とリンで構成される栄養塩レベル(T-N, T-P)は近年、下がってきた。とくに南や西の地域では、栄養が足りない状況だ。
大塚教授は一例として、西鳥取漁港でのノリの養殖をとりあげた。栄養が足りない地域では、ノリが色落ちし、ノリの価値が下がってしまう問題がおきている。

もうひとつの問題として、後継者がいないことから、漁業者(漁業経営体数)が減っていることが挙げられる。これも非常に大きな社会問題となっている。日本全国、同じような悩みを抱えている。

そうした状況を踏まえ、2016年10 月~2020年3月の3.5年間、魚庭の海の再生するプロジェクトを実施した。

大塚教授が代表となり、
・生産・漁獲グループ
・流通グループ
・消費グループ
それぞれにリーダーをたててプロジェクトの方向性を指示し、情報を一元管理することにより海の再生、およびコミュニティーの再生を図る。さらに取組の検証として評価グループを設置し、フィードバックするかたちをとった。

プロジェクト実施体制

大塚教授は漁場を改善する一例として栄養骨材やタコツボを用いた実海域実験を紹介し、海の再生に効果があることを示した。流通については、デジタル・カタログ+サイバーマルシェ+新レシピによる新しいビジネスを展開し、消費者に直結させる試みをおこなった。
魚を注文する際に、科学的なデータや新レシピが入手できる点が、ほかの直販ビジネスと大きく異なる。

そのほかの取組みとして、環境教育がある。「イイダコ伝統漁体験」では、イイダコの仕掛けを子供たちに作ってもらい、その仕掛けを引き上げる作業のために船に乗り、最後はイイダコを試食するものだ。ほかにも「みんなでワカメを育てよう」「海のゆりかご再生活動」「海と陸のつながりを味わおう」「HANNANキッチン」などのイベントを実施することにより、子供たちの環境への理解を広めることを目的としている。

伝統漁体験イベント・環境教育

発表の最後には、環境面・経済面・社会面を統合した持続可能性指標を示した。
現在、地元で消費されているノルウエー産サーモンの10%を地元の魚に置き換えると、146トンの二酸化炭素(CO2)を削減することができる。これは飛行機で、関西国際空港とニューヨークを100往復するぐらいの二酸化炭素に相当する。このような評価の結果をもとに、地元の阪南市に政策提言もおこなった。

「全国アマモサミット2018 in 阪南」「G20大阪サミット2019」などの活動を紹介したのち、牡蠣小屋建設のクラウドファンディングを報告。コロナ禍を考慮し、HANNANキッチンをオンラインで実施することも紹介し、発表を終えた。

社会技術研究開発センター(RISTEX)

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関口哲司

日本大学大学院理工学研究科後期博士課程修了。理学博士。日本物理学会会員。データサイエンティスト協会会員。IT系記事を中心に著書多数。原稿の依頼歓迎。

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