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葬儀業界再編に新たな動き!燦ホールディングス×こころネット、経営統合で全国展開を強化

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燦ホールディングス株式会社は2025年10月29日(月)、中期経営戦略について説明する記者会見を開催した。会見では、こころネット株式会社との経営統合を発表し、その背景や目的について説明が行われた。

■燦ホールディングス株式会社の播島聡社長は、自社グループの概要と強みについて紹介
会見では、燦ホールディングス株式会社の播島聡社長が、自社グループの概要と強みについて紹介した。

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同社は1932年に葬儀会社・公益社として創業し、2025年で創業93年を迎える。2004年に持株会社「燦ホールディングス」として再編され、現在は葬儀事業会社6社、介護施設運営会社1社、ライフエンディング関連サービス会社1社など、計10社を傘下に持つ。全国16都府県で事業を展開し、年間約3万3,000件の葬儀を取り扱うほか、239会館を運営している。2025年3月期のグループ売上高は319億円に上る。

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同社の強みは、葬儀にとどまらず、人生の最終段階に関わる課題を総合的に支援する「ライフエンディング事業」を展開している点にある。厚生労働省認定の葬祭ディレクター資格保有者507名が在籍し、高い専門性とホスピタリティを備えたサービスを提供している。また、生前の姿に近づける技術「エンバーミング」や、企業・団体の社葬実績、遺族を支える「グリーフケア活動」にも注力している。創業以来培ってきた信頼と実績を基盤に、葬儀業界における新たな価値創出を目指している。

■こころネット - 130年超の伝統と信頼――地域に根差す総合葬祭グループ
続いて、こころネット株式会社の菅野孝太郎社長が、自社の概要と特徴について紹介した。

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同社は1966年に設立され、主力の葬祭事業「たまのや」は1892年(明治25年)に創業した、130年以上の歴史を持つ老舗である。グループ理念は「人々の心に満足と安らぎをもたらすサービスを提供する」。葬祭、石材、生花、互助会など幅広い事業を展開し、計8社の子会社を擁している。

2025年3月期のグループ連結売上高は101億円で、そのうち68億円を葬祭事業が占める。営業エリアは福島・茨城・栃木・山梨の4県に及び、47の会館を運営。年間約6,100件の葬儀を手がけている。

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葬祭ディレクター139名、お墓ディレクター55名が在籍し、専門知識に基づく高品質なサービスを提供している点も強みである。1892年から続く葬祭事業と、1929年創業の石材事業で培った信頼と実績を背景に、地域密着型のネットワークを構築。家族葬から大規模な社葬まで、多様なニーズに対応できる体制を整えている。また、子ども支援や伝統文化の継承、地元スポーツ支援などの社会貢献活動にも積極的に取り組み、地域とともに歩む企業姿勢を示している。

■2031年度までに全国550会館体制を構築、経営統合によりライフエンディング事業を拡大
燦ホールディングス株式会社の播島聡社長は、こころネット株式会社との経営統合について詳細を説明した。統合は株式交換方式で行われ、燦ホールディングスが完全親会社、こころネットが完全子会社となる。効力発生日は2026年2月1日を予定しており、こころネット株式1株に対して燦ホールディングス普通株式0.9株が割り当てられる。

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播島社長はまず、統合の背景として「事業環境の変化」と「信頼される企業であることの重要性」を挙げた。葬儀業界は近年、マッチングサイトの台頭や小規模葬の増加、異業種からの参入により競争が激化している。消費者は価格情報に偏りがちで、適正なサービスを選択することが難しい現状があるという。同社が実施した意識調査では、約46%が「葬儀の適正価格がわからなかった」と回答。播島氏は「情報格差が大きく、信頼できる企業の存在が求められている」と強調した。

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統合の目的は、2031年度を見据えた「10年ビジョン」の実現にある。燦ホールディングスは創業100年を節目に、全国で550会館体制の構築を目指す方針だ。M&Aや自社出店を通じて葬儀事業の拡大を図り、ライフエンディング事業全体を支える事業基盤の強化を進める。ライフエンディングサポート事業では、葬儀前後の支援に加え、介護・高齢者施設での食事提供、訪問医療、終活ポータル運営などを展開し、売上高100億円の達成を目指す。さらに、資本効率の向上を図り、ROE8%以上の達成も掲げている。

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また、こころネットとの「価値観の共有」にも言及した。両社はいずれも“人々の心に満足と安らぎをもたらす”という理念を掲げており、「理念やビジョンが一致していることが、統合の大きな決め手となった」と播島社長は語った。両社の統合により、20都道府県・328会館を展開する体制が実現する。

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さらに、統合による3つのシナジー効果として「地域の相互補完」「攻めのM&Aによる事業拡大」「葬儀業界再編の中心的役割」を挙げた。新たな事業エリアの拡大と人材交流によってサービス品質を高めるとともに、IT・インフラの共通化や共同購買を通じて経営資源の最適化を図る方針だ。播島氏は「今回の統合を機に、安心と信頼の葬儀サービスを全国に届け、業界の健全な発展に貢献していきたい」と締めくくった。

■統合後の年間葬儀件数5万4千件、国内シェア2.7%へ
続いて、燦ホールディングスとこころネット、両社のトップが統合の狙いと今後の展望について語った。

こころネットの菅野社長はまず、葬儀業界の現状を踏まえ、「高齢化に伴い需要は増加しているが、葬儀の小規模化や低価格化が進み、競争が激化している。単独での成長には限界がある」と指摘。そのうえで、「経営理念の親和性」と「第5次中期経営計画の実現への貢献」という二つの理由から、燦ホールディングスとの統合を決断したと述べた。

さらに菅野社長は、「燦ホールディングス様は“人々の心に満足と安らぎをもたらすサービス”という理念を掲げており、私たちの価値観と深く響き合う」と強調。「今回の統合を通じて、グループ改革と経営効率化を加速させ、品質とサービス力を一層強化したい」と意欲を示した。

一方、燦ホールディングスの播島社長は、「2025年6月にこころネット様からご相談をいただき、当社の10年ビジョンと高い親和性があると判断した」と、経営統合に至る経緯を説明。株式交換を採用した理由については、「こころネットの株主にも統合後の成長を継続的に支えていただくため」と述べ、保有する自己株式を有効活用する狙いも明かした。

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統合後のグループは、年間約5万4,000件の葬儀を取り扱う規模となり、国内シェアは約2.7%に拡大する見込みだ。播島社長は「こころネットは互助会制度や地域密着の顧客基盤を持ち、安定した成長が見込める」と述べ、全国規模での事業展開強化に意欲を示した。

株主や利用者へのメリットについて、菅野社長は「株式の流動性リスクが解消され、安定的な配当が期待できる。また、燦ホールディングスが持つエンバーミングやグリーフケアなどのノウハウを共有することで、より高品質なサービスの提供が可能になる」と強調。両社の知見を融合させ、新たなライフエンディングサービスの創出にも意欲を示した。

今後の戦略として菅野社長は、「葬祭事業の差別化と組織体制の強化、人材育成に取り組み、持続的な成長を実現していく」と語った。一方、播島社長は「まずは統合によるシナジー効果を早期に発揮させ、日本の超高齢社会が抱える課題に、両社の総合力で応えていく」と述べた。

両社は今回の統合を契機に、全国規模で“安心と信頼”のサービス提供を推進し、日本のエンディング業界における実質的なナンバーワングループを目指す考えを示した。

今回の経営統合は、両社が長年にわたり築いてきた信頼と地域密着の強みを融合し、葬儀業界の新たな成長モデルを提示するものとなった。超高齢社会の進行や多様化するライフエンディングニーズに対応するため、両社は「安心と信頼」を軸に、全国規模で持続的なサービス提供体制を整える方針だ。創業100年を視野に入れた燦ホールディングスと、130年以上の歴史を持つこころネットの協業により、業界の再編と価値創出が加速することが期待される。

テクニカルライター 後藤 響平


燦ホールディングス株式会社
こころネットグループ

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葬儀から壊れていく家族
橘さつき
さくら舎
2025-09-23

全国どこでも後悔のないお葬式ができる世界を目指す!燦ホールディングスときずなホールディングスが経営統合へ

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葬儀サービスなどのグループ事業会社である燦ホールディングス株式会社と株式会社きずなホールディングスは、経営統合することを発表。7月18日に、経営統合についての記者発表会を開催した。当日は、葬儀業界における現状や課題、両社の想い、今回の経営統合について、燦ホールディングス 代表取締役社長 播島聡氏より説明があった。また、きずなホールディングス 代表取締役社長 中道康彰氏、ファンド事業を行う株式会社アドバンテッジパートナーズ パートナー 束原俊哉氏より経営統合への想いや、これから目指す姿についての説明があった。

■葬儀サービスの2社とファンド事業のアドバンテッジパートナーズ
燦ホールディングスの前身母体は葬儀会社の公益者であり、昭和7年(1932年)に大阪で創業し、今年で創業92年を迎える。2004年に公益社から商号を変更し、持ち株会社体制となった。グループ傘下には、 葬儀サービスを提供する葬儀事業会社が3社など、合わせて5社の事業子会社があり、葬儀を中心としたライフエンディングサポート事業を展開するグループとなっている。首都圏や近畿圏で事業を行っている。

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きずなホールディングスは 2017年に設立(前身である株式会社エポック・ジャパンは2000年設立) 。3つの葬儀を行うグループ会社、家族葬のファミーユ、備前屋、花駒を保有する。 年間の葬儀の取り扱い件数は1万4172件であり、ホール数は150か所。関東や北海道、愛知、関西、岡山などで事業を行っている。

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パートナーである株式会社アドバンテッジパートナーズは、1992年創業の日本におけるファンド事業を展開している会社の老舗の一つ。ファンド事業は日本で1997年の解禁以降行っている。当初から、プライベートエクイティ投資という、主に非上場の企業に投資をし、平均で4、5年、比較的中長期にわたって会社の支援を事業面まで含めて行う。累計の投資件数も100件以上で、ファンドの運用実績は7000億円を超える。

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■経営統合について。「消費者の悩みとエンディング業界の課題」などが背景に
今回の2社の経営統合について、燦ホールディングスの播島氏が説明を行った。今回の統合の背景・課題として、「事業環境の変化」「信頼に足る企業としての重要性」「消費者の悩みとエンディング業界の課題」という三つのトピックが並べられた。

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エンディング業界や葬儀業界の変化については「同業者だけではなくて異業態からの新たな新規参入というのが非常に相次いでいる業界。昨今は非常に様変わりをしている状況となっている。お客様のお葬式に対する考え方、あるいは価値観というのも随分変わった。特にこのコロナ禍での影響が大きい。また、全国の事業者間での競争の激化があり、これから活発なM&Aにより、業界の再編なども進んでいくのではないだろうか」ということが語られた。

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「信頼に足る企業としての重要性」や「消費者の悩みとエンディング業界の課題」という点では、「エンディング業界の問題として、 事業者側と消費者側の情報の非対称性が非常に大きいという点に課題があるとのこと。どういうことかというと、エンディングに関連するその商品やサービスというのは非常に多岐に渡るが、多くのお客様にとって比較や検討する基準が、安い高いという見た目の表示価格に偏っている点が問題」だと説明。

「提供されるサービスの内容や品質、何が必要で何が必要ではないかという判断基準が、エンディングサービスの場合は日常的に利用するものではないため、その場面で非常に大きな選択をしなければならないにもかかわらず、十分な情報が提供されない。そのため、自分でスマートフォンでネット検索をして会社を探して、よくわからないうちに会社やサービスを決めていくことになる。以上のことから、葬儀会社であったりエンディングサービスに関する提供事業者に最も求められるものは、提供されるサービスの技術だけではなく、安心であったり信頼という点である」とアピールした。

これらの課題などを踏まえ、「両社が一体になることにより、家族や人との絆を大切に守りながら、日本の創造文化に新たな価値であったり高い付加価値を創出していけるものと確信をしている。日本におけるエンディング業界を取り巻く課題や問題解決にも資するものではないかと考えている」とまとめた。

事業が行われる地域などについては「両社の統合によって日本の全国の多くの都市で安心と信頼のサービス提供が可能になる。今回の統合により、両社の葬儀の取扱い件数はおよそ3万件になる。そして、葬儀を行う会館数は246会館にまで増える。 事業を展開するエリアは、北は北海道から南は九州まで。15都道府県へと広がり、日本で1番大きな葬儀事業の専業会社になる」と話した。

■今後の経営戦略。事業拡大し、将来的にはエンディング業界のナンバーワン企業へ
今後の経営戦略について聞かれ、きずなホールディングスの中道氏は「これまでいわゆるライフエンディングステージに立っておられる方々に対して、オーダーメイドの葬儀を提供するということにフォーカスをして事業展開をしてきた。その理由は、端的に言えば企業規模がまだまだ小さかったというところ。あれもこれもという、手を出すといったことが非常に難しかったというところがその大きな理由」と振り返った。

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そして「現在は従業員の数もようやく1000名に近づくような規模になってきた。そのため、いよいよ、幅広くサービスを提供できる段階にようやく入ってきた。そういった意味では、先行されている燦ホールディングス様に色々と教えていただきながら、今後は事業領域をどんどん拡大をしていく方向で広げていきたい」と今後の方針を明らかにした。

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播島氏は今後について「さらに両社の統合によって、葬儀事業を拡大していくこととライフサポート事業の拡大の基本路線を継続していく。続けて、エンバーミングやグリーフケアを拡大していくことにも触れつつ、ライフエンディングサポート事業のサービスを高い品質で提供し、 実質的な日本におけるエンディング業界のナンバーワン企業を目指していきたい」と目標を掲げた。

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テクニカルライター 後藤 響平


燦ホールディングス株式会社
株式会社きずなホールディングス

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感染症対策としても注目、故人を生前の姿に近づける技術「エンバーミング」

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一般社団法人 日本遺体衛生保全協会では、1年以内に葬儀(告別式)への参列経験がある20~80代男女500名を対象としたアンケート調査をおこなった。
調査結果からは、葬儀に参列した人の多くが、「故人の顔」を見たときに、死後硬直(※死後筋肉が化学変化により硬直すること)により表情がゆがんでみえたり、闘病期間が長かったことでやつれた印象になったりと、「生前の元気だったときの顔」との違いを感じた経験があることが明らかになった。

■葬儀において印象に残りやすいのは「故人の遺影」と「故人の表情」
葬儀の参列経験者に「葬儀において印象的だったこと・もの」を聞いたところ、「故人の遺影」(42%)と「故人(遺体)の表情」(39%)がツートップに。続く、「葬儀場の装飾」(22%)、「喪主の挨拶」(22%)、「参列者の数」(19%)、「お坊さんのお経」(18%)などを大きく上回った。葬儀においては、会場の雰囲気や内容以上に「故人の顔」が印象に残りやすいと言えそうだ。

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そこで、あらためて「葬儀において故人の顔をご覧になりましたか?」と質問したところ、実に93%が「見た」と回答。また、「葬儀でご覧になった故人の顔(表情・顔つき)は記憶に残っていますか?」と聞くと、96%が「残っている」と答えました。葬儀で目にした故人の表情は、参列者の記憶にも残りやすいことがわかる。

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■故人の顔と生前の顔を比べて「表情や顔つきに違いを感じた」人が約7割に
しかし一方で、葬儀の参列者の中には、故人の顔をみて、生前お元気だった頃とのギャップを感じた人も多い様子。実際に、直近で参列した葬儀について「故人の顔と生前の顔を比べて、表情や顔つきに違いを感じましたか?」と聞くと、実に7割近く(66%)が「感じた」と答えている。

なお、具体的に「生前の顔と違いを感じた点」を聞くと、「表情が硬く、生前の柔和な印象が感じられなくなっていた」(72歳・男性)、「硬直により表情がゆがんでみえた」(73歳・男性)、「闘病でやつれてしまったうえに、血色も感じられないので、違う人のようだった」(32歳・女性)、「薬の副作用で、顔色が紫にみえるほど膨張していて、とてもショッキングだった」(58歳・女性)などの声がみられた。闘病や硬直、薬の副作用など、さまざまな理由で故人の顔が生前と違ってみえたという人が多いようだ。

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■生前お元気だった頃の姿に近づけ、感染症の防止にも役立つエンバーミングとは?
こうした中、故人の顔つきや表情を、生前お元気だった頃の姿に近づけることのできる技術として登場したのがエンバーミングだ。さらに、海外ではそれだけでなく防腐、細菌・ウイルス等の感染防御にも効果がある技術として、一般に普及している。 (但し、新型コロナウイルス感染症対応については医学的な観点からの安全性と効果に関する実証報告が現在のところ確認されていない。専門家による検討を開始している。)

しかし、今回の調査対象者に「エンバーミングについて知っていますか?」と聞くと、「ワード・意味ともに知っている」人は2割台(22%)、「ワードのみ知っている人」も14%にとどまる結果に。また、「これまであなたが参列した葬儀で、故人がエンバーミングをされていたことはありますか?」と聞いた質問でも、「ある」と答えた人は1割台(12%)にとどまり、「わからない」(56%)、「ない」(32%)と答えた人が多数派となりました。日本でのエンバーミングの認知度・普及率はまだまだ低いと言えそうだ。

そこで、あらためてエンバーミングについて説明をしたうえで、「あなたは、エンバーミングに興味がありますか?」と聞くと、全体の約6割(59%)が「ある」と回答。また、「今後、家族・親族などを送り出す機会があればエンバーミングを検討したい」と答えた人は56%、「自分の葬儀でもエンバーミングを取り入れてほしい」人も49%と、それぞれ約半数にのぼった。

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なお、具体的な声としては、「見送りをしてくれる人への最後のおもてなしになると思う」(72歳・男性)、「送る側の気持ちが楽になり、葬儀もよい思い出として記憶に残る」(71歳・女性)、「病状によっては、ご遺体の状態も良くない場合があるので、少しでも綺麗にしてあげたい」(48歳・女性)などの回答があがっている。

また、故人にエンバーミングを施した葬儀に参列した経験がある方からは、「エンバーミングと化粧をして送り出した叔母は、安らかな顔にみえた」(65歳・女性)、「実母が亡くなった時にエンバーミングをお願いしたが、表情が柔らかくみえて良かった」(58歳・女性)などの声が寄せられた。

■技術者であるエンバーマーにも注目! 厚生労働省による研修事業もスタート
今回の調査からは、多くの人が葬儀において故人の顔をみた際に、生前お元気だった頃とのギャップを感じた経験を持っていることがわかった。また、故人の顔つきや表情を、生前お元気だった頃のお姿に近づけることのできる技術であるエンバーミングについては、まだ認知度や普及率が低いものの、その内容について説明すると、約6割の人が興味を示す結果となった。

エンバーミングとは、遺体を消毒・殺菌・防腐処置、また必要に応じて修復することで長期的に保全することを可能にする技法。土葬が多い北アメリカなどでは、遺体を経由した感染症の防止にも効果がある技術として普及している。また、日本でも、臨終・逝去から葬儀を経て火葬するまでに最短でも2日、場合によっては1週間程度かかることもあるため、火葬までの期間、遺体をきれいな状態で保全するうえでも有用だ。

さらに、近年ではエンバーミングの技術者である「エンバーマー」への注目度も高まってきている。エンバーマーの仕事は、故人の顔を生前お元気だった頃の姿に近づけつつ、ご遺体を衛生的かつ美しく保全すること。「尊厳ある死」や「美しい別れ」のために、遺体の消毒・殺菌、防腐処置、修復・化粧をおこなう。

2019年からは、厚生労働省による認定エンバーマーの養成研修事業もスタート。感染症の流行時や災害時にエンバーミングの技術が活用されること、訪日外国人の増加が見込まれる中で適切に遺体を取り扱う必要性があることなどを想定したエンバーマー向けの研修が実施されている。今後は、エンバーミングとともに、職業としてのエンバーマーの注目度も高まっていくことが予想される。

<エンバーミングの目的>
エンバーミングは、故人又はご遺族の自由意思に基づき行われるものであり、ご遺体の尊厳を守り、ご遺族、関係者の公衆衛生上の安全(感染防御)を確保して、故人とのよりよきお別れを実現する一助となることを目的としている。

<エンバーミングの役割>
1)消毒・殺菌
  感染症の原因となる病原菌・ウイルスによる危険な感染を防ぐために、ご遺体の消毒・殺菌を行う。
2)腐敗の防止
  処置を施すことにより、腐敗の進行を抑止することができる。また、臭い・変色対策にも効果がある。
3)修復・化粧
  生前の安らかなお顔に近づけることで、故人に対してご遺族の心により良い想い出を残せるようになる
4)心ゆくまでのお別れ
  衛生的に安全となったご遺体と心ゆくまでゆっくりとお別れできる。

調査概要
・調査内容:「葬儀」に関する調査  
・調査方法:インターネット調査  
・調査期間:2020年3月4日~5日
・調査対象:1年以内に家族・親族の葬儀(告別式)への参列経験がある、20~80代男女500名

一般社団法人 日本遺体衛生保全協会(IFSA) 公式サイト

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