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副業支援等、所属エンジニアのキャリア自律を支援する福利厚生サービス!「Pe-BANKカレッジ」ローンチ記者会見

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ITフリーランスの新しい働き方を提案する株式会社PE-BANKは、2023年11月14日(火)より、ITエンジニアに特化したキャリア自律支援サービス「Pe-BANKカレッジ」の提供を開始した。提供に先立ち、同日、報道関係者向けに同サービスのローンチ記者会見が実施された。

■毎年更新しながら安心してフリーランスと働いていただける
記者会見は、株式会社PE-BANK 代表取締役社長 高田幹也氏の挨拶から始まった。平成元年から共同組合としてスタートした同社は、現在36期目を迎えた。日本で「フリーランス」という働き方が一般的でない時代から、その可能性に着目し、現在では多くの企業、またエンジニアから信頼を得ている。「ITフリーランスの社会的地位がより一層高まる社会を創り上げる。」をミッションに、『PE-BANKは、「共創」する。新たな価値を生み出し、より良い世界を実現するため。』ビジョンとして、30年以上にわたり企業とエンジニアを繋いできたPE-BANKだからこそできるサービスを展開してきた。

同社では、ITフリーランスエンジニアエージェント事業をメインに、ITエンジニアの派遣や紹介をおこなっている。また、ITフリーランス・ITエンジニア向けのセミナー事業や福利厚生事業も展開している。他社との大きな違いは、同社独自の「プロ基準」を設けており、適正な請負ができるITフリーランスを企業に繋げている点だ。

「プロ基準」について高田社長は、「毎年更新しながら安心してフリーランスと働いていただけるように企業様にも発信しているかたちになります。」と語った。

さらに契約の透明性に注力しており、営業手数料や必要経費もすべてオープンにして、ITフリーランスでも安心して働ける場を提供している。同社は現在、4万人を超える登録者があり、取引高は193億円超。取扱高成長率は10年間で183%。日本全国に12カ所の拠点があり、リアルでも相談にのれる場所があるのも、大きな強みとなっている。

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株式会社PE-BANK 代表取締役社長 高田幹也氏


■キャリア自律の有効な支援となる「Pe-BANKカレッジ」
引き続き、株式会社PE-BANK常務取締役 高山典久氏より、ウェルビーイング経営とITエンジニアのキャリア自立についての説明があり、所属エンジニアのキャリア自律を支援する福利厚生サービス「Pe-BANKカレッジ」の詳細が明らかとなった。

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株式会社PE-BANK常務取締役 高山典久氏


昨今、健康経営のさらに先を目指す概念「ウェルビーイング(well-being)経営」に注目が集まっている。ウェルビーイング経営とは、心身の健康だけでなく、従業員の仕事へのやる気や組織へのエンゲージメントを高めようとする経営手法のことだ。健康で安心して働ける職場があり、やりがいを持って生き生きと働けることが従業員にとっての幸福であり、満足度や企業へのエンゲージメントの向上に繋がるという考え方だ。

同社では、従業員がやりがいを持って生き生きと働けるための要素の一つとして「キャリア自律」に着目。キャリア自律することで、本人はスキルが上がり、多様な選択肢を描けることになる。ワークエンゲージメント、モチベーション、ナレッジの高まりは、結果として組織へフィードバックされ、企業としても成果が上がる。ウェルビーイング経営を導入している企業と、そうでない企業とでは、ウェルビーイング経営の選択肢として従業員の社外創出が活況している。積極的な企業は3年前と比較し、営業利益や売上高が上昇との調査もある。

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2025年問題をはじめ、2040年問題や2054年問題など、深刻な労働不足が懸念されている。国は、人への投資は「新しい資本主義」の柱として、政府や内閣府、経済産業省が「骨太の方針」でも艮宮しており、ジョブ型労働市場への転換として、「雇用流動化」「シニア人材活用」「学び直し」「ジョブ型」を後押ししている。社会的な背景としては、人口減少はもはや避けられない事実だ。

IT業界が人材不足を乗り越える手段としては、限られた人材のパイの奪い合いではなく、「1. 一人ひとりの生産性の向上」「2. IT人材の魅力を高めてIT人材人口を増やしていくこと」が重要だ。そのために必要なのが「キャリア自律」であり、日本のITエンジニアのキャリア自律を促すことで、「1. 一人ひとりの生産性の向上」を推進し、ウェルビーイングな生き方ができる職業として「2. IT人材の魅力を高めてIT人材人口を増やしていくこと」に繋がっていく。

こうした状況を踏まえ株式会社PE-BANKは、「Pe-BANKカレッジ」の提供を開始する。「Pe-BANKカレッジ」では、ITエンジニアが自身の市場価値を認識できる「ITエンジニアのスキルアセスメント」、従業員の副業を支援する「副業制度支援」、そして所属エンジニアが、フリーランスになるためのノウハウを学び、フリーランスとして就業できる環境を所属企業が福利厚生として提供する「ネクストキャリア形成」の3つのエンジニア育成支援サービスを提供する。なお、従業員の副業を支援する福利厚生の提供は、業界初※の試みとなる。
※同社調べ(2023年9月時点、IT人材業界における「副業支援プログラムの福利厚生サービス」として)

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■エンジニアに特化したネクストキャリア創りを支援する研修サービス
「Pe-BANKカレッジ」は、ITエンジニアと共に歩んできたPE-BANKだからこそ提供できる、エンジニアに特化したネクストキャリア創りを支援する研修サービスだ。同社所属エンジニアやキャリアコンサルタントによるウェビナーやオンラインワークショップなど、ネクストキャリアを自身で描き、選択し獲得していくための心構えを学ぶ場を提供する。

「Pe-BANKカレッジ」には、3つのサービスがある。

①ITエンジニアのスキルアセスメント
全国のITフリーランスをサポートしているPE-BANKのキャリアコンサルタントへ、個別キャリア相談ができるサービス。従業員は自身のエンジニアとしての強み弱みを理解し、現在位置を把握。将来に向けたスキルアップやキャリアアップの具体的な道筋をイメージすることができる。​また、企業は社員のスキルアップへの意欲喚起を通じ、社員の戦力化を図ることができる従業員のスキルについて共通認識を持つことができ、キャリア提示など組織の活性化に繋げることができる。

②副業制度支援
現役フリーランスとの座談会の参加や、キャリアコンサルタントによる講義を受けられるサービス。従業員は、副業規定を活用し社外で業務委託契約にて就業を可能にするためのノウハウを学ぶことができる。また、企業は従業員の副業を支援し、副業制度の活用率の向上を目指すことができる。​

③ネクストキャリア形成
会社員との違いや、会計、社会保障、税金といった実務的な側面から関係法令に至るまで、副業・フリーランスとしての働き方を幅広く学び、外部でも就業できる環境を所属企業が福利厚生として提供する、エンジニア育成支援サービス。従業員はキャリア選択肢の幅が広がり、自身のキャリアについて再認識することができる。またキャリアアップに向けた意識改革ができる。​また、企業は組織の活性化を図ることができ、またネクストキャリアの提示が可能となるなど企業ブラントの向上に繋げることができる。​

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株式会社PE-BANK 常務取締役 高山典久氏が語る!IT人材業界の新サービス「Pe-BANK カレッジ」への想い

YouTube:https://youtu.be/qOQmyCrGLKw

PE-BANKは、ITエンジニアのキャリア創出に強みを持つフリーランスエージェントとして長年にわたり実績を築いてきた。PE-BANKの事業の核に「プロ基準」が位置づけられている。この基準はITフリーランスが活躍するために顧客企業から求められる責任感、実務経験、スキルレベルを定めている。
また情報セキュリティーや適正な請負等、社会から求められるコンプライアンスへの知識と対応力を独自基準で定めたものだ。これまでこの厳しいプロ基準をクリアしたエンジニアを3,000名創出してきた実績がある。

「Pe-BANKカレッジ」ではその教育ノウハウ・育成ノウハウを当社の独自価値として十二分に盛り込んだプログラムを提供し、ITエンジニアの多様なキャリア創出に貢献する構えだ。
ITフリーランスの人手不足が懸念される時代だからこそ、今後、注目されるサービスといえるだろう。

株式会社PE-BANK

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PE-BANKプロエンジニアフォーラム2021!上下昇降ゲーミングデスク【まとめ記事】

PE-BANKプロエンジニアフォーラム2021

株式会社PE-BANKは2021年6月19日(土)、都内 日比谷国際ビルコンファレンススクエアにて、「PE-BANKプロエンジニアフォーラム2021」を開催した。
サンワサプライ株式会社が運営している直販サイト『サンワダイレクト』は、幅120cm、奥行60cmの天板サイズで、ゲーミングの必需品を完全装備した、ハンドルを回し、天板の高さを上げ下げすることができる上下昇降ゲーミングデスク「100-DESKG005」を発売した。

標準装備が充実!天板の高さを変更できる上下昇降ゲーミングデスク
サンワサプライ株式会社が運営している直販サイト『サンワダイレクト』は、幅120cm、奥行60cmの天板サイズで、ゲーミングの必需品を完全装備した、ハンドルを回し、天板の高さを上げ下げすることができる上下昇降ゲーミングデスク「100-DESKG005」を発売した。本製品は、ハンドルを回して天板の高さを上げ下げすることができる上下昇降デスク。高さは75cm~125cmの範囲内で調整することができ、プレイするゲームに合わせて高さ調整を行うことができる。ゲームだけでなく、オンライン配信や動画編集などの長時間のパソコン作業時にも体勢を変えることで快適に行える。本製品は、標準装備が充実しており、必需品であるアイテムが搭載している。天板全体を覆うマウスパッドがあり、天板の形状に合わせた形状で、アクティブなマウス操作も問題なくすることができる。その他は、ドリンクホルダー、ヘッドホンホルダー、ケーブル通し、タップ受けが付属している。


工具や文房具など様々な物を収納できる!8ポケット搭載バッグ
サンワサプライ株式会社は、台車のハンドルに取り付けて、様々なものを収納できる台車用バッグ「VEH-BAG1」を発売した。「VEH-BAG1」は、台車のハンドルに取り付けできる収納バッグ。ハンディ端末、伝票や書類、軍手や工具など、作業時に必要な小物類を収納できる。側面の小分けポケットにはよく使う文房具や工具などを仕分けして入れられ、ドリンクポケットやネームホルダーも付いています。また、スマートフォンを収納したまま充電できるケーブル穴付き。雨天時に収納物が濡れるのを防ぐカバー付きで、表面には撥水加工が施されている。また、夜間や暗い場所でも存在が分かる反射板が付いている。バッグの取り付け可能幅は36~60cm。バックルと幅広の面ファスナーでしっかりと固定しながら、台車のハンドルスペースを有効活用することができる。運送業や工場、病院などで使われている台車に取り付けて使用することで、普段の業務を効率化できる製品だ。


キャリアビジョンのヒントが散りばめられた1日!PE-BANKプロエンジニアフォーラム2021
株式会社PE-BANKは2021年6月19日(土)、都内 日比谷国際ビルコンファレンススクエアにて、「PE-BANKプロエンジニアフォーラム2021」を開催した。PE-BANKに所属のITフリーランスが登壇し、働き方に関するパネルディスカッションをおこなった。プロエンジニアフォーラムはプロエンジニア同⼠で、フリーランスエンジニアとして、「 安⼼して働ける未来」を考え、創造するイベントだ。2014年にスタートして以来、毎年、様々なテーマで開催している。2021年開催テーマは、『プロエンジニアが「キャリアビジョンを明確にする1⽇」』。プロエンジニアのキャリアビジョンは千差万別であり、描く未来も一人一人異なるものだ。中には、これからキャリアプランを⽴てる人もいるだろう。そうした状況を踏まえ、当日は各業界で活躍する著名人、また全国のプロエンジニアにもスピーカーやパネリストとして登壇し、様々な「気づき」や「発見」、キャリアビジョンのヒントが散りばめられた1日を提供した。


スマホで住まいの状況を見守り!Wi-Fi接続のネットワークカメラ
サンワサプライ株式会社が運営している直販サイト『サンワダイレクト』は、赤ちゃんの見守りのベビーカメラや、ペットの様子を確認するペットカメラ、空き巣対策の防犯カメラとして外出先でもスマホで家の様子を確認できる屋内用ネットワークカメラ「400-SSA003」を発売した。本製品は、スマホを使って外出先からカメラを設置した自宅が確認できるネットワークカメラ。iPhoneやandroidスマートフォンに専用アプリを入れることでカメラの映像が見える。どこにでも置きやすいコンパクトサイズなので、赤ちゃんの見守りのベビーカメラや、ペットの様子を確認するペットカメラ、空き巣対策の防犯カメラ等、様々な用途で利用できる。ハイビジョン画質で鮮明な映像が確認でき、アプリ側で通信量を抑えた「低画質モード:SD」と「高画質モード:HD」に切り替え可能だ。赤外線ナイトビジョンモードを搭載で暗い場所や夜中でも鮮明に撮影ができ、動体検知や音声検知機能付きで、検知するとスマートフォンに通知が届く。


かつや×マンゴツリー、本格タイ料理でスパイシー!「鶏ガパオチキンカツ丼」新登場
とんかつ専門店「かつや」を展開している株式会社かつやは、国内「かつや」にてタイ料理レストラン「マンゴツリー」監修「鶏ガパオチキンカツ丼」及び「鶏ガパオダブルチキンカツ丼」を2021年7月12日(月)より期間限定で販売する。気軽に海外旅行をしていた頃が懐かしい2021年の夏、アークランドサービスグループではタイ・バンコクで創業し、世界に広がるタイ料理レストラン「マンゴツリー」コラボを実施している。「ごちとん」「野菜を食べるカレーcamp」に続き、とんかつ専門店「かつや」にも本格タイ料理とコラボメニューが新登場。食べ応えのあるチキンカツと唐辛子の辛さが本格的な鶏ガパオを丼で合い盛りに仕上げた。温泉たまごを割りまぜれば、味の変化を楽しめる。


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キャリアビジョンのヒントが散りばめられた1日!PE-BANKプロエンジニアフォーラム2021

PE-BANKプロエンジニアフォーラム2021

株式会社PE-BANKは2021年6月19日(土)、都内 日比谷国際ビルコンファレンススクエアにて、「PE-BANKプロエンジニアフォーラム2021」を開催した。PE-BANKに所属のITフリーランスが登壇し、働き方に関するパネルディスカッションをおこなった。

■プロエンジニアフォーラムとは?
プロエンジニアフォーラムはプロエンジニア同⼠で、フリーランスエンジニアとして、「 安⼼して働ける未来」を考え、創造するイベントだ。2014年にスタートして以来、毎年、様々なテーマで開催している。2021年開催テーマは、『プロエンジニアが「キャリアビジョンを明確にする1⽇」』。プロエンジニアのキャリアビジョンは千差万別であり、描く未来も一人一人異なるものだ。中には、これからキャリアプランを⽴てる人もいるだろう。

そうした状況を踏まえ、当日は各業界で活躍する著名人、また全国のプロエンジニアにもスピーカーやパネリストとして登壇し、様々な「気づき」や「発見」、キャリアビジョンのヒントが散りばめられた1日を提供した。

今年はオンラインにて「プロエンジニアフォーラム2021」を開催した
コロナ禍を考慮して、今年はオンラインにて「プロエンジニアフォーラム2021」を開催した

■エンジニアにもコミュニケーション能力は必要
パネルディスカッション(前半)では、ジャーナリストの佐々木 俊尚氏がファシリテーターとなり、
・中村 寿志氏 オンライン参加
・大畑 直幸氏 オンライン参加
・エルコリ・ミケーレ氏 登壇
この3名のエンジニアで、いくつかのテーマについてパネルディスカッションを実施した。

ジャーナリストの佐々木 俊尚氏
ジャーナリストの佐々木 俊尚氏

中村 寿志氏(岡山支店)は、フリーランス以前は、10年ほど故郷福岡の開発会社にて、地場を中心に公共から民間まで幅広い業種、事業で企画提案から開発保守を経験。30歳を迎えるに併せ、フリーランスへ転身。フリーランス歴5年目の現在は、香川県高松へ移住し、開発業務にあたる。

大畑 直幸氏(本社営業部)は、大学時に専攻分野ではないエンジニアに需要を感じ目指すことを決意。スクールなどに通い、基礎技術を取得しweb開発企業に就職。SESなどの経験を経て、Web開発技術を学び、2017年2月よりフリーランスとして活動。フリーランス歴5年目になる。

エルコリ・ミケーレ氏(本社営業部)は、イタリアのIT専門学校卒業後、地元のIT企業に就職。2017年に来日し、半年間語学学校に通った後、日本のIT会社に就職。1年間エンジニアとして働いたのち、フリーランスへ転身。フリーランス歴3年目になる。

中村 寿志氏(岡山支店)
オンラインで参加した中村 寿志氏

「これからの働き方はこう変わる!」というテーマでは、中村 寿志氏は今がまさに仕事の進め方が大きく変わった状況であり、在宅テレワークが社会的に認知されたことをあげ、仕事の内容的には正社員とフリーランスとの差はないとした。

中村 寿志氏は、エンジニア職に限っては、新型コロナウイルス感染症が終息後もリモートワークは残るとし、それを踏まえ、自分自身も広い場所へ引っ越したことをあげた。まわりに飲み屋がないぶん、仕事に集中できるので、不自由はないという。

エルコリ・ミケーレ氏は、IT業界的にはリモート化が推進されるとし、企業はコストを下げられ、エンジニアは自由な働き方ができるのがメリットとした。社内の人間関係の維持が難しくなる点を、デメリットとしてあげた。

大畑 直幸氏(本社営業部)
オンラインで参加した大畑 直幸氏

「今、将来を見据えて行っていること。行おうとしていること。」というテーマでは、中村 寿志氏は通勤時間がなくなったことをメリットにあげ、英語などの勉強時間を充てているとのこと。勉強をしていると、自分のスキルが積みあがっていく実感が得られるという。デメリットは運動不足になりがちなので、そこに気を付けているそう。

大畑 直幸氏は時代的な流れで、技術者としてはウェブ系の技術やインフラは避けて通れない。日進月歩で日々新しいものが登場するため、それらを日々研究していく必要があると指摘した。

佐々木 俊尚氏はデザインという仕事が紙に書くことからUIのコードを書くことに切り替わっていることを指摘。中村 寿志氏はUI/UXが苦手なほうなので、得意にしていくことを明らかにした。

エルコリ・ミケーレ氏は今後の未来はどうなるかわからないので、自分自身のスキルを磨いていく必要があることを強調。プログラミング以外のスキルを身に着ければ、それがほかのエンジニアとの差別化になることを語った。

エルコリ・ミケーレ氏
登壇したエルコリ・ミケーレ氏

エンジニア一人一人の描く未来は異なっていても、目標やゴール、そこに向けた信念や思いはお互いに共有ができるし、今後の仕事にも活かせる。参加したエンジニアはイベントを通して、あらためてキャリアビジョンを明確にするヒントを得ることができただろう。
PE-BANKは今後も、フリーランスエンジニアの社会的地位の向上のみではなく、働く環境の改善に取り組んでいくとしている。

株式会社PE-BANK

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PE-BANK、不安定なフリーランス稼業を安定した環境へと変貌させるプロジェクト「エンジョニア」を開始

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フリーランスのITエンジニア向けブランド化プラットフォームを提供しているPE-BANKは、2018年10月4日、新プロジェクト「エンジョニア」を立ち上げ、その発表会を行った。エンジニアを援助するエンジョニアプロジェクトについて紹介していこう。

■ITフリーランスが抱える様々な問題を解決してきたPE-BANK
PE-BANKは、1989年5月に首都圏コンピュータ技術者協同組合として15人のエンジニアにより設立。2014年10月には、ITフリーランスのブランド化プラットフォーム事業Pe-BANKを発表し、翌年9月に現社名へと変更している。創業30周年の節目としてリリースしたのがエンジョニアプロジェクトというわけだ。

最初にPE-BANK代表取締役社長櫻井多佳子氏が登壇、「働き方改革が叫ばれる前から、フリーランス支援をしてきた」と同社のこれまでの流れを紹介。そして同プロジェクトが、ITフリーランスや、現在慢性的なエンジニア不足に悩まされるている企業の課題を解決する新しい取り組みであると説明した。

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PE-BANK代表取締役社長 櫻井多佳子氏


■30年目の節目を迎えるプロジェクトが「エンジョニア」
PE-BANK取締役ビジネスプロモーション部部長高山典久氏も、「ITフリーランスを支援するというコンセプトで1989年に組織を立ち上げてから、来年で30年。その節目として『エンジョニア』を立ち上げた」と同社30年目の節目を強調する。

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PE-BANK取締役ビジネスプロモーション部 部長 高山典久氏


組織に属さず開発業務を請け負うフリーランスまたは個人事業主を「ITフリーランス」と定義づけたあと、高山氏は、現在ITフリーランスを取り巻く環境に
・ITフリーランスという働き方が知られていない
・エージェントの存在を知らない
・まだまだ心理的ハードルが低くない

の3つの課題があると述べ、「“ITフリーランス”“エージェント”の認知度が高まれば、ブランド力も高まり、安心してフリーランスという働き方を選べるのではないか」という。

フリーランス=不安定な働き方というイメージが付きまとうが、そうしたイメージを払拭できるよう同プロジェクトは機能していくという。

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ITフリーランスを取り巻く課題


■仕事が常にあるわけではないフリーランス稼業
そもそも、フリーランス、または個人事業主として働く場合、「いつ仕事がなくなるかわからない」「厚生年金、退職金、社会保険等の社会保障制度から外れる」「福利厚生がない」「経理や営業をしてくれる人がいない」「病気などで休業した際の手当がない」といった問題がある。これだけ問題が多いと、どれだけ優秀であっても、エンジニアとしての仕事に安心して打ち込めるわけがない。

そのため、PE-BANKが取った方式が“共同受注”だ。フリーのエンジニアと同社が、あたかもひとつの会社のように振る舞う。つまり、PE-BANK内の社員が営業を行い案件を受注。契約しているITフリーランスが“プロエンジニア”として業務に当たる。バックヤード業務や福利厚生、さまざまなサポートなどはPE-BANKの社員が受け持つというわけだ。

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PE-BANKでは、フリーのエンジニアを下請けとして扱うのではなく、自社の中で働く人のように扱う


■次代のニーズにマッチしたサポート体制を充実させたい
2018年8月末現在、PE-BANKで業務にあたっているITフリーランスは約2000人で、受注金額は130億円以上。すでにフリーランスのITエンジニアが安心して働ける場を提供している。こうした状況にあってなぜ新たにエンジョニアプロジェクトを立ち上げたのだろうか。

それには、PE-BANKが掲げている企業理念・ビジョンが関係しているという。

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PE-BANKの企業理念・ビジョン


そのひとつが「ITフリーランスが安心して働ける環境(を構築する)」というものだ。今後生じ得る、またはすでに生じているかもしれない家族の「介護」という問題や、エンジニア自身の健康という問題、そうした数々の問題が現状であっても不十分だと判断しているためだ。

そこで、エンジョニアプロジェクトでは、新たにベネッセシニアサポートと協業し、仕事と介護を両立するための情報提供を、セミナーや個別相談という形で受けられるようにしたという。

また、PE-BANKでは、定期健康診断(人間ドックなど)のため、年に一度2万円までの補助をしている。ただし、忙しくて診断を受けられないエンジニアに向け、自宅で人間ドック並みの検査ができるキット「おうちでドック」も無料で提供する。こちらはハルメク・ベンチャーズとの協業により実現したヘルスケアサポートだという。

このほか、エンジョニアプロジェクトでは新たに次のサポートを行う。
・英会話サポート
・オライリー・ジャパンの技術書割引購入
・全国の一休.comレストランで使えるWebクーポンプレゼント


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「エンジョニア」は「エンジョイ×エンジニア」の造語。ITフリーランス周りの課題を解決すべく発足したプロジェクトだ


■フリーランスでもVISAカードが持てる
今回のエンジョニアプロジェクトの最大の目玉ともいえるのが、ITフリーランス専用「Pe-BANK VISAカード」の発行だろう。

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Pe-BANK VISAカード。 ※画像はイメージ


会社を辞めてフリーランスになる前にしておくことのひとつとして挙げられるのが「クレジットカードの作成」だが、PE-BANKでは、同社で稼働するITフリーランスがVISAブランドのカードを作れるようにするという。これなら大学や専門学校を出てすぐにフリーランスになってもクレジットカードを持てる。

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フリーランサーでも作れるクレジットカード「Pe-BANK VISAカード」の紹介


通常のVISAカードとして使えるほか、PE-BANKが提供するプロエンジニア向けサービスの決済方法として指定することにより、最大で10倍のポイントバックが受けられる。発行にかかる手数料や年会費は無料。申し込みも非常に簡便化されている。

Pe-BANK VISAカードの概要は以下のとおり
・2019年新春リリース予定
・年内先行申込開始予定(予約による特典もあり)
・発行まで最短5営業日
・PE共済会(医療・生命保険だけでなく、休業時の所得補償などを割安な保険料で提供)の決済に対応
・国内最大級の貸し会議室検索サイト「会議室.com」と提携予定


■イメージキャラクター 要潤さんの仕事観とは?
エンジョニアプロジェクトについての紹介の後、PE-BANKイメージキャラクターの要潤さんが登場。トークセッションが行われた。

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イメージキャラクター 要潤さん


トークセッションでは、要さんの人生における挑戦、仕事に関する印象的なエピソード、要さんにとって仕事とは? といった内容を深掘りした。

小学3年生から陸上一筋だったが、高校時代の終わりに挫折し、俳優を目指して上京したことを人生最大の挑戦と語った要さん。最近、新幹線で移動中に、1人の男性から声をかけられ、「あなたの演技のおかげで落ち込んでいたときにも力をもらえた」と言われたことが「仕事を通じて誰かの心に影響を与えられた、人の心に響いた。俳優業をやっていて良かったと思った瞬間だった」そうだ。

また、30周年特設サイトに掲げられた合言葉「WORK FOR GOOD LIFE」にかけて、「要さんにとっての仕事とは?」という問いかけに、要さんはその場でフリップボードに「Better Life」と回答。「皆さんにとっての仕事が、より良い生活のためであるように、ぼくも自分自身やほかの人たちがより良く、豊かに生きられるよう仕事をしていきたい」と今後の抱負を語った。

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「仕事は、生活をより良くするためのもの」


フリーランスという定義が曖昧だった30年前から、フリーランスエンジニアを支援し、その地位向上に努めてきたPE-BANK。今後30年を見据えたエンジョニアプロジェクトにより「フリーとして働くことを一つの選択肢として見てもらえれば成功では?」と高山氏。同プロジェクト始動により、ITフリーランスの活躍の場の拡大や社会的地位向上に向け、はずみがつきそうだ。

ライター渡辺まりか
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株式会社PE-BANK

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藤岡弘、さんと鈴木奈々さんがITエンジニアにエール!「ワークスタイルリフォーム ビフォー・アフター大賞」発表会

「ワークスタイルリフォーム ビフォー・アフター大賞」発表会


株式会社PE-BANKが先日開催された「プロエンジニアフォーラム2017 」イベント内でフリーランスのIT エンジニアの働き方を表彰するアワード「ワークスタイルリフォーム ビフォー・アフター大賞」を発表した。

発表の場には、これまで様々なジャンルの仕事を経験してきたという俳優の藤岡弘、さんと、地元・茨城から東京へ仕事に通い、U ターンを実践しているタレントの鈴木奈々さんの二人が特別ゲストとして登場。大賞に選ばれたフリーランスIT エンジニアの表彰を行った。

■IT エンジニアの新しい働き方を支援
本アワードでは、PE-BANK に所属する3,000 名のフリーランスIT エンジニアの中から最も自分らしく、新しい働き方を切り開いた所属エンジニアを「ワークスタイル・リフォーム ビフォーアフター大賞」として「プロエンジニアフォーラム2017」内で表彰するというもの。

今回、厳正な審査を通じて優秀賞4名を選出、その中から大賞1 名が選ばれた。

株式会社PE-BANK代表取締役社長櫻井多佳子氏


優秀賞に選出されたのは、PE-BANK所属フリーランスITエンジニアの飯田幸孝氏、小林克徳氏、藤原隆博氏、宮川洋氏の4名。その中から見事「ビフォーアフター大賞」に輝いたのは藤原隆博氏だ。特別審査員の作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏から大賞の表彰状を授与された。特別ゲストの鈴木奈々さんからはトロフィーが手渡され、藤岡弘、さんからは副賞の30万円が贈られた。

藤原氏は都会から田舎へと移住した後、システム開発の傍らIT系の便利屋として地元で活躍しており、今回、農業による自給自足を実践している点も高く評価された。

「こうした賞を貰うのは初めてなので、本当に驚いています。素晴らしいゲストの二人にも祝ってもらうことができて、言葉が出ないくらい嬉しいです。」と藤原氏は受賞の喜びを語った。

PE-BANK所属フリーランスITエンジニア藤原隆博氏(左)が特別審査員の佐々木俊尚氏(右)から大賞の表彰状を手渡される


■ポジティブに変化できた自分を紹介 - 鈴木奈々さん
鈴木奈々さんは、トークセッションで自身のビフォアーアフターを紹介した。今から7~8年前、鈴木さんは現役バリバリのギャルモデルで、現在とは比較にならないほど、ギャル系の派手な化粧をしていたという。その写真を見た藤岡弘、さんは「可愛い」と絶賛、会場は笑いに包まれた。

鈴木さんは結婚を機に家庭を持ったことで、生活も気持ちも当時とまったく違うと語った。さらに「何にでもチャレンジすることでポジティブに変化することができた」と言う。それを聞いた藤岡さんは「磨きがかかって良い方向に変化していて素晴らしい」と、鈴木さんを高く評価した。

トークセッションで自身のビフォアーアフターを紹介する、鈴木奈々さん


■「挑、」でITエンジニアにエール、藤岡弘、さん
藤岡さんは会場に集結したフリーランスITエンジニアに向けた漢字一文字のエールとして、「挑、」という字を書いた。「挑、」には、「失敗を恐れることなく何事にも挑戦し続ける」「目標と夢を持って何事にも挑んでもらいたい」という藤岡さん自身の前向きな姿勢が込められているという。

実はご自身の名前にもある「、」は「ずっと終わらないこと」を意味しており、「流されることなく、己を見つめ自分の力で挑戦し続ける」という気持ちを持って、常に人世を一歩ずつ前進し続けているのだそうだ。その話を聞いた鈴木さんは「カッコイイ!」と絶賛。「今の旦那がいなかったら、好きになって結婚したいと思ったかも」と藤岡さんにハグする場面もあり、大爆笑の中でトークセッションの幕は閉じた。

「挑、」という漢字でフリーランスITエンジニアにエールをおくる、藤岡弘、さん


会場に集結したフリーランスITエンジニアにとっては、自分自身を見つめ直す良い一日となったことだろう。IT系エンジニアでフリーになって働き方を変えてみたいと考えている人は、PE-BANKに所属することを考えてみてもいいかもしれない。

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佐々木俊尚氏が読み解く「2020年エンジニアショックは起こるのか?」 <PR>

PE-BANKは、2016年4月19日に都内の会場で作家/ジャーナリストとして活躍する佐々木俊尚氏をゲストオピニオンに招き、「これからのITエンジニア業界」「これから活躍するITエンジニア」をテーマにパネルディスカッションを開催した。その内容についてご紹介していこう。

登壇者は佐々木氏のほか、株式会社MCEAホールディングス代表取締役社長の齋藤光仁氏、株式会社エルテス代表取締役社長の菅原貴弘氏、プロエンジニア代表として参加した尾張孝吏氏の3名だ。

■現在のITエンジニア動向について
最近のエンジニア市場動向について齋藤氏は、人材が不足しているという状況が続いていると語りながら、「私どもはフリーのエンジニアの皆さんを共同という形でいろいろなプロジェクトに参画させているが、一度特定の企業のプロジェクトに組み込まれてしまうとなかなか出てこないのが現状」と語る。現在は1800人ほどが働いているが、契約が切れて戻ってくるのは30~40人程度だとか。今後もこのような状況は続いていくと思われるが、方向性については見えていないそうだ。

s-pe02 株式会社MCEAホールディングス代表取締役社長の齋藤光仁氏

菅原氏はインターネットベンチャーという立場から見たときに、前は調達可能なお金が1億円程度だったのが、今では10億円程度まで可能になっているという。こうした会社がまず何をするかというと、技術者を雇うこと。そういう意味では利益率の高いゲーム業界では、すごい金額を払って雇用しているので、普通のBtoBのサービス業者では太刀打ちできないとか。「ミッションベースで話をしたり、ゲームをやりたくない人を見つけたりするしかやりようがない。プログラミング素養さえあればほしいというところが増えてきている」(菅原氏)。

s-pe03 株式会社エルテス 代表取締役社長の菅原貴弘氏

佐々木氏は2000年くらいだとVCは何千万程度の額だったと聞いているが、ここ数年はメディア業界を含めて調達金額が10億を超えているのは事実だと指摘。「内製して技術者を抱え込もうとしていることもあり、人材の需給の逼迫が起きている」(佐々木氏)。

尾張氏のようにエンジニアの立場からこの問題を見ていくと、回りでも優秀な人間は離さない状況はあるとしながら、単価も上がっているうえ、知り合いを紹介してほしいという声もよく聞くという。

■現在のITエンジニアに求められる要素は?
PE-BANKが2016年3月にリサーチした時に得られた、エンジニア採用時に重視するポイントとしての回答を見ると、「開発力がある」「専門性が高い」というものが高かったが、コミュニケーション力やマネジメント力といった、交渉力を求められる傾向も少し出てきている。また、「自主的に行動できる」「計画実行力がある」「柔軟性が高い」「コミュニケーション能力が高い」といったポイントは、企業側では求める人物像となっているものの、実際は応募がないというのが現状のようだ。

これを踏まえて菅原氏は、マーケティング上、商品が新しく生み出されていくので、それに適応する人材でないと厳しいと語る。「一度仕様を決めたらそれだけ作っていればいいという“ウォーターフォール型”のものではなく、“アジャイル型”が今のトレンド。コミュニケーション力がないと戦略的に意味のないプロダクトを作ってしまうのでは」(菅原氏)。

「システム保守の世界から、ITそのものがコアコンピタンスなるという大きな流れの中で、いかに技術力をビジネスに生かすかという段階に来ている」と佐々木氏。菅原氏も「日本ではITをコストセンターのように考えており、景気が悪くなるとIT投資が減少する。アメリカでは景気が悪くなると効率化のためにIT投資が増える。そもそもの考えが変わってきている」と指摘する。

■人材市場そのものの対応はどうか?
こうなってくると、人材市場そのものが対応できているのかが気になるところ。「人材が足りない中でスキルのミスマッチが増えてきており、ウォーターフォールのようなプロジェクトは掛け持ちでやっている人もいるし、一番底辺の、プログラミングをする人が足りないのが現状」と齋藤氏。CIOは結構いるが、実際にやる人たちが足りていないという。「商品開発をするレイヤーと、実際に手を動かす人のレイヤーは別としてとらえたほうがいい」(齋藤氏)。

尾張氏は、新しい案件や現場の状況に臨機応変に対応できる人が求められていると語る。開発スキルが高い人は求められているが、それに加えてコミュニケーション力も必要になってくるとか。「現場で提案できる人がいつまでも居続けられる人」(尾張氏)。

s-pe04 プロエンジニア代表の尾張孝吏氏

■ITエンジニア側が求めている雇用のあり方は?
次に雇われる側になるITエンジニアが求めている雇用のあり方を見てみよう。プロエンジニア代表の尾張氏が自分の周りで、これからフリーランスとして働きたいという考えを持っている人たちに聞いたところ、数年前までは「高い報酬を求めている人」が多かったそうだ。しかし、ここ1、2年で同じ質問をすると「フルタイムで働くより、週3、4日程度で働いて、あとは新しい技術について勉強したり、家族と一緒に時間を過ごしたりしたい」という声が増えているというのである。「ワークライフバランスが以前とは変わってきているんですね」と佐々木氏。「このような働き方ができる現場も増えてきている。自宅で開発しても問題ないという職場もあるという。」(尾張氏)。

■オフィスに出勤しない働き方が増えつつある
佐々木氏の知り合いにも、渋谷のオフィスに勤めているが、実際に住んでいるのは兵庫県と言う人がいるそうだ。リモートで仕事をしていて、会社の机にはタブレットが置いてあり、その画面には自宅にいる知人が映っている。会議などの時にはタブレット経由で参加するのだとか。ノマドや在宅勤務といったそれぞれのニーズも増えてきているし、チャットツールなどの環境も整ってきていることも要因として考えられるだろう。

菅原氏は実際に自社でもクラウドソーシングのような物も使っているのだそうだが、成果が確認しやすいので遠隔地でも問題ないというパターンのほか、元々スキルのある人でビジネスが分かっており、ビジネスの仕組みを創造した上で開発してくれるような人も増えていると指摘。「常時接続環境も整ってきたので、同じ部屋にいるかのように開発できるケースは増えているのだろう」(菅原氏)。

■パートタイムな働き方を望むエンジニアも・・・
企業としても、パートタイムで働くような形が効率よいと考えれば、導入は進んでいくのだろう。「できる人は独立しているケースが多いので、そういう人を取り込んでいこうとすると、こうした働き方になるのだろう」と語る菅原氏。優秀であればリモートでもパートタイムでもかまわない。成果物を出すのが大事であり、24時間会社に張り付いている時代ではなくなってきているのだ。

しかし、市場がこういう変化に対応できているかというと「遅れていると思っている」と齋藤氏。こうした働き方ができるのは、千数百名のうち数人しかいないという。その原因は企業が許してくれないから。そばに置いて監視しておきたいというのが企業側の論理だからだ。

s-pe06 作家/ジャーナリストの佐々木俊尚氏

こうなると「二極化が進むのでは?」という佐々木氏の指摘に対して尾張氏は、「優秀な人は開発スピードが速い。時間で縛るのはITとしては合っていないのでは・・・。月いくら、時間いくらとなるが、優秀な人ほどコードを早く書いてしまうので、人よりも二倍できる人はもっと収入があっていいものだが、スピードが遅い人と同じ単価になってしまうのが問題」と語る。できる人は独立して複数の仕事を回してしまうし、できない人はひとつの仕事を張り付いてやらなければならないという状態。この二極化は避けられないところのようだ。

■2020年以降どう変わるのか。活躍するエンジニアとは?
2020年開催の東京オリンピックが終わり、マイナンバーの需要もひと段落したところで、IT業界全体が踊り場局面に入ることによって、需給が減ってしまうのではないかという話もある。先ほどのPE-BANKの調査結果によると、今現在のニーズと2020年以降のニーズを比較したとき、あまり変わりがないとも見え、エンジニアショックは起きないのではと考えられる。

齋藤氏はアンケート結果とまったく変わらないと見ているそうで、「基幹系はいったん収束するかもしれないが、ITは生活になくてはならないインフラになっており、IoTを含めてIT化はどんどん進んでいく」と語る。IoTによって生活全体がインターネット化していくためだ。そこには巨大な市場が立ち上がってくるだろう。

しかしどのような形になるのかは不透明。しかし「スマホが出てきたことでモバイルの需要が高まってIT業界が活況を呈したのが数年前だが、フィーチャーフォンしかなかった時代に、モバイルの市場が今のようになっているとは誰も見通せなかった」と佐々木氏。SNSも同じで、90年代の終わり頃にSNSでこれだけ大きな市場が成立するとは思っていなかったとも。「IoTと言っても漠然とした未来イメージはあるが、実際のビジネスに落とし込まれて何の市場になるのかは現時点では見えていない」(佐々木氏)。

s-pe05

菅原氏はIoTとビッグデータはセットであるとしながら、「IoTによって吐き出された膨大なログを解析をしたり、人工知能でその動き方を変えていったりするようなプログラムはどんどん必要になっていく」と語る。自動車メーカーも自動運転のためのログを持っているので、解析ニーズは増える一方で、それがなくなることはない、とも。

AIで行くと、ディープラーニング技術についても見ていかなければならない。AI自体が仮説まで設定してしまい、データサイエンスが入る余地がないほど自動化してしまうという見通しを示す佐々木氏。プログラミング自体も自動化されてしまい、容易にエンジニアでなくても触れるツールとして進化していく傾向は、市場自体にもインパクトを与えないのだろうか。

この点について菅原氏は、「セールスフォースもGUIで設定できるようになっており、プログラミングが必要ないというソフトが増えている。新しい課題に対してのソリューション、ビジネスマンのようなセンスを持った技術者は必要で、それ以外の、単にコードを書くだけの人は取って代わられてしまうだろう」と語る。「自動プログラミングやツールを使えば誰でも作れてしまう時代。ホームページと同じで、最初はスキルを持った人だけが作れたのだが、今では無料のツールでかっこよくデザインもされて、誰でも作れる時代。単純な仕事はだんだんなくなるのでは」と尾張氏。「こういう課題をこういう技術で解決できるよとか、幅広い知識で提案ができるエンジニアが今後は活躍できる」(尾張氏)。

こうした状況に対応できるエンジニアは果たしているのだろうか。齋藤氏は非常に難しいとしながら、「エンジニアには得意分野がある。それぞれの専門のエンジニアが出てくるのでは内だろうか」と語る。例えば、経理については熟知しており、そのためにはどのようにプログラミングをしていけばよいのかを分かっている人材だ。

■幅広い知識で提案ができるエンジニアになるには?

ではどのようにしたらこのような人材になれるのだろうか。「エンジニアが経理を学んでいくよりも、経理を知っている人がプログラミングを学んだ方が早い」と齋藤氏は指摘する。「厳しい時代が間違いなくやってくる」(齋藤氏)。

では、こういう状況に対応するためにはどうしたらよいのだろうか。「エンジニア不足にはいつか天井が来る」と尾張氏。そうなると今オフショアで働いている人とか、外国人を採用するケースもあるだろう。英語のスキルは以前から求められていたが、プロジェクトに外国人エンジニアが入ってくる場合は、英語でコミュニケーションを取る必要もあるだろう。新しい技術はアメリカの方が早い。日本語のページを探して勉強するより、英語のソースを見て勉強する方がいいわけだ。尾張氏は新しい情報については、週末の時間があるときに触って勉強し、サービスを立ち上げたりしているという。先ほどもあった、自分の時間を確保してそこに勉強時間を当てるということだ。「Androidの案件も、出だした頃は誰も技術がなかった。チャレンジしている人はどんどん吸収してスキルを身につけている」(尾張氏)。

これまでの結論としては、エンジニアは二極化していくということ。それを踏まえた上で人材採用についてどのように変わっていくのか。菅原氏は「ビジネスセンスがあって専門性があり、率先していろいろなことを吸収するエンジニアを採用できるとは思えないというのが大前提」としながら、「そこでどういう工夫が必要かというと、専門性のひとつの分野に、メガプラットフォーマーの技術に詳しい人に特化して採用し、それを組み合わせてコーディネートするとよい組織体制になって、それほど一人ひとりの給料も高くない」(菅原氏)。一人ひとりはスーパーマンでないので、コストもかからないということだ。

齋藤氏は「企業が優秀なエンジニアを抱えるのは無理な時代が来る。フリーの方をいかに使っていくか。SAPの技術者がどうしても今ほしいとなっても、3年から5年のスパンでいらなくなってしまう。そういう労働力の確保の仕方が今後のやり方のひとつになってくるのではないかと指摘する。「正社員ではなく、必要なものを必要なときだけ、というのが人材の確保のあり方にも影響する」(齋藤氏)。

これまでの議論をまとめる形で佐々木氏は語る。
「我々の生活空間をコンピューティングが覆うという中で、おそらくテクノロジーの役割は高まっていくだろう。そこには技術をどう扱うかというテーマはやってくるが、ひとつの方向性としては最先端のテクノロジーをどうやって追いかけていくのかという技術者の必要性。

もうひとつはいろいろな分野に特化して詳しくなる人がIT全体を担っていくという有機的な歯車のような方向性がありなのではないか。技術者から見るとひとつの分野にいかに特化できるか、あるいは最先端の技術を習得していくか。いろいろな企業側のニーズと課題に対して、どれだけ的確なツールやプログラムをソリューションとして提案できるかを技術者としても考えなければならない。

一方企業の側でも、かつてのように一人の技術者を正社員として抱え込んで働かせるのではなく、どんどん変化する技術、ITの方向性に合わせて、いろいろな技術者とうまくつきあいながら、組み合わせるように技術を使っていくような、発想の転換が必要となる。こうなるとフリー化の流れとか、技術者個人個人がどう仕事をしていくかという流れ自体は変わらないだろうが、こういう方向ならオフショアで流れていくことも技術者としては対抗できて、よりよい技術者像を造っていけるのではないか」と語った。

今後の多様化の時代、エンジニアたちに画一的ではなく、様々な選択肢の中から仕事が選べる時代になり、急速な変化に合わせ、柔軟に勤務体系を変えていける企業が、今後生き残っていくのではないだろうか。

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