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ロボットを賢く動かせ!あなたも上級者になれる方法【真ロボット伝説】



新しい学習指導要領に対応した学習用ロボット教材「Beauto Racer(ビュート・レーサー)」は、学校の従業でも利用されており、初めての人でもプログラミングを楽しく学べる人気のロボットだ。

今回は、前回の初級編でお伝えしたBeauto Racerの「中・上級編」をお送りしたい。
初級編では、本体の組み立てとプログラミングが簡単に行えるところまでを紹介したが、Beauto Racerは少し設定を変えるだけで、いっそう複雑なプログラミングも簡単にできるのだ。

■まずは初級編の確認から
Beauto Racerは、ライントレースを題材としてプログラミングの基礎が学べる学習用教材だ。ライントレースのプログラムを正しく理解できているかどうかが、初級編と中級編との境目といえる。
・初級編:ロボットでスキルアップ!初めてでもできるロボットプログラム

Beauto Racerのプログラミングに用いる専用ソフト「Beauto Builder R」には、参考としてサンプルプログラムが収録されている。その中の一つである「LEDとライントレース(最初のプログラム)」というファイルを参照してみてほしい。

このファイルは、購入したBeauto Racerに最初から入っているプログラムだ。組み立ててそのまま動かせるよう、サンプルのコースをほぼ問題なく走破できるほど、なかなか高度な内容となっている。

このプログラムが行っている処理の流れは、「まず左センサの値をチェックし、その結果に応じたそれぞれのパターンで右センサの値をチェック。その後にモータの回転方法を決定」という条件分岐が設定されている。左右二つのセンサを使ったライントレースとしては、王道といえるパターンのプログラムである。

このプログラムのフローチャート構造が理解できるなら、Beauto Racerの初級編は、まずクリアといったところだ。

■中級編は、ソフトの設定変更から
Beauto Racerの中級クラスに進むには、プログラミングに用いるBeauto Builder Rの設定変更が必要となる。

ソフトを中・上級者向けに設定すると、初期状態では使えない機能が使用可能となる。
具体的な設定方法は、Beauto Builder Rのメニューから「設定」-「上級者向け機能の使用設定」を選択すると、いくつかの機能を選択するチェックボックスが出てくる。
項目のうち上から三つ(演算ブロックを使う・速度や旋回量を変更できる車輪制御ブロックを使う・メモリマップの内容を表示する)が上級者向け機能、下二つ(ブロック同士の当たり判定を有効にする・繰り返しブロックの接続チェックを行なう)は初心者向けの機能となる。

つまり、上から三つにチェックを入れ、下二つのチェックを外せば、Beauto Builder Rが中級者、上級者向けのモードになるというわけだ。

これらの設定によってBeauto Builder Rで新たに使えるようになるのは、変数を使ったプログラミング機能と、モータの回転速度の変更機能、そして接続されたBeauto Racerからの各種変数のリアルタイム読み込み機能だ。
前者二つはBeauto Racerをより柔軟に動作させることを可能とし、後者は細かなプログラミングや動作チェックをアシストする便利機能だ。

実は、この上級者向けモードを利用したプログラムも、Beauto Builder Rのサンプルに含まれている。「課題」のフォルダ内にある「アナログライントレース」がそれだ。

これは左右の赤外線センサから入力された値を、そのまま左右のモータ回転速度に反映させるという構成になっている。実際には、センサ値をそのままモータ出力に代入はできないので、センサ値をいったん変数に格納している。
このモーションを実際に動作させてみると、Beauto Racerに初めから入っているプログラムよりもなめらかにラインをトレースしていくことがわかる。上級者向けモードでは、このような動作を作ることが可能となるわけだ。

実際に変数を使って、一つプログラムを組んでみた。5本のラインを通過し、6本目で停止するという動作だ。ただ通過するだけではつまらないので、ラインに対して車体を直角に保つようなプログラムも組み込んである。

実際に、動画で動き見ていただいた方がわかりやすいだろう。

上級者向けプログラムの走行ムービー

それほどスマートではないプログラムになっているが、時間に余裕がある諸氏は、このモーションにぜひ挑戦してみてほしい。

■センサを追加してさらに高度な動きを
Beauto Racerには、最初に付いている左右1つずつの赤外線センサのほかにも、内側にさらに1つずつ、センサを追加することができる。Beauto Builder Rの変数の中にセンサの入力値が6個用意されていることからもお気付きかと思う。
BeautoRacer用赤外線センサ

この赤外線センサは、下の画像で示した場所に接続できるようになっており、専用オプションとして発売されている。
BeautoRacer用赤外線センサ

センサを増やすことで、さらに複雑・正確なモーションが実現できる反面、ハンダ付けなど細かい作業も必要になる。ここまで来ると完全に上級編といえる。

Beauto Racerに挑戦される諸氏におかれては、ぜひBeauto Builder RとBeauto Racerを使いこなしていただき、上級編に挑戦できるように腕を磨いてほしい。

■オープン1周年を記念キャンペーン
秋葉原のロボット専門店「ヴイストンロボットセンター」では、オープン1周年を記念したキャンペーンを継続中だ。
今週は、店頭にて3000円以上をお買い上げの場合に、「ライブドアの記事を見た」と言っていただけると、ロボカップ世界大会優勝ロボット「VisiON NEXTA」のペーパークラフトが1個プレゼントされる。

また、直営のインターネットショップ「ロボットショップ」では、金額にかかわらずご利用の方全員に、以前この記事でもご紹介したゼンマイロボット「Robot mate」をプレゼントするという、太っ腹なキャンペーンも実施中だ!

ロボットファンの方々は、この機会を見逃さないように気をつけてほしい。

ロボットのことならなんでもヴイストン ロボットセンター
No1の品揃えロボットショップ

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ロボットというと、人型ロボットを想像する人が多いと思うが、実は人型ではないロボットも多い。発売以来、ずっと高い人気を得ているBeauto Racer(ビュート レーサー)も、そうした人型ではないロボットだ。

Beauto Racerは、教育用ロボットとしても高い評価と人気を集めている。
今回は、この隠れたベストセラーロボット Beauto Racer(ビュート レーサー)をみてみよう。

■安い×簡単×わかりやすい!新しい学習指導要領にも最適
平成24年度から全面実施される「新しい学習指導要領」では、中学校の技術家庭科に「プログラムによる計測・制御」が含まれていることをご存じだろうか。

Beauto Racerは、この「プログラムによる計測・制御」の教材として最適なのだ。

Beauto Racerは、ヴイストン株式会社が発売している教材用ロボット「Beauto(ビュート)」シリーズの1つだ。
手のひらにスッポリ収まるサイズの本体に、駆動用モータ、赤外線センサ、LEDがそれぞれ2個ずつと、単3乾電池が1本というキット内容である。
本体の組み立て作業は10分もあれば完了するほど非常にシンプルだ。組み立てに工具が必要ないという徹底ぷりも人気の秘密でもある。つまり、本体の組み立てでつまずくといったことがなく、誰でも組み立てができるからだ。
普通の模型のようなBeauto Racerの部品

■誰でもできるぞ!矢印でつないでプログラミング
プログラミングは、地面に描かれた黒いラインに沿って走行する「ライントレース」という動作で学ぶことができる。Beauto Racerは、専用のプログラミングソフト「Beauto Builder R(ビュート ビルダーアール)」を使ってプログラミングを行うのだが、このソフトが非常にわかりやすく、誰でも簡単にプログラムできるのだ。

誰でも簡単に動作をプログラムできる理由は、ブロックを矢印でつないでいくというわかりやすいインターフェースだからだ。ゲーム感覚でプログラムが楽しくできるのも嬉しいところだ。

ライントレースは、2個の赤外線センサからの信号で、2個のモータを制御して… という動作が必要となるが、ブロックの設定を変えることで、正しい動作のプログラミングを実際に試しながら理解することができるのだ。どうすれば、正確な動きができるのか、楽しみながらプログラミングの基本が自然と身に付くというわけだ。
Beauto Builder R実行画面

以上のようにBeauto Racerは、組み立てもプログラミングも、容易に理解できるように配慮されて作られている。
特にプログラミング画面のわかりやすさは、プログラミングというものの体系的な理解に、大いに役立つであろうと思われる。プログラミングに用いる言語や方法にとらわれない、必要とされる処理や思考方法といった基礎的な部分を、効果的に身に付けることができるのではないだろうか。

■ひとりに1台の低価格が才能を伸ばす
簡単でわかりやすいロボットBeauto Racerが人気の秘密は、驚きの低価格2,940円(税込み)にもある。

プログラム用のソフトウェア「Beauto Builder R」は公式サイトから無料でダウンロードできるので、2,940円ですべて揃うのだ。このほかにも、Beauto Builder Rなどを収録したCD-ROMとパソコン接続のUSBケーブルセットも3,570円で用意されている。

この価格であれば、教材として「クラスに1台」ではなく、「1グループに1台」「1人に1台」ということも十分に可能だ。

プログラミングは、時間をかけて何度もトライ&エラーを繰り返すことで、楽しみながら自分の考えたものを形にするスキルを身についていくものだ。低価格なBeauto Racerは、多くに生徒や子供たちに自分専用機を用意でき、十分な使用時間を与えることができる。

■レンタルサービスで教材に最適
Beauto Racerには、レンタルサービスや教職員向け講習会も用意されている。
レンタル機体のBeauto Racerを用いて、授業研究や教科研修会を行うことが可能なほか、教職員向けの講習会が大阪と東京にて無料で開催されている。教育支援の環境が準備されているので、Beauto Racerは教職員にとっても扱いやすい教材となっている。
レンタルサービスと講習会のお知らせ

■バーチャル版で体験してみよう
このBeauto Racerは、バーチャル版「Beauto Simulator(ビュート シミュレータ)」が無料で配布されている。

Beauto Simulatorは、Beauto Racerのライントレースの動きをパソコン上でシミュレーションするというソフト。
つまり、Beauto Racerがなくても、そのプログラミングをバーチャルで体験することができるのだ。ただし、Beauto Simulatorは「体験版」であるので、実機のBeauto Racerとは機能に違いがある。しかしながら、Beauto Racerの面白さを体感できるので、ぜひ試してみて欲しい。

■趣味としても一級品
今回は、新しい学習指導要領に対応したロボットによる学習教材「Beauto Racer」を紹介してみたが、最近の学習用教材は、格段の進歩を遂げている。
このBeauto Racerも教育用教材としてだけでなく、赤外線センサを追加してステップアップといった楽しみ方もできるので趣味としても十分に楽しめるだろう。

Beauto Racerで現代の学校教材の進歩を感じてみるのも、面白いのではないだろうか。

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関口哲司

日本大学大学院理工学研究科後期博士課程修了。理学博士。日本物理学会会員。データサイエンティスト協会会員。IT系記事を中心に著書多数。原稿の依頼歓迎。

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